「Los Angeles留学日記」

TOP

留学総合掲示板
総合掲示板過去ログ1
10 11 12
13 14 15 16 17 18 19 20
今日はこれが英語で言えなかった1
  掲示板
L.A.いい店やれる店
掲示板
チャット
書籍版のご紹介
イン的エン屋掲示板

筆者Profile  最新版
学校選び編
TOEFL対策編
出願編
合格〜渡米準備編

渡米〜生活準備編1
コミカレESL編1
98年夏休み編1
大学院98年秋1
10 11
98-99年冬休み編1
大学院99年春1
10 11
99年夏休み1  
アメリカ大陸横断ドライブ1 
10
再び99年夏休み編1
語学学校99年秋1 
1999年12月 
2000年1月 2月 3月 4月
5月 6月 7月 8月
中南米縦断バスの旅
2000年9月 10月 11月 12月
2001年1月 2月 3月
世界一周の旅
2001年9月 10月 11月 12月
2004年〜最新

留学生リンク1  
アメリカ大学リンク
Los Angeles生活便利リンク
スライドショー

CD-ROM付き書籍出版への道1
 
更新履歴1

メール

Civilian casualties update
Amazon.co.jp アソシエイト


「Los Angeles 留学日記」

大学院98年秋3
(1998年9月22日〜)

9月22日(火)

勉強三昧の週末が終わって学校へ。
行けば何とかなる分だけ授業の方が気楽といえば気楽かもしれない。

まずはCorporate and Instructional Mediaのクイズ。
例によってひたすら書き飛ばす。
予想とはちょっと違う出題もあったが、何とか全部の設問を埋めることはできた。

ここで先週のクイズが返却される。
65点。
ええ〜っ、どうしてだよぉ。前回より自信はあったのに〜。

…と思って隣のTheoの答案用紙を見ると60点。
今回は問題が難しかったのか、それとも採点基準が厳しかったのか。
まぁ、しょうがないな。
来週も頑張ろう。

残りの時間は企業ビデオを見てのクラスディスカッション。
クラスメイトの合間を縫って2回発言できた。
教授も頷いていたからきっと的外れな発言じゃなかったのだろう。
やればできるじゃん。
ディスカッションの中身は半分くらいしか理解してないけど(笑)。

続いてComputer Fundamentals for Multimedia。
完成したラボの作品をグループごと交互に採点する。


これが僕のパートナーのJoe。
僕のたどたどしい英語にもいやな顔一つしないでつき合ってくれるいい奴だ。

続いてPhotoshopの使い方の簡単な説明。
配られたマニュアルはもちろん英語だが、実はすでに日本から日本語のマニュアル本を送ってもらってあるのだ。
木曜日までにPhotoshopの指定された機能を使って何でもいいから1枚の作品を作ってくるというのが宿題。
絵心ゼロなんだけど、何とかなるかなぁ…。

休み時間にとりあえず書いてみたラボレポートを持って教授のところへ。
「初めて書いたたので間違いがあったら指摘して下さい」
しばし僕のレポートに目を通していた教授は一言「Good report」。
文法の細かいミスを数カ所指摘され、「ここをもう少し詳しく書くともっといいレポートになるよ」とのアドバイス。

「日本で英語を勉強してきたのかい?」と聞かれて「リスニングはダメですけど書くのならなんとか…」と訳の分からない答えをする。
とりあえず大きくハズしていないようで安心した。

最後に先週提出したFinal Projectの企画書第1稿が返却される。
一人ずつ制作するのが基本なのだが、教授が「HiroとJamesの企画は共通部分があるから一緒にやってみたらどうだ?」と言う。
おおっ、願ったり叶ったり。
渡りに船とはこのことだ。
もしかして英語のハンデがある僕への優しさか。
Jamesとお互いの企画書を交換する。
よろしくね、James。

English 090はLos Angeles Timesの記事の解説。
あんなに苦労して読んだ記事があっという間に流されていく。
木曜日までに好きな記事を選んでそれについてのエッセイを書くというのが宿題だ。

ふぅ、やっと終わった。
アパートに帰ってきたら疲れて何もやる気が起きない。
宿題の分量はたいしたことないから明日にして今日は寝ちゃおうっと。

9月23日(水)

午前9時起床。
朝食の後ダラダラしてたらあっという間に昼過ぎになってしまった。
「こんなことじゃ、いかんだろ!」と自分の尻をひっぱたいて、ようやく宿題に取りかかる。

まずはEnglish 090のエッセイ。
授業中に渡された「Reader's Digest」をペラペラと探していたら「手っとり早く脂肪を燃焼させる12の方法」とかいうダイエットの記事を見つけたので、これを課題に選ぶ。
記事の中身は「常に音楽を流しておけば身体が動くのでカロリー消費に役立つ」とか「犬を飼えば15分の散歩のたびに60カロリー燃焼する」という、くだらないといえばくだらないもの。
まあ、記事はエッセイのきっかけでしかないので中身はどうでもいい。

