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2004年10月19日

●『「人口減少経済」の新しい公式』

「人口減少経済」の新しい公式―「縮む世界」の発想とシステム読了。
「人口減少経済」の新しい公式―「縮む世界」の発想とシステム

かなり面白かった。
高齢化社会で年金制度が破綻するとかなんとかはよく言われているけれど、これまで当たり前と思われていた人口増加が減少に転じると何がどう変わるのか。

・労働者は減るから経済規模(GDP)の成長率が下がる
・企業経営は成長ではなく、縮小を前提にしなければならないが、必ずしも悪化しない
・平均すれば個人の所得水準も低下しない
・相対的に大都市圏の成長が縮小し、地方との格差が減少する
・年金制度は崩壊し、公共事業は半減する
・終身雇用と年功賃金制は崩壊する
・「転職の自由」「働かない自由」が生まれる

こう並べると、専門家がよく指摘していることに見えなくもないが、「人口減少」という事実とデータに基づく論理展開は説得力がある。
なにより、「いつか」ではなく「間もなく」「確実に」起こることを突きつけているところがリアルだ。

「だからこうしろ」という答えはこの本に書かれていない。
けれど、少なくともこれから「人口減少」時代のど真ん中を経験していく僕らは、発想を根本から変えなきゃいけないような気がする。
激動の時代は次なる飛躍のチャンスだし、間違いなく面白いはずだから。

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