待ちに待ったUCLA Extensionの授業が始まった。
授業は午後7時から10時までの3時間。
部屋を出た瞬間に肌寒さを感じ、今年初めて長袖のジャケットをはおった。
日中はまだ30度近くなることがあるL.A.だが、秋は確実にやって来ているようだ。 Fundamentals of New Media for Entertainment Professionals(エンタテイメントのプロのためのニューメディア基礎)の担当講師は現役のデジタルメディア・コンサルタントてもあるChaz Austin先生。
教室内に持ち込んだPowerbookからプロジェクターに自分のホームページを映し出し、いきなり「この業界では自分のホームページが名刺代わり。メールアドレスを持っていないのは電話を引いていないのと同じだ」とかましてくれる。
なんでも、学術分野に解放されたインターネットがUCLAでつながった歴史的瞬間にも立ち会ったのだという。
生徒はざっと40人。
平均年齢は35才くらいだろうか。
ひとりずつ自己紹介することになった。
面白かったのはこの生徒たちの職業が多岐に渡っていたこと。
CGクリエイター、ウェブデザイナー、アニメーター、コンピュータインストラクターといったデジタル関連の職業はもちろんのこと、テレビプロデューサー、CMディレクター、映画会社マネージャー、レコード会社ディレクター、ビデオディレクター、ライターなどのメディア関連、さらには弁護士、作曲家と、各業界のプロが集まっていた。
「ここに集まった人間だけでエンタテイメントの作品が作れるな」という先生の言葉もまんざらウソじゃない。
裏技だけど、メディア関連のインターンシップや就職を探している学生がこのクラスにくればいくらでもコネが見つかるだろう。
僕でも知っている有名企業で働く人たちが「自分のキャリアやコンテントをどうすればインターネットに展開できるのか知りたい」と期待を語る。
さすがは“プロのための”クラスだ。
40人の自己紹介を聞きながら、先生はデジタル業界のこぼれ話を雑談風に語る。
CD-ROMやDVD-ROMとウェブの違いと連動方法、MP3と著作権の問題、インターネット物販とプライバシーの問題など生徒の職業に関連した話題が脈絡なく飛び出してきた。
ボソボソッとしゃべるので若干聞きづらいが、集中していれば7割方は大丈夫。
基本的な知識があったのがよかったのだろう。
先生が最も強調していたのは「インターネットはテレビやラジオなどの伝統的メディアと異なるカルチャーを持っている」「この新しいメディアで何が成功するかは映画会社もテレビ局も、私も知らない。だからこそ誰にでもチャンスがあるのだ」ということ。
うん、いいぞ、いいぞ。
シラバスによると、来週以降毎回ゲストスピーカーが招かれるとのこと。
7週目に試験はあるが、成績に占める割合は40%。
残りの60%は出席点だ。
テキストは「The Interactive Book」(Celia Pearce著)。
600ページもある大作で、おそらく授業では一部しか使わないだろうが、一応Amazon.comで購入しておこう。
3時間の授業はあっという間に終了。
駐車場に入ろうとして驚いた。
さっきまで同じ教室で授業を受けていたクラスメイトたちがベンツやBMWといった超高級車で帰っていくではないか!
今までの学校でこんな光景は見たことがない。
やっぱり、みんな各業界の第一線で働いているプロなのだ。
先生の授業も楽しみだけど、彼らの話を聞くのも面白そうだなぁ。