「映画の天才」試写で「グエムル -漢江の怪物-」を観てきた。
ソウル市内を流れる平和の象徴・漢江に突然、正体不明の怪物が現れる。
娘をさらわれた家族は、怪物を倒すことが出来るのか?
そんなボディーコピーと予告編を見て、単なる怪獣映画かホラーサスペンス映画だと思っている人もいるに違いないが、それは大いなる誤解。
「殺人の追憶」で韓国社会の暗部を浮き彫りにしたポン・ジュノ監督が、「怪物」というメタファーで再び現代韓国の闇を描いた硬派な社会派映画だ。
どことなく、子供の頃にテレビで見た「ウルトラセブン」を思い起こさせるような。
例えば、ときに超法規的な存在として牙をむく在韓米軍や、ときに保身のためだけに暴走する官僚組織…。
ちょっと振り返れば、どこかの国にもいる「怪物」じゃないか。
もちろん、そんな難しいことを考えなくても、サスペンスを軸に家族愛と笑いが絶妙なバランスで組み合わされ、エンタテイメントしても十分成立している。
エンタテイメント産業における韓流ブームが一時的なあだ花ではないことを感じさせる佳作だ。