いよいよESL(English as a Second Language)の授業開始日。
にもかかわらず、週末に夜更かししてしまったせいで2時間しか寝られなかったフラフラの頭で教室へ向かう。
篠原さんの話によると、1回目の授業というのはシラバス(Syllabus)という授業の概要が書かれた紙を配られて軽くその説明があるくらいだということだったので、割とお気楽な気分だった。

授業開始時刻の5分くらい前に到着すると、すでにフーバー教授は来ているではないか!
滑り込みで出欠確認に間に合った。
学生は全部で30人弱。
ざっと見た感じ、日本人ととおぼしき生徒が4割ほどを占めていて、3割が他のアジア系。
残りが白人、黒人、ヒスパニックといった感じだ。

まずはパーソナルカードの記入。
名前、国籍、専攻、クラス分けテストの成績、これまでに取った授業などを書いて提出する。

続いて、シラバスの説明。
それによると、授業の構成はレクチャーとディスカッション(50%)、グループワーク(40%)、オーディオビジュアル(10%)となっている。

成績はエッセイ(授業の中で第1稿を書き、添削を受けた後最終稿を提出する。6週間で各5回)が40%、クイズ(授業の中で行われる文法の小テスト。6週間で7回)が25%、期末試験(論文と文法100問テスト)が15%、ジャーナル(エッセイよりも論理性が重要視されない小エッセイのこと。授業中に3回、宿題が2回の計5回)が20%で評価されると書いてある。
さらに、授業を4回欠席したら失格だ。

一通りの説明が終わったので今日はそろそろ終わりかなぁと思った瞬間、フーバー教授はのたまった。
「では、これからテストを行う」
ガ~ン! さすがは“鬼のフーバー”。
彼の授業を受けたことのあるKojun曰く「教え方は上手いけどメチャクチャ厳しいよ」というだけのことはある。
同じESL21Aの他の教授のクラスが定員になってもフーバー教授に最後まで空きがあったのは、学生たちが風の噂でその厳しさを知っているからなのだ。
よ~し、望むところだぜ!

30分で50問の文法テスト。
難易度はTOEFLの文法セクションより全然低く、オリエンテーションの時に受けたクラス分けテストに毛が生えた程度だ。
記憶が不確かなところを除いて8割は正解の自信がある。
よし、出足は上々だ。

これで終わりかと思いきや、フーバー教授はまだまだ許してくれない。
10分の休憩をはさんで、今度は45分のエッセイテスト。
お題は「多くの学生が大学におけるカンニングは悪いことではないと考えている。これについてキミの考えを論ぜよ」。

日本語で「エッセイ」というと思いついたことをつれづれなるままに書くというイメージが強いが、英語の「essay」は違う。
書き手の考えや主張を論理的に組み立て、読み手を説得しなければならない。
序論で述べた主題を本論でサポートし結論でダメ押しする立派な論文なのだ。

お題を読んだ瞬間、ひねくれ者の僕は「カンニングは悪くない」という論を立てて説得してやれ、とアウトラインを組み立て始めたのだが、寝不足の悲しさよ、いいアイデアが出てこない。
いかん! そうこうしているうちに10分が経過してしまった。

急きょ「カンニングは悪い」というごく当たり前の主張に切り替える。
「運転免許試験でカンニングをした奴が公共の道路を走ったら無知ゆえにルールを守らず、我々の安全を脅かすだろう」という例え話から入って「学生を評価する教官は正しい責任を果たすことが不可能になる」「不正な成績を元に社員を採用した企業は業績が悪化するかもしれない」と具体的な他人への迷惑論を展開。
「大学の試験でカンニングを行った学生は生涯自分を偽り続け、社会に対して不正を行い続けることになるのだ」とまとめる。

かつて学生時代にさんざんカンニングしてきた自分としては身体中がむず痒くなってくるような論だが、アイデアが出てこないのだからしょうがない。
制限時間ギリギリで何とか1枚に書き上げる。
ふう。

第1回目のESLの授業は自分では納得のいかない結果だった。
しかし、教授の言っていることが8割方理解できたのはうれしい誤算(もっとも留学生のために易しくしゃべっているのだろけれど…)。
何とか食らいついていって、まともな論文が書けるようにならなくてはと思う。
今後、このページの更新が滞っていたら「きっと勉強で死んでいるんだろうな」と長い目で見守ってやってください。
もちろん、できるだけこまめに報告していくつもりではありますが…。

家に帰って来てメールチェックすると、第1希望のUniversity of Southern Californiaから不合格の知らせ。
ま、GPA(大学時代の成績)が基準に達していないのだからしょうがない。
やっぱり、カンニングはいかんですな(笑)。

というわけで、秋からはマルチメディア関係の授業がCalifornia State University, Los Angelesより充実していることがカタログで判明したCalifornia State University, Northridgeの大学院に行くことが決定!
こちらの入学手続き締め切りは7月10日。
ESL授業の合間を縫って手続きに行かなければならない。
よし、気合い入れて頑張ろう!