ひねくれ者の僕は例によって「ダイエットする必要はない」という論を立てた。
「痩せている人が美しいというのは幻想だ。トンガを見てみろ」
「太っている人は自己管理能力がないというのはウソだ。スモウレスラーを見てみろ」
「肥満の多くは遺伝的体質だ。それに逆らうのは自然の摂理に反する」
というサポートで立論をサポートする。
う〜ん、どうだろう。
説得力あるかなぁ。

続いてはAdobe Photoshopを使った作品作り。
日本から送ってもらった「一週間でマスターするAdobe Photoshop」という本を最初からやってみたのだが、これが面白い。
今まで画像を開くビューアーくらいにしか使わなかったなんてもったいなかった。
とにかく画像に関してできないことはないくらいPhotoshopは奥が深い!
これはハマるわ。

気がついたら夜の10時。
慌てて宿題にとりかかった。
制作時間わずか30分でこんな“作品”を作ってみた。

絵心がまったくないのでこんなんで勘弁してもらおう(笑)。

さあ、明日の授業が終われば週末だ。
気合い入れていこう!

9月24日(木)

午前7時起床。
フジテレビの「スーパーニュース」で八木亜希子アナの顔を拝んでから学校へ。
締切に追われて家で宿題をやっているより、行けばなんとかなるだけ授業の方が精神的には楽だ。

Corporate and Instructional Mediaは企画から撮影、編集、完成、評価までVTR制作の過程についてのレクチャー。
番組作りの現場で僕らが実際にやってきたことを理屈で言うとこうなるのか…といった感じ。
基礎知識がある分だけ理解しやすかったと思う。

この授業のファイナルプロジェクトで僕と組むことになったのが彼、Theo。

高校時代に韓国から留学してきた彼の専攻はテレビ制作。
お母さんもL.A.に住み、妹さんはサンフランシスコの大学に通っているという。
僕が教授の説明を聞き逃してアタフタしていると、アジア的(?)気配りでさっとノートを見せてくれるいい奴だ。

続いてComputer Fundamentals for Multimediaは引き続きPhotoshopを使った作品制作。
僕は自宅で基本を作っておいたので楽勝だ。
マニュアル本を片手にフィルターで試行錯誤していると、教授が「おっ、日本語のガイドブックか?」なんて声をかけてくる。

次のラボ「オンラインマガジン制作」の説明があって授業終了。
あっという間の3時間だ。

ラストはEnglish 090。
宿題のエッセイを提出した後、インクラスエッセイ。
課題は「もしあなたが1つだけ何かのスキルを完全に身につけられるとしたら何を選ぶか。その理由と、それがあなたの人生に及ぼす影響を書きなさい」というもの。
いろいろ考えて悩んだ末、結局「英語」というトピックに落ち着いた。
う〜ん、面白くも何ともないなぁ(苦笑)。

「新しい言語をマスターすることによって新しい知識と新しい友人を得ることが出来る。知識と友人は僕の人生を豊かにするだろう」なんていう、いかにも大学教授が喜びそうなエッセイ。
もっとボキャブラリーがあれば少しひねくれたテーマに挑戦できたんだけどなぁ。

この間に採点された宿題のエッセイが返却されて授業は終了。
僕の「ダイエット」エッセイを返しながら教授は言った。
「あなた、書くのが好きでしょう? 文章からそれが伝わってくるもの。面白かったわ」
何というありがたいお言葉。素直に嬉しかった。
「それが僕の仕事ですから。ただし日本語だけですけど」と答えてニヤリと笑う。

ちなみにEdona教授はかなり立派な体格。
エッセイに「日本には『恰幅』という良い言葉があって人間の信頼感や安定感を積極的に評価するのだ」と書いたら、その横に「私も日本に行きたいわぁ」なんていう書き込みがしてあった。
さらに「このレベルの文章が書ければ試験にパスできるでしょう」とも書いてある。
おおっ、そいつは嬉しい。

たったこれだけのことなのに僕はすっかりゴキゲンになってしまった。
1回目のUpper Division Writing Proficiency Examは来週の木曜日。
はたして一発クリアなるか!? 乞うご期待!

