「Los Angeles留学日記」

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「Los Angeles 留学日記」

99年夏休み1
(1999年5月21日〜)


5月21日(金)
午前10時起床。

今日から待ちに待った夏休み。
しばらく宿題に苦しめられることがないと思うと、すごく気が楽だ。
ゆっくり朝食をとってからたまっていた洗濯物を片づけ、部屋の掃除にとりかかる。

夕方、G3を買ったばかりのRisaちゃんの家に出向いて出張Mac教室。
「ファイナルが終わったらね」と先送りしていた約束を果たす。

「トゥナイト2」の橘さんからメール。
「先日取材したE3(Electronic Entertainment Expo)の放送日が25日と26日に決定した」とのこと。
僕がちょっとだけ出演した部分は26日に放送されるという。
自分では見られないのが残念だなぁ。


5月22日(土)
午前10時起床。

特にすることもなく、のんびりのんびり過ごす。
本を読んだり、テレビを見たり。
部屋から一歩も出ないと英語を使う機会が減り、英語力がガタ落ちしてしまうような気がして、いつもより一生懸命ニュースを見たりして。

日本の友人からこんなメールが届いていた。

> > タイトル:「お願いしまーす。」
> >
> >  協力して下さい。鉄腕DASHの企画です。
> >  以下のメールをメル友に回覧して下さい。
> >
> > 鉄腕DASHノバングミデ ドレダケメールガマワセルカ
> > チョウサヲシテイマス。ジョウシマチームノ
> > メールデス。コノメールヲデキルダケオオクノヒトニ
> > オクッテクダサイ。

う〜む、新手のチェーンメールだな。
テレビの企画として本当にありそうなところがニクイ。
だけど、メールがどこまで回ったかなんて調べようがないから、やはりイタズラだろう。
もし本当の企画だとしたらインターネットのトラフィックを不必要に増やしているということで非難されるだろうなぁ。

夜、久々にファイナルファンタジー8を再開。
ようやく2枚目のCD-ROMを終了した。


5月23日(日)
午前9時起床。

日本から遊びに来ている友人を案内している篠原さんに便乗してドジャースタジアムへ。
夏休みらしく、野球を見に行こうと思ったのだ。

ところがスタジアムの前にやって来るとなんと「Sold Out」の看板が。
うわっ、まいった。
篠原さんがこれまで何度も見に来ても一度も満員だったことがなかったというのに。

その理由は昨シーズンシーズン最多ホームランを記録したカージナルズのマクガイア選手。
そういえば、テレビ中継の事前CMでもドジャースの選手そっちのけでマクガイアを前面に打ち出していたが、まさかそこまで人気があるとは…。
すっかり予定が狂ってしまった。

仕方なく、車をさらに東へ走らせてモントレーパークのチャイナタウンへ。
大きなショッピングセンターで飲茶のランチだ。

中華系のマーケットで面白いのは漢字の表記。
日本語と異なりながら意味だけはなんとなく分かるというのが新鮮だ。

例えばこの垂れ幕には「吸引力服飾・開帳期間全部6折」と書いてある。
「人目を引きつける洋服・セール期間中は全品6掛け」という意味だろうか。


これは国際電話の広告。
「台北11¢・香港6¢・大陸25¢」とある。
1分間の電話料金だとしたら香港宛てはずいぶん安いんだなぁ。
日本国内の市外通話レベルじゃないか。

安いといえば僕も99 Ranch Marketで20ポンド$4.88のコメを購入。
日系スーパーよりずっと安いんだよなぁ。

続いては近くの競馬場へ。

改装工事中でスタンドには出られないけれど、場内では馬券が売られていて大勢のファンがモニター前で盛り上がっていた。

僕はほとんど競馬をやらないので日本の競馬場とは比べられないけれど、全体の雰囲気は「緑とお馬さんのテーマパーク」(笑)。
とにかく敷地が広いので周辺まで緑がいっぱいで開放感がある。
駐車場や入口ゲートはまるでディズニーランドのようだ。
その辺に捨てられている競馬新聞を見てみたが、「◎○△▲×」みたいなマークは使われていなかった(笑)。

