「Los Angeles 留学日記」
98-99年冬休み編1
(1998年12月18日〜)
12月18日(金)
昨夜は仲間内で随一のグルメMikioさんの仕切りでウエストハリウッドにあるイタリアンレストラン、Antica Pizzeriaへ。
(お店の場所、地図は「L.A.いい店やれる店」をどうぞ)
久々にちゃんとしたイタリアンを食べたって感じで大満足。
サンセットの街をブラついてから帰宅し、これまた久々に朝まで語り明かしてしまった。
というわけで今日の起床はお昼過ぎ。
でも、もう勉強しなくていいのだと思うとすごく気が楽だ。
たまっていたメールに返事を書き、日本から送ってもらった「文明の衝突」(サミュエル・ハンチントン著・集英社)を読み始める。
書評によるとこの本は「イデオロギーの対立による冷戦が終結した21世紀の世界は文明の衝突による対立軸が顕現してくる」という仮説を詳細に述べているらしい。
ずいぶん前に届いていたのだが、何せ500ページ以上ある大著なので試験が終わるまでは手をつけまいと取っておいたのだ。
こちらで生活しているとちょっとした文化・習慣の違いでコミュニケーションに違和感を感じることが少なくないが、そういう環境にいるからこそ感じたり考えたりできることがあると思う。
それより何より僕はアルファベットじゃない活字を思う存分読める時間に幸せを感じる活字中毒だったりもする。
寝転がって本に集中していたらあっという間に夜中の12時。
明日はサンディエゴ近郊のリゾート地La Jollaへドライブの予定。
デジカメでいっぱい写真を撮ってくる予定なのでお楽しみに!
12月19日(土)
冬休み観光大作戦第1弾・La Jolla - Coronadoツアー!
Kanaちゃん、Risaちゃん、Yokoちゃんの女のコ3人組を引率してドライブするというMikioさんに便乗させてもらった。
まず最初の目的地はサンディエゴ近郊のリゾート地La Jolla。
フリーウェイI-405からフリーウェイI-5に入りひたすら南へ。
約2時間で到着だ。
   
ところが、今日のカリフォルニアは雨。
泳ぐ魚が見えるほどきれいだという海も地中海風高級リゾートの街並みも残念ながら雨に煙っていま一つ。
傘もない僕ら一行はメインストリートをグルッと一周回っただけでそそくさと退散したのだった。
続いてはサンディエゴの南西に突き出た半島の突端にあるCoronadoへ。
目的地は州の史跡にも指定されているという開業100年のHotel Del Coronado。
ダウンタウンから巨大なCoronado Bay Bridgeを渡ると見えてくる赤い屋根がそれだ。

大統領や有名スターも泊まったというこのホテルは由緒の感じられる木造建築で実にいい味を出している。
ホリデーシーズンの週末ということもあってかロビーはたくさんの家族連れでごった返していた。

裏手にはもちろんビーチがあるのだが、降り続く雨のため、人っ子一人見あたらない。
ああ、こんな日に限って雨だなんて日頃の行いが悪いのかなぁ。
仕方なくホテルのティーラウンジでお茶。
生ピアノがクリスマスソングを奏でる中、たった$10でリッチな気分を満喫したのであった。
La JollaもCoronadoも街の雰囲気はかなりいい感じ。
L.A.からたった数時間でこんなにきれいな景色に会えるなんてアメリカは広い!
今度は空が青く澄み渡った日に来たいなぁ、と心から思う。
それにしても雨の中一日中車を運転してくれたMikioさん、どうもありがとうございました。
12月20日(日)
本日のL.A.は昨日とうって変わって快晴のピーカン。
ああ、昨日が今日だったらなぁと少しだけ天気を恨めしく思ったりする。
やっとみんなもファイナルが終わったということでチャイナタウンの打ち上げランチ。