9月25日(金)

午前5時起床!
なぜこんな早起きしたのかというと、それは食料調達のため。
Victorvillという街で日本食のグロッサリーストアを経営している笹生さんの叔母さん、Norikoさんの仕入れに同行させてもらい、食材を卸し価格で購入しようという算段だ。
持つべきものは良い先輩。
まったく笹生さんは素晴らしい人脈をお持ちでいらっしゃる(笑)。

篠原さんと一緒に待ち合わせ場所であるダウンタウンの問屋さんへ。
6時ちょうどにNorikoさんは大きなバンに乗ってやって来た。
聞けば毎週金曜日の早朝、1時間もフリーウェイをぶっ飛ばしてここまでやって来るという。
「何でも好きなものを言ってちょうだい。ウチの店の請求書につければ卸値でOKだから」
Norikoさんはそう言うが、何せ僕らは貧乏留学生(笑)。
あれもこれもと欲張るわけにはいかない。
今日のところはおおざっぱな値段をチェックしておこうということで遠慮気味に店を見て回る。


まずは八百屋さん。


次は魚屋さん。

L.A.に来て4ヶ月以上経つが、Little Tokyoのすぐ近くにこんな問屋街があるなんて知らなかった。
なんだか社会科見学に来た小学生のような気分でNorikoさんの後をついていく。
彼女は毎週、3時間で8軒の問屋を回り1週間分の商品を仕入れていくのだ。

あまりに貧乏くさい僕らの言動に同情したのだろうか、「私が出してあげるから好きなもの買いなさい。今日は特別よ」とNorikoさん。
それでも素直に好意に甘えられず遠慮している僕らを見かねて「これ買っていってみんなでおでん食べればいいじゃない」「このイワシ、おいしいわよ」「ヤキイモ好きでしょ?」「この焼きそばけっこう評判いいのよ」と、次々に食材を段ボールに入れ、会計を済ませていく。

「うわぁ、そんなにいいですよ…」
喉元まで出かかっている言葉はなぜか口をついて出てこない(笑)。
あれよあれよという間に1人なら3〜4週間はもつくらい大量の食材が車に積み込まれていた。

最後の店で週刊誌とレンタル用のビデオを受け取って本日の仕入れは終了。
「本当にどうもありがとうございました」
最敬礼する僕らに「いつでも電話ちょうだい」と言い残し、Norikoさんは颯爽と帰っていった。

「すごいことになっちゃいましたね」「うん…」
予想もしなかった展開に僕と篠原さんは感動すら覚えていた。

東京で働いていた時とは違い生活基盤がなく、精神的にもとまどうことが多い異国での生活。
僕はいろんな人の好意に甘え、助けられているんだなぁと思う。
無力な立場になって初めて気づくことがいくつもあるのだ。
僕もいつか誰かにお返しができるようになるといいのだけれど…。

とりあえずできることはこの大量の食材を仲間とシェアすることだ(笑)。
夕方、いつものメンバーに電話をかけ、Kojunの家に集合する。
イワシの塩焼き、カレイの煮付けにマグロの刺身。
豪華シーフードパーティーの開催だ。
う〜ん、旨い!

とりあえずナマモノを平らげたが、まだまだ食材は残っている。
次回はおでんパーティーにしようか、それともヤキイモパーティーか。
とても幸せな気分で家路についたのであった。

9月26日(土)

久しぶりに目覚まし時計をかけることもなく、昼前にノコノコと起き出してくる。

この週末は宿題の分量が少ないので気が楽だ。
「来週はクイズをやらない代わりにクラスディスカッションをやる」と宣言した教授。
テキストを読んでいかなければならないのは同じなのだが、ストレスはずいぶん小さい。
「あまり早く読んじゃうと火曜日が来る前に忘れちゃうから」というのを自分への言い訳にして、問題を先送りしているという説もある(笑)。

ということで今日はまずラボレポートの第2稿にとりかかる。
と言っても教授の事前チェックで指摘されたところをチョコチョコっと直すだけ。
1時間ほどで終わってしまった。
で、たまっていたメールへの返事と昨日お世話になったNorikoさんへのお礼状を書く。

郵便受けを見に行くと実家からの定期便が届いていた。
雑誌数誌と書評などで気になった本を送ってもらっているのだ。
今月の目玉は「未来地球からのメール」集英社/エスター・ダイソン著)。
450ページ以上あるので迷ったのだが、結局読み始めてしまった。
書評を読む限り技術の立場からではないデジタル社会論として「第三の波」(アルビン・トフラー著)以来の名著ではないかと期待しているのだが、はたしてどうだろう?