アパートに戻ってきてインターネットでUSCへの出願手続き。
あとは銀行の残高証明が日本から届き次第、残りの書類を郵送して終了だ。

さあ、また今夜もファイナルファンタジー8やっちゃおうかな。


5月24日(月)
午前10時起床。

日本の某制作会社からメール&電話で新番組企画書の発注。
若者をターゲットにした深夜帯ドキュメンタリーの企画だ。
最近入手したビデオを見ていると、どうやら深夜帯のテレビはちょっぴりエッチなバラエティーが全盛のようだ。
もちろん僕も水着の女の子が大好きだけど(笑)、そんな中だからこそじっくり見せる硬派ドキュメンタリーがあっていいと思う。
というわけで、ノートに向かってアイデア出し。

夕方、篠原さんが来て「Inside Edition」の翻訳作業。
集中してテレビを見るのはやはりリスニングの鍛錬になると思う。

日本ではすでに25日。
書籍版「Los Angeles留学日記」の発売日だ。
いろいろな方から「書店で見つけたよ」というメールもいただいて本当にありがたい限り。
アルクさんのご厚意でCD-ROMに収録したスライドショーをインターネットでも見られることになった。
ここまで公開しちゃったら肝心の本が売れなくなっちゃうよ、なんていうセコイことを考えない太っ腹のアルクさんに感謝。

書店で見かけた方、ぜひ感想を聞かせて下さいね。


5月25日(火)
正午起床。

「Inside Edition」のビデオとUSCの願書を送るため郵便局へ。
何人もの教授に会うのは気疲れして大変だったけれど、やるだけのことはやったという満足感もある。
GREの点数が足りないのは承知の上だけど、なんとか条件付き合格させてくれないかな(甘い!)。
ダメだったら秋からは聴講生だ(笑)。

昼食の後、企画書の作成に取りかかる。

夕方、運転免許試験に苦労しているMさんのお手伝い。
試験コースを走るMさんの車の助手席に座って教官役をつとめる。
僕が見る限り運転技術に問題はないのだが、「本番になると緊張して萎縮しちゃうのよ」と彼女は言う。

分かるなぁ。
19才の時、バイクの限定解除免許(通称ナナハン免許。当時はまだ教習所では取れなかった)を取るのに府中の試験場に通ったことを思い出した。
でも、僕の母とほぼ同じ年令にして単身アメリカにやって来たその度胸があれば大丈夫ですよ、きっと。

お礼に、と、またもや食事をごちそうになってしまう。

帰宅して引き続き企画書。
なんとか第一稿が完成した。
一晩寝かせて推敲することにしよう。


5月26日(水)
午前11時半起床。

「トゥナイト2」の橘ディレクターが持ってきてくれた日本の雑誌を片っ端から読みあさる。
ちょっと飽きてきたらファイナルファンタジー8。
う〜ん、なんて贅沢な時間の過ごし方なんだろう(笑)。

夕方、「パソコン使わせて下さい」とKojunがやって来る。
Santa Monica Collegeはこれからがファイナルの本番なのだ。
宿題の嵐でここ数日まともに寝ていないというKojunにリボビタンD(L.A.でも1本$1.00で売っている)を差し入れ。

深夜0時45分。
ダラダラしている僕の目の前でKojunはモニターとにらめっこしている。
目がトロ〜ンとしていかにも眠そうだ。
頑張れ、Kojun!
ファイト一発だ!

あっ、しまった。
企画書の推敲するのをすっかり忘れてた(笑)。


5月27日(木)
正午起床。

企画書書きも無事終了したので、またもや読書。
「文学するコンピュータ」(榎本正樹・著/彩流社)読了。
初出が94年〜97年と若干古めにもかかわらず、中身は陳腐化しておらず面白く読めた。

ジェイ・デイヴィッド・ボルダーの『ライティング スペース』が翻訳されましたけれど、あの中でボルダーは、石版やパピルス、写本や印刷本やモニターなどテキストが書かれる場の変容が、それはテキストを読む場の変容でもあるわけですが、人間のエクリチュールや意識や思考形式を変容させてきたことを細かく検証しています。ボルダーの考えに基づけば、インターネットという新しいライティング・スペースの中で、人間の思考が変わっていくという一つの仮説が立てられると思います。(「文学するコンピュータ」42ページ)

確かにそうだろうなぁ。
これまでの本はページの順番に直線的に読むのが普通だったけれど、インターネット上の文章はノンリニアだ。
リンクをクリックしてあちこちをつまみ読みすることもできれば、ブラウザの検索機能を使ってキーワードの周辺だけ読むことだったできる。
第一、手書きとワープロでは文体も変わってくるだろうしなぁ。
だとすれば、僕はその新しい革袋に盛る新しい酒を作りたいと思う。