ここDragon Inn Seafood Restaurantは飲茶の点心が一品たったの$1.48!
値段もお手頃だし大人数で食べに行くにはもってこい。
日本人のお客さんをほとんど見かけない穴場なのだ。
ランチの後は我が家に集まって緊急会議(笑)。
実は、放送作家の先輩・笹生さんから日本の某テレビ番組のネタ出しを依頼されていたのだ。
依頼の内容は日本のメディアには紹介されていない面白ネタの発掘。
こちらの新聞、テレビ、雑誌などを手分けして探すリサーチ班L.A.支部というわけだ。
協力してくれるみんな、どうもありがとう。
12月21日(月)
アメリカの12月は買い物の季節らしい。
テレビやラジオもホリデーショッピングの話題で持ちきりだ。
一説には国民消費の数十%が12月中に行われるとか。
デパートやスーパーも大々的なセールの広告で消費をあおっている。
どうやらアメリカの景気はまだ大丈夫のようだ。
そんな世の中の買い物気分は何だか僕とは全く別次元のことのように思える。
ただ一つの例外を除いては…。
その例外とはタバコ。
先日行われた住民投票でProposition(直訳すれば「提案」。条例みたいなものか)が可決されたため、新年からタバコが大幅に値上がりするのだ。
日本とは違い店によって値段が異なるので一律には言えないが、どうやら1箱あたり50¢ほどの値上げとなるらしい。
1日1箱ペースの僕にとってこの値上げは大事件。
値上げ直前の駆け込み消費というわけだ。
で、タバコの安売り専門店Cigarette Cheaperへ。

今日のお値段はマルボロ1箱$1.98。
思い切って10カートン買いだめしてしまった(うわぁ、ノンスモーカーの人に怒られそうだなぁ)。
1箱50¢として全部で$50得した計算になる。
それにしてもカリフォルニアのスモーカーは肩身が狭い。
レストランはもちろん、公共の屋内スペースは100%禁煙だ。
キャンパス内でも建物の入口にかろうじて灰皿が置いてはあるものの、「建物から最低30フィート(約9メートル)離れて吸うこと」なんていう貼り紙がしてある。
安心してタバコが吸えるのは自分の車の中とアパートの部屋くらいなのだ。
以前に僕が日本のショートホープを吸っていたらノンスモーカーの女の子から「こんな毒に『HOPE』という名前を付けるなんて信じられない!」と本気で非難されたこともある。
別に僕が名前を付けたわけじゃないんだけどなぁ。
とにかくここカリフォルニアでは「タバコは悪」という考えが日本とは比べものにならないほど強い。
自分の身体はともかく他人の健康を害するのが決して本意ではない僕としては、携帯灰皿と「May I smoke here?」の一言を忘れるわけにはいかないのだ。
12月22日(火)
昼頃ノコノコ起きてきて遅めの朝食。
本を読んだりテレビを見たりしながらのんびり過ごす。
夕方、篠原さんから電話があってマルカイに食料の買い出し。
まだ冬休みに入って1週間も経たないというのに、そろそろダラダラするのに飽きてきた。
何かやっていないと落ち着かないなんて貧乏性だなぁ。
ま、本当に貧乏なんだからしょうがないが(笑)。
篠原さんとは近いうちにテニスでもやろうと相談しているのだが、なかなかメンツが集まらない。
う〜む、ダラダラしていても時間はあっという間に過ぎていくのだ。
ということで久々に「今日はこれが英語で言えなかった」のコーナーを更新。
ネタはたっぷりメモしてあるのでこまめに更新していこうと思う。
乞うご期待!(と自分にプレッシャーをかけてみたりして)
12月23日(水)
昨夜、突然思いついてホームページのBGMに「Happy Xmas」をつけてみた。
ほんの軽い気持ちだったのだが、一人で聞いていたら急に物悲しくなってきた。
別にクリスマスはおしゃれして恋人とデートしたいというのでもないし、いわんやホームシックになったわけでもない。
ただ、夜中にひとりぽっちを実感してしまっただけなのだ。
授業で習った「音楽は人の感情に影響を及ぼす」っていうのはやっぱり正しいんだなぁ。
相変わらず本を読んでダラダラ過ごしていたら篠原さんとKojunがアポなしで訪ねてきた。
何でもKojunがバイクの免許を取るための筆記試験を受けたのだが正解が1問足りずに落ちてしまったとのこと。
でも辞書を持ち込まずにその成績なんだから大したもんだ。
クリスマスイヴの明日はみんなで集まって鍋パーティーをやろうということになった。
全然色っぽくはないが、楽しみだ。
今夜の夕食は肉じゃがとカボチャの煮物。
最近、どうも煮物が恋しくてたまらない。
ハンバーガーやスパゲティーもいいが、やはり白いご飯が一番。
日本にいたときよりずっと自炊していると思う。
12月24日(水)
というわけで、クリスマスイヴの今夜は鍋パーティー!
しかも、クリスマスのイメージからはほど遠いキムチ鍋にしようということになり、コリアタウンに買い出しに出かける。
L.A.のクリスマスはニューヨークと違って大きなクリスマスツリーもなければ有名なイベントもない。
しかもそれほど寒くもないのでムードもへったくれもありゃしない。
ただショッピングに出かける人々で混雑する街やフリーウェイがかろうじてホリデーシーズンだということを感じさせてくれるくらいだ。
ハンナンマーケットはコリア系最大のスーパーマーケット。
本場の材料を買うにはもってこいだ。
キムチだけでも十数種類の商品が棚に並んでいる。
そんな中から僕らが選んだのは重さ3kgもある大ビン入りのキムチ!(写真左)

