午前9時起床で学校へ。
New Direction in Electronic Mediaの授業だ。
授業の最初に指名されるのが分かっているので少々緊張気味。
こんなことで緊張していたら身体がいくつあっても足りないのだけれど。
教授が教室に入ってきて、今か今かと待っていたら、今日のプレゼンテーションを担当するクラスメイトがペーパーを配り、さっさとスピーチを始めてしまった。
ってことは、僕の発言はこのプレゼンの後だな。
今日は「テレビはテクノロジーとして、そしてメディアとして我々の相互コミュニケーション能力にポジティブな影響を与える」というのがトピック。
Roniが賛成、Kristinが反対の立場からスピーチする。
先週も感じたのだけれど、学生のスピーチは教授の授業より英語が聞き取りにくい。
発音のクセが分かっていなかったり、表現がくだけていたりするのがその理由だろう。
2人のプレゼンが終わりいよいよだぞと思った瞬間、Kristinが「Any comment or question?」と一言。
数人のクラスメイトがその言葉に反応してしゃべり始め、教授の指名を待つまでもなくディスカッションがスタートしてしまった。
おいおい、まずは僕が口火を切るはずなんだよ、と思っても、彼らはそんなことを知る由もない。
教授の方をチラッと見ても僕に話題を振ろうという素振りは全くない。
この裏切り者!(笑)
しょうがないので議論を聞いていたら「同じ番組を見た人とは共通の話題で盛り上がれる」なんていう話を真顔でしている。
おいおい、もっと他に語ることがあるだろうよ。
我慢できなくなり、思い切って手を挙げる。
「同じコミュニケーションでも視聴者と制作者の間のコミュニケーションもある。制作者はオンエアの翌日に分刻みの視聴率表を受け取るけど、それは視聴者からの最大のフィードバックなんだ。制作者はそれに応えるメッセージとして次の番組を作る。だから見ている番組がつまらなかったらテレビのスイッチを切るという形で制作者にメッセージを送らなきゃいけない」
事前に準備していたわけじゃないから英語はメロメロ。
言いたいことの半分も伝わっただろうか。
しかも、議論の流れを完全にぶっちぎっている(笑)。
そこへGotthiffer教授の優しいフォロー。
「Hiro、日本ではsweepはいつなんだ?」
sweepという単語が分からなかったので聞き返すと、どうやら番組改編のことを言っているらしい。
つまり、視聴者が「つまらない」というメッセージを送ってきた番組を入れ替える機会はどのくらいの頻度であるのか、ということを聞いたのだろう。
「4月と10月に大きいsweepがあります」
実際はプロデューサーもディレクターも放送作家もオンエア翌日には毎分視聴率グラフを綿密にチェックして、すぐ翌週の番組をテコ入れするのだけれど、残念ながらそこまで細かい説明はできなかった。
ああ、ふがいないよなぁ。
授業後、教授が「Hiro、いい発言だったよ。できるじゃないか」と一言。
教授は僕に対して甘いから話半分で聞いておくとして(笑)、自分でもまあまあ満足だ。
クラスメイトに対しても「ヘンな英語を話す日本人がいる」というプレゼンスを示しておけば、今後の発言がやりやすくなるだろう。
帰宅後、出願エッセイに手を入れて先週Gotthiffer教授が紹介してくれたUSCの教授にメールを書く。
本当は先にやらなければならないことがいくらでもあるのだけれど、あまり間をおいて忘れられちゃうのも困るもんな。
いきなりエッセイを送りつけるのも失礼だろうから、本文をwebサーバに置いてそこへのリンクをメールに書いておくという方式だ。
「Gotthiffer教授は十分に出願資格があると言ってくれていますが、問題はGPAが足りないことなのです。僕のエッセイを読んでアドバイスをいただけませんか?」
さて、教授は僕のエッセイを読んでくれるのか?
そしてどんなリアクションが返ってくるのか?
まるで自分のことじゃないように返事が楽しみだ。