午前11時起床。
JavaScriptのサンプル作りに取りかかる。
テキスト付属のCD-ROMからソースをコピーしてアレンジしていくうちに、どのスクリプトがどんな機能を持っているのか少しずつ分かってきたような気はする。

夕方、2人の教授と会うためUSCへ。
ジョージ・ルーカスの名前を冠した建物を見つけて写真をパチリ。

来月から全米で公開される「スターウォーズ・エピソード1」は僕もぜひ見に行こうと思っている。
ま、旬の話題っていうことで(笑)。

で、いよいよCommunication学部の校舎へ。
最初のアポイントメントはEmerging Communication Technologyの授業を担当するTitus Levi教授。
いきなり「ハジメマシテ」なんてあいさつしてくるところをみると、なかなかの日本通かもしれない。

授業の内容についていくつか質問した後、出願についてのアドバイスをもらう。
エッセイについては「目的意識も明確だし、いいと思うよ」との評価。
レジュメ(履歴書)については「自分がやった仕事について具体的にどういう立場でどう関わったのか、分かりやすい言葉で書いた方がいい」とアドバイスをくれた。

例えば、番組を「企画した」は「plan」より「propose」の方が分かりやすい。
「構成した」という部分に「compose」という語を使っていたのだが、これは音楽を「作曲する」というイメージが強いので「write」とか「produce」の方がいいという。

学部では推薦状2通を要求しているのだが、それより多い分にはかまわないらしい。
「大学教授から2通、仕事の上司から2通というのがベストだね」とLevi教授。
「そうすればキミのCSUNでの成績や適性を裏付けることになる」そうだ。
なるほどね。

分かってはいたけれどやはり指摘されてしまったのがGREスコア。
「Verbalの330点は厳しいなぁ」と難しい顔をする。
僕が「条件付き合格の可能性はありませんか?」と尋ねると、教授はスクッと立ち上がり「ついてきなさい」と一言。

どこへ行くのかと思ったら行き先は学部事務所だった。
Graduate Student Service Managerになにやら話しかけ、僕にくれた書類にはLimited Status Formと書かれている。
つまり、正規学生でなく聴講生への出願書類だろう。
「どうしても授業を受けたければ聴講生として参加する手もあるよ。成績の平均がA-以上なら正規学生にステイタス変更できるし、もちろん卒業単位にも認定されるんだ」

おっ、そういう手があったか。
僕の場合は卒業証書や修士号が目的じゃないから、これは本気で検討してみる価値があるかもしれない。

教授に「教室でお会いできるのを楽しみにしています」と言って帰ろうとしたら「もし良かったら今日の僕の授業を見に来てもいいよ」とのこと。
寝不足で疲れていたのだけれど、ここまで来たら乗りかけた船だ。
「ぜひ伺います」と答える。

次のアポイントはEconomics of the Communication Industryを担当するChristopher Weare教授。
インターネットが地方自治体や市場に与える影響や政府のメディア規制などが専門ということで楽しみにしていたのだけれど、どうも話が弾まない。
うまく自己アピールできないまま、そそくさと退散することになってしまった。
う~ん、うまくいかないもんだなぁ。

時間までキャンパスをうろうろして午後6時45分、Levi教授の授業が行われる教室へ。
「アメリカのラジオ産業史と競争」という科目だ。

今日はなんとかいうラジオ局の副社長がゲストスピーカーとして招かれていた。
彼は不振に悩むラジオ局を綿密な分析で建て直すコンサルタントとして活躍しているらしい。
インターネットとラジオの融合など興味深いトピックだったので最初は集中して聞いていたのだけれど、1時間を超えると頭がもうろうとしてくる。

質疑応答のところでラジオのデジタル化について1回発言。
教授が「彼は日本でラジオの制作に関わっていたんです」と僕を紹介すると、「Jwaveは知ってるか?」と彼。
知ってるも何もない。
「いくつかの番組を担当していました」と答えると、「僕の同僚がJwaveの編成立案に携わったんだよ」という。
ええっ、それってもしかしたら僕の推薦状を書いてくれたプロデューサーが担当してたやつじゃないの?

授業の後半はインターネットラジオについてのディスカッション。
いくつかのインターネットラジオ局、レコード会社、レコード店のウェブサイトをブラウズしながらビジネス構造について意見を交わしていく。
「この三者はやがてお互いの強みを生かしながら融合していくだろう」というのが教授の意見だ。

クリックしながら聞きたい音楽を選び、それがスピーカーから流れてくるという構造は確かに三者とも共通している。
「じゃあ、AMのトークラジオはどうなるんですか?」という質問をしたかったのだけれど、それを思いついた時には例によって議論は先に進んでしまっており、口に出すことができなかった(笑)。

面白かったのは音楽ジャンルの細分化について話題が及んだとき。
教授はラップ専門のインターネットラジオ局のウェブページを開きながら、こんな解説をする。
「例えばそのラジオ局の聴取エリアにラップファンが10万人いたとしよう。これまでの専門局はその10万人をターゲットにするしかなかったけれど、インターネットを通じて世界が市場になるとターゲットはその100倍にも1000倍にもなる。つまり、インターネットによってラジオビジネスの規模が拡大するわけだ」

なるほどね。
だけど、それはアメリカ産のエンタテイメント・コンテンツが世界市場での競争力を持っているからだ。
それに英語人口の多さが競争力を後押しするだろう。

じゃあ、日本産のエンタテイメントはどうだろう?
周りの留学生と話している感じではアジアで日本のエンタテイメントが受け入れられる可能性は高いような気がする。
アニメーションならアメリカでもいけるかな。
もちろん、言葉の壁を乗り越えるというのが条件ではあるけれど。

授業が終わったのは9時45分。
キャンパスはすっかり真っ暗になっていた。