これで値段が$11.25だ。
写真右は韓国風の味噌。
思ったほど辛くはなく、タイ料理のナンプラーにも通じるような魚系の旨みがたまらない。
これに豆腐や豚肉、ネギ、ニラ、モヤシ、エビ、シラタキなどをぶち込んで煮ること30分。
ワイルドなキムチ鍋の完成だ。

これがメチャクチャ旨い!
日本で作るキムチ鍋とは比べものにならない!
やっぱり本場の食材がいいのだろう。
ついついご飯を3杯も食べてしまった。
様々な人種が生活するここL.A.は食文化も多種多様。
各民族系のスーパーを見ていると食にお国柄が出ていてとても興味深い。
特に中華、韓国、メキシコ料理に関して本場の食材を手に入れるのは実に簡単だ。
今日のキムチ鍋の成功に味をしめた僕らは「次は中華パーティーをやろう!」という話で盛り上がった。
ちっともクリスマスらしくないイヴだけれど、やはりみんなでワイワイやるのは楽しい。
深夜にフジテレビ「HEY! HEY! HEY!」のクリスマススペシャルを見た。
新聞や雑誌で名前は知っていたのだが動いているブリグリとDA PUMPを見たのは初めてだった。
卒業して帰国する頃にはきっと浦島太郎状態になっているんだろうなぁ。
12月25日(木)
実は2ヶ月ほど前、ある出版社の方から『「Los Angeles留学日記」を本にしませんか?』というメールをいただいていた。
もちろん全く面識のない方で、偶然このホームページを読んでメールをくれたのだ。
インターネットっていうのは本当にすごい。
海を挟んだL.A.の安アパートの一室で毎晩セコセコ書いている僕の日記が東京の出版社の人の目に留まってしまうのだから。
正直言ってとても嬉しかった。
がしかし、一方で「そんな簡単に喜んでいいのか?」という内なる声があった。
「Los Angeles留学日記」は毎日リアルタイムで更新していく部分が大切だと僕は考えている。
毎日100人以上の人がアクセスしてくれて、僕の七転八倒をリアルタイムで読んでくれる。
いろんな方がメールや掲示板へのメッセージで応援してくれたりアドバイスをしてくれたり…。
そういった双方向性や様々な情報源へのリンクが「Los Angeles留学日記」の大切な部分だと思うのだ。
また、そういうマルチメディアの可能性を知りたくてアメリカまで来たのだし。
でも、せっかくのチャンスをふいにしてしまうのはあまりにもったいない。
そう考えた僕は、僭越ではあるが「インターネットと連動したCD-ROM付き書籍というのは作れませんか?」という返事を書いた。
そういう形ならインターネットのリアルタイム性やインタラクティビティーも生かせると思ったのだ。
さらに、将来“マルチメディア対応のエンタテイメント職人”を目指す僕にとってもいい経験ができる。
ダメで元々と思ったのだが、その出版社の方は僕の突拍子もない申し出を誠心誠意受け止めてくれた。
社内をあちこち説得に回り、メールを交換しながらいろいろなアイデアをひねり出してくれた。
そして今日「まだはっきり結論は出せないけれど、いい方向で話は進んでいる」というメールをいただいた。
同時に日記に書いてもいいというお許しも。
以上、報告でした。
はたして「Los Angeles留学日記」は出版されるのか!?
最終結論は年明けになると思いますが、どちらに転んでも経過はリアルタイムで報告していきたいと思いますのでお楽しみに!
遅くなりましたが、メリークリスマス!
12月26日(土)
日本から遊びに来る友人を迎えに空港へ。
クリスマスホリデーのピークを過ぎたLAXは思ったよりも空いていた。
友人からのお土産は大量の本、本、本!

