午前9時起床。
部屋のベランダから見る海がとてもまぶしい。

う~ん、これぞ西海岸!
先日来たときには雨にたたられたLa Jollaだが、十分雪辱は果たしたっていう感じだ(笑)。
フロントで地図をもらってブラブラ散歩してみてもこの前とは雰囲気が全然違う。

ここLa Jollaの目玉の一つが野生のSeal(アザラシ、アシカ、オットセイの総称。このうちどれなのかは不明)が見られること。
フロントで教えてもらったポイントに来てみると、いるわ、いるわ。

30頭近いSealが波打ち際で甲羅干し(甲羅なんてないけど)している。
このエリアはSealの保護区になっていてロープから先には入れないのだが、ほんの2~3メートル先でSealが大あくびしているのだ(ホントに!)。
時々水につかってはまたヒョコヒョコと砂浜に戻ってゴロ寝。
一つ一つの仕草が愛らしくていつまで見ていても飽きない。
家族連れの子供なんて、もう食い入るように見ているのだ。

かつて高級リゾート地だった(もちろん今もそうだが)ここLa Jollaだが、最近は若いサーファーも増えてきて安いアパートやモーテルも多いとか。
車で10分のUniversity of California San Diegoに通うためにここに住むなんていいだろうなぁ。

モーテルをチェックアウトしてI-5を南へメキシコ国境に向かう。
サンディエゴのダウンタウンを通過して約15分、「U.S. Last Exit」で降りると巨大な駐車場や保険屋の看板がいくつも並んでいる。
レンタカーも含めアメリカの自動車保険は国境を越えたとたんに無効になってしまうので、ここに車を置いていくか短期の保険をかけていくということなのだろう。
駐車料金の相場は1日$5~6。
だが、すぐ隣にあるショッピングセンターに置いておけばタダだという情報を僕は事前に入手していた。

車を置いて歩いて国境へ。
アメリカからメキシコに入るのに特別な手続きはいらない。
鉄の回転扉をくぐればもうそこはメキシコなのだ。
以前にスイスからイタリアへスキーで国境を越えたことはあるが、歩いてというのは初めての体験。
扉を過ぎたとたんに何となく空気が違うような気がした。

国境の街・Tijuana。
メインストリートであるRevolucion通りまでは徒歩で15分ほどだ。

物乞いの子供たちを見て、前に行ったことのあるタイやインドを思い出した。
しかし、ラジオから流れてくるのは明らかにラテン系の音楽。
子供たちはともかく、客引きのおじさんたちは陽気だ。

日本人観光客も多いと見えて、彼らは日本語が上手い。
銀製のアクセサリーや偽物のブランド時計やバッグを並べて「ミルダケ、タダ」「アメヨコヨリ、ヤスイヨ!」「ビンボープライス!」。
「ビンボー」という言葉に思わず反応してしまい(笑)、そこでランチをとることにした。

「本物のメキシカン・フードを食べたいならこれだよ」という陽気なおじさんのお薦めで出てきたのがこれ。

白身魚とビーフ、ライス、サラダ、ピーンを薄い皮に巻いてチリソースと一緒に食べるのだが、これがなかなかいける。
値段は$5.75だった。
Tijuanaではたいていのものの値段にドルとペソが併記されていてドルさえ持っていれば両替の必要はない。

篠原さん情報でタバコが安いと聞いていたのでおじさんに聞いてみたら「オレがひとっ走り買ってきてあげるよ」と言う。
値段を尋ねたらマルボロ1カートンで$12(L.A.の半額!)。
もしかしたら自分の取り分を上乗せしているかもしれないとも考えたが、頼んでしまうことにした。

5分ほどでマルボロを抱えたおじさんが帰ってきた。
「チップをくれ」というので食事代の分も合わせて気持ちだけ渡す。
おじさんが少し不満げな顔をしたのは気のせいだったろうか。

歩いて街をブラブラしていたら日が暮れてきたので再び国境へ。
アメリカに再入国するにはパスポート(留学生である僕は有効なF-1ビザと裏書きされたI-20も)が必要だが、入国審査はL.A.の空港よりずっといいかげんだ。

今読んでいる「文明の衝突」によると、元々ラテンアメリカ文化圏に属するメキシコはアメリカに代表される西欧文化圏に移行するかどうかの選択を余儀なくされているという。
そういう意味でメキシコ第4の都市・Tijuanaは最も西欧化の進んだ街なのだろう。
機会があったらぜひメキシコの他の街にも行ってみたいなと思った。

車を停めたショッピングセンターで少しだけ買い物をして帰途に着く。
我が家までは約3時間のドライブ。
アパートにたどり着いたらホッとした。
よく考えたら渡米してから泊まりがけで外出したのは初めてなのだ。
この安堵感。
やっとL.A.がMy townになってきているのかもしれない。