インターネットは「マスコミから個人」という従来の一方向的な情報流通を変える、ユーザー側からの情報発信を可能にするメディアである。個人が発信する情報にメディア論的な価値を設定するとすれば、それはマスコミに流通していない情報、マスコミでは流通させてはいけない情報ということになる。(「文学するコンピュータ」115ページ)

そうそう、だからインターネットは面白いのだ。
インターネットにはいわゆる「有害」情報がいくらでも流通している。
これが目に余るようになってくれば当然、管理・規制すべきだという動きが出てくるだろう。
だけど、そもそもどんな情報が「有害」なのかなんて価値観の違いで一概には言えないよなぁ。
インターネットでは情報が国境(つまり異なる価値観の境界でもある)を軽々と飛び越えてしまうのだから、それを一律に規制するなんてほとんど不可能だ。

インターネットは人間の欲望を善悪の区別なく純粋に実現してしまうメディアだ。欲望そのものが自走し増殖する速度は物理世界の比ではない。いったん自走しだした欲望は誰も封殺することはできない。
多くの問題が胚胎しているにせよ、その問題が引き起こす結果の総体と私たちが守るべき表現の自由を天秤にかけた場合、どちらを重視すべきかは明らかだろう。(「文学するコンピュータ」116ページ)

アメリカは通信品位法の制定を拒否して表現の自由を選んだ。
では、日本はいったいどうするだろう。
「ちびくろサンボ」はいつの間にか書店から消えちゃったんだよなぁ。

その後、橘さんのお土産「Hot Dog Press 5月25日号 出会いとH完全攻略バイブル」読了。
何なんだ、この落差は(笑)。


5月28日(金)
正午起床。

「2000年のゲーム・キッズ」(渡辺浩弐・著/アスペクト)読了。
“仮想科学小説集”と銘打ったこの本にはバーチャルリアリティー、DNA操作、臓器移植など、ハイテク技術を素材にした34編の短編小説が収録されている。
テレビドラマシリーズ「BLACK OUT」の原作にもなった作品だ。

いやぁ、よくできている。
僕が中学生の頃に読んだSF小説はどちらかというと絵空事だったが(もちろん、それはそれで面白い)、「2000年のゲーム・キッズ」に出てくる技術は、現在すでに存在するのだ。
同じ恐怖でもリアル感が違う。

「科学はすでに神の領域にまで達してしまった」とよく言われるけれど、この小説たちはそんな科学技術の利用に対する警鐘にもなっている。
例えば善意と良識のネットワークとして広がったインターネットは便利この上ないツールだが、これは悪意にとっても同じこと。
近い将来、僕らはテクノロジーの自由と規制と倫理について選択を迫られることになるんだろうな。

夕方、またもやKojunがパソコンを使うためにやってきた。
彼がモニターに向かってレポートを書いている横で僕はファイナルファンタジー8。
時々グッと引き込まれるシーンもあるにはあるのだが、なんとなくイベントをこなす感じで疲れてしまう。
RPGフリークはきっとこれが好きなんだろうけれど、僕はどちらかといえば絶妙のゲームバランスのドラクエシリーズの方が好感を持てるなぁ。


5月29日(土)
午後1時起床。

篠原さんが来て「Inside Edition」の翻訳作業。
来週から僕が日本に帰ってしまうので、その間はKojunと一緒に作業してもらうようお願いする。

その仕事の依頼主である放送作家の先輩、笹生さんからメールでお土産のリクエストが来た。
今年小学1年生になった息子さんがスターウォーズグッズを欲しがっているという。
そんなことならお安い御用だ。
というわけで、近くのトイザラスへ。

一番欲しいと言っていたのは「新キャラの剣」(たぶんDarth Maulが使っている赤い両刃のライトセーバーのことだろう)。
公開初日の行列の中でファンがチャンバラをやっていたやつに違いない。

店内にはしっかりスターウォーズグッズ売場ができていて、各種キャラクターグッズが並んでいるのだが、肝心のライトセーバーがない!
どうやら売り切れらしい。
こりゃ、困ったぞ。
ま、出発までまだ日があるから他の店を当たってみることにしよう。

