「Hiroサン、キョウ、ヒマデスカ?」
突然かかってきた電話の主はLanguage Exchangeのよき生徒、Ericだった。
宿題もないし、どうせゆっくり本でも読もうと思っていただけだから時間はたっぷりある。
「Can I come to your place?」
ということで、Ericが我が家に遊びに来た。 Ericとの会話は7割英語、3割日本語。
基本的には英語で話しているのだが、何か気になる表現があると「How do you say in Japanese?」という質問が飛んでくる。
一度教えた表現をどんどん会話の中に取り入れるので、彼の日本語は驚くべきスピードで上達しつつあるのだ。
彼が今、宇多田ヒカルにハマっているというので「Automatic」を教材にすることにした。
ちょうどウチにあった「宇多田ヒカルの作り方」(竹村光繁・著/宝島新書)の中に書いてあった歌詞を見ながら、僕が英語の意味を説明する。
「七回目のベル」は「The seventh ring」、「名前を言わなくても」は「without saying my name」といった具合。
英語のほかに広東語と北京語(さらにフランス語も!)が使える彼は、歌詞カードの漢字でだいたいの意味が推測できる。
だから「自動的」が「Automatic」だとか「自然と」が「naturally」だというのは説明抜きで理解してくれるのだ。
覚えたばかりのフレーズをCDにあわせて口ずさむ姿はなんだかほほえましい。
こんなに楽しそうに、しかも熱心にやってくれると「先生」としてもやりがいがある。
もちろん、僕の英語力向上にも役立つから、これこそ本当のLanguage Exchangeだ。
こうやって教えていると、日本語の意外な一面を発見することがある。
たとえば、彼は「高い」と「固い」と「あったかい」と「時計」という単語を混乱する。
「明日」と「~した」も同じだ。
日本人にとっては全く違う意味の単語だが、彼にとっては発音が似ていて分かりにくいというのだ。
生まれてこのかた、そんなことは考えたこともなかったよなぁ。
彼が4カ国語(日本語もあわせれば5カ国語!)に堪能なのはきっと耳がいいからだと思う。
日本語のテレビを見ていても「あっ、今『○○○』って言ったよね?」と、覚えたばかりのセンテンスを指摘できるのだ。
彼がは日本語を勉強し始めてからわずか数ヶ月。
今でこそなんとか聞き取れるが、アメリカに来た当時、英語のテレビを見ても意味不明の呪文にしか聞こえなかった僕と比べると、この耳のよさは驚くべきレベルだ。
彼がカラオケで「Automatic」を熱唱する日は近い(笑)。
夜、UCLA Extensionのホームページで冬学期のクラスをチェックする。
先日、先生が言っていた通り、マルチメディア関連の授業がいくつも新設されていた。
今のところ、僕が候補に考えているのは
「Strategies for the Online Entertainment Gold Rush: Does Anyone Really Get It yet?」
「Getting a Jump on the Television/Internet Convergence: Immediate Strategies for Content Providers in the New Millenium」
「The Multimedia Game Industry in the New Millenium」
「Translating Convergence into Job Opportunities: A Primer for Entertainment Professionals」
さすがは時流に敏感なUCLA Extension。
タイムリーな授業が用意されている。
この中から1つか2つ取ろう。
さらに、語学学校をやめても英語の勉強をサボるわけにはいかない。
「Life and Language in the U.S.: Conversation and Accent Reduction」
「Pronunciation and Speech Improvement for Foreign-Born Professionals」
このどちらか1つ。
内容をよく検討して今月中には決めなきゃな。