9月27日(日)

未来地球からではなく、Edna Burow教授からのメールが届いていた。
そう、Los Angeles Timesの宿題だ。
さっそく読み始めるが、今週は数が多いので時間がかかる。
最初はいちいち辞書を引いていたのだけれど、そのうちめんどくさくなり「大体の意味が分かってりゃいいだろ」ってな感じの流し読みモードに入る。

一息ついたところで久しぶりの「テレビ集中視聴法」。
先日までNBCでオンエアしていた人気ドラマ「FRIENDS」の再放送を録画しておいたのだ。
面白いことに再放送しているのは全く別の局、KTLA。
しかも、毎日19:00〜19:30と23:00〜23:30というのおいしい時間帯だ。
人気番組のサンドイッチ編成でその間の番組の視聴率アップを狙おうという作戦だろう。
それにしてもつい先日まで他局がオンエアしてたドラマの再放送をゴールデン&プライムタイムに持ってくるなんて大胆不敵。
著作権を制作会社が100%持っているからできる芸当なんだろう。
これ、日本でもプライムタイムか深夜にオンエアしたら若者に結構人気が出ると思う。

5時間分のドラマを一気に見る。
前に比べると少しは理解度も上がっている…ような気がする。

9月28日(月)

授業の前日、ということでテキストリーディング。
今回のテーマはスクリプトライティングについて。

「Scrirtwriterは同時にObserver、Resercher、Investigative Reporter、Negotiator、Educatorでなければならない」
ふむふむ、そうかもしれないなぁ。
用紙を二段に分けて、左(上)に映像、右(下)に音声の台本を書くフォーマットは日本と同じだ。

自分の本業だからだろうか、けっこうスラスラと頭に入ってくる。
20ページを3時間で読破してしまった。

予想より早く勉強が終わったので、本でも読もう。

9月29日(火)

今日は僕がお世話になっている3人の教授をご紹介しましょう。

まずはCorporate and Instructional MediaのJohn Stormes教授。

3人の中で最も教授“らしい”教授。
テキストをきちんとこなし、週に1回はクイズをやる。
授業の進行もいたって真面目で評価も厳しそうな気がする。

ところが、今日返却されてきた前回のクイズを見てびっくり。
驚くなかれ、なんと100点なのだ!
嬉しいというより何だか不思議な感じ。
自分としては前回(65点)のクイズと出来はたいして変わらなかったからだ。
このクイズの採点基準だけはいまだによく分からない。

続いてはComputer Fundamentals for MultimediaのDoug Gotthoffer教授。

おしゃれなスーツに身を包んだミスター・ダンディー。
デジタルビジネス界のエスタブリッシュメントといった風貌だ。
「写真を撮らせて下さい」とお願いすると、すかさずスタジオ副調整室に入っていきモニターの前でポーズを決めるあたりはいかにもやり手という感じ。
その割には僕のデジカメを物珍しそうに眺めていたけれど(笑)。

授業はジョークがポンポン飛び交う楽しい内容。
マルチメディア・エンタテイメントという専門分野は僕の志向性と一致しているので今後ともいろいろアドバイスを求めることになると思う。

最後はEnglish 090 Extemporaneous Expository WritingのEdna Burow教授。

とにかくよく喋る、気のいいおばちゃんといった感じ。
温泉リゾートについての新聞記事を「こういうリラクゼーションが女の幸せなのよねぇ」などと解説する親近感がある。
さすが留学生ばかりの授業だけあって英語は一番聞き取りやすい。

あさって木曜日はいよいよUpper Division Writing Proficiency Exam。
今日返却されたエッセイにも前回に引き続き「このレベルのエッセイが書ければ合格できるでしょう」と書いてはあるものの、6点中4点。
ギリギリの成績なのだ。
できれば一発で合格したいのだけれど…。

9月30日(水)

午前9時半起床。
朝食の後、宿題のテキストリーディングにとりかかる。
明日の授業ではクイズはないのだが、クラスディスカッションのためには一通り読んでおかなければならない。

「Corporate and Organizational Video」のテキストもいよいよ中盤の第8章「Pre-Production Planning」。
要するにビデオを制作するにあたってプロデューサーが為すべき仕事についてのセクションだ。

予算組みからクルーや出演者のブッキング、ロケハン(こちらではLocation Scoutingというらしい)、音効、小道具、衣装、メイク、セット、果ては撮影現場での食事の重要性まで、あらゆる項目が詳細に説明されている。
もちろん、テレビ制作の現場でやっていることと大して変わらないので理解するのは簡単なのだが、全てを理論立てて書いてある迫力は圧倒的だ。
日本でテレビ制作を教えている学校でもこういう教科書を使っているのだろうか?
いや、ほとんどのスタッフは現場で経験しながら身につけているに違いない。
逆に言えば、アメリカの大学卒業生はそのまま現場の即戦力として役立つだけの知識を叩き込まれているということなのだろう。

いかにもアメリカ的で面白いなぁと感じたのは
「撮影スケジュールが予定通りに終了しない時はユニオンと交渉すること」
「衣装は肌の色や髪の毛の色と合わせたガイドラインを参照すること」
というあたりの記述。
「テレビや映画撮影現場専門の食事配達業者」があるというのも驚きだ。

さあ、これから「日刊サン」を取りに行って、もう一つの宿題「On-line Magazine制作」の第一稿にとりかかろう。

「大学院98年秋2」  「大学院98年秋4」