ということで今日はスターウォーズのTシャツとパンツを物色。
が、子供服を買ったことなどなかったのでサイズの見当がつかない!
しかも、インチ表示だから余計分からないのだ。
仕方なく、売場にいた小学生らしき子供の背中の大きさから類推して適当なサイズを選ぶ。
う〜ん、ハズしてたらごめんなさい。

その足で以前に一度行ったことがあるコリアタウンの激安レストランへ。

CD-ROMのビデオ撮影を担当してくれた篠原さん、Tomoyuki、そして先日の「トゥナイト2」電話中継に出演してくれたSatoruにお礼の意味を込めてごちそうする。
3人ともLos Angeles City College映画学科の学生だ。
今後ともよろしく。

帰宅して篠原さん、Mikioさんと「アメリカ大陸横断ドライブ計画」の作戦会議。
旅の計画って本当に楽しいよなぁ。


5月30日(日)
L.A.エリアの日系スーパーなどで無料配布されている「Bridge U.S.A」という雑誌がある。
僕が今日手に入れた6月1日号は創刊十周年記念特別号だそうだ。

いつものようにパラパラとページをめくっていると、なんと知っている名前が目に飛び込んできた。

島田明宏。
「『武豊』の瞬間」(集英社)、「わたしの馬が、ターフを走る」(オーエス出版)の著書をはじめ、サッカー、競馬、モータースポーツなどを題材に活躍するスポーツライター。
僕は知らなかったが昨年の夏に「鞍上のバレット」(集英社)という短編で小説家デビューをはたしたとプロフィールにある。

島田さんは大学の先輩で、僕がテレビの仕事に関わるきっかけを作ってくれた人だ。
入学時からとてもかわいがってもらったにもかかわらず、ある事について考えを異にしたことがあった。
今から12年前のある夜、忘れもしない某テレビ局の会議室での数時間に渡る議論。
互いの意見は平行線をたどり、交わることがなかった。
島田さんはきっと「この男には見どころがない」と思ったのだろう。
それ以来一度も声をかけてもらえることはなかった。

それでも島田さんが僕にとって尊敬する先輩であることは変わりない。
活躍しているのは雑誌の記事や著書などを通じて知っていたし、共通の知人から近況を聞くこともあった。
もちろん、島田さんは僕のことなんて気にもしていなかっただろうけれど。

そんな島田さんの文章をL.A.の雑誌で見つけたのだ。

物書きとして、「新人」の部類にも入らない私は、今、なんとかして自分の日本語の能力を上げようとしている。(「Bridge U.S.A」6月1日号120ページ)

あの伊集院静氏が注目したほど、誠実で力強く美しい文章をものす島田さんでさえそうなのか。

僕は日本語が好きだ。
アメリカで生活し英語に触れれば触れるほど日本語の繊細さや奥深さを誇らしく思う。
これからも僕がなにかを最もよく表現しようと思ったら、その手段は日本語以外に考えられない。

なんとかして日本語の能力を上げたい。
この点について僕と島田さんの考えは間違いなく一致するはずだ。


5月31日(月)
正午起床。

江戸川乱歩賞受賞作「果つる底なき」(池井戸潤・著/講談社)読了。
元三菱銀行員である著者が書いた金融サスペンスだ。

さすが元銀行員だけあって銀行の内幕が詳しくリアルに描かれている。
まったくの素人がここまで書こうと思ったら相当突っ込んだ取材が必要だろう。
とても楽しめた。

笹生さんから頼まれたスターウォーズグッズを買いに行く。
今日はMemorial Dayで多くの店が閉まっているが、トイザラスは開いていた。
3店ほど回ったがDarth Maulのライトセーバーはどこでも売り切れ。
次善の策として旧作に出てきたルーク・スカイウォーカーのライトセーバーを購入する。
昨日見たときはまだ5本残っていたのに僕が買ったのは最後の1本。
ギリギリで間に合った。

夕方から、Los Angeles City Collegeの面々に誘ってもらって約1年ぶりのテニス。

連休だから混んでいるかと思いきやさにあらず。
近所の無料コートはすぐに空いた。
アメリカ人はもっと遠出しているののだろう、僕らのほかに2組の日本人グループがいた。

思い返せばこんなに身体を動かしたのは久しぶりだ。
3時間たっぷり汗をかいて足腰はガクガク。
運動不足はいかんともしがたい。
筋肉痛にならないようにバスタブに湯を張ってたっぷりマッサージしなきゃ。

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