来学期に勉強する予定のJavaScriptマニュアルから料理本、最新雑誌までその数何と29冊!
活字中毒の僕にはこれ以上ないプレゼントだ。
L.A.でも日系書店に行けば手に入らないわけではないが、値段が定価の約1.5倍もするので気軽に買うというわけにはいかないだけに非常にありがたい。
さらに、床屋に行かないために伸びきった僕の髪の毛を散髪してくれるというサービスぶり。
感謝の意を込めて手作りのカレーライスとキムチ鍋の残り物を振る舞う。
これから10日間は再びインチキ・ツアコンに大変身。
L.A.周辺の観光情報もお届けしますのでお楽しみに!
12月27日(日)
昨日は友人と朝まで話し込んでしまい、昼過ぎに起床。
遠出する時間もないということでPCH(Pacific Coast Highway)をマリブビーチまでドライブだ。
かの小室哲哉や松田聖子も住んでいる(らしい)というこのエリアは海を見下ろす高台に高級住宅が並んでいて、見ているだけでも羨ましくなってくる。
せめてハイソ気分だけでも味わおうとマリブビーチにほど近いParadise CoveのBeach Cafeへ。
 
人気(“ひとけ”です。決して“にんき”ではありません。念のため。)のないビーチの波打ち際に建っているこのカフェは、まさに隠れ家のような雰囲気。
目の前には小さな桟橋があり海鳥たちが優雅に羽を休めている。
黄昏時になると水面がオレンジ色に輝いて本当にきれいだ。
それでいて店の入口には「ドレスコード・NONE!」の看板。
年中Tシャツとジーンズの僕にはとてもありがたい。
さ〜て、ツアコン3日目の明日はどこに行こうかな?
12月28日(月)
ツアコン3日目の今日は友人を連れてL.A.観光の“お約束”、リトルトーキョーへ。
 
冬休みということもあってか日本からの観光客の姿が多い。
特に目的もないままブラブラとウィンドウショッピング。
バーゲンの季節だから何か安売りでもやっているかなとちょっと期待していたのだが、めぼしいものはなし。
かき入れ時にわざわざ安売りする必要はないっていうことなのかな。
ここで「肩こりがひどくて我慢できん! どっかマッサージに連れて行け!」という友人のリクエストにお応えしてガーデナの「てもみん」へ。
う〜む、どこが観光なんだか(笑)。

日系雑誌にはマッサージの広告が実にたくさん載っているが、その中でもここは「チップ不要」とうたっているから安心かなと思ったのだ。
結果は大当たり。
日本では月に2〜3回のマッサージを欠かさなかったマッサージ通の僕も大満足のテクニックだった。
ちなみに料金は学割の50分$40(友人のおごり。ありがと)。
友人は一般料金の$60をしっかり取られていた。
ちなみにこちらではエッチなサービス業のことも同じく「マッサージ」と呼んだりするからややこしい。
よく広告にある「美しい女性が心のこもったサービス」っていうのはそういうやつなんだろう。
たまに間違えちゃったりする人はいないんだろうか。
夕食は地元に帰ってきて焼肉「まんぷく」へ。

「まんぷく」と聞いてピンと来たあなたはなかなかの焼肉通ですな。
そう、このお店は東京に数店ある人気焼肉屋のL.A.支店。
「元自由が丘店のシェフが来てやってますから味付けも全く同じですよ」とという店員さんの言葉にウソはなく、懐かしい味を堪能させてもらった。
しかも値段は東京より2〜3割安い(もちろん友人のおごりだけど。ありがと)。
というわけで今日はL.A.にいながらそれをちっとも感じさせない1日だった。
12月29日(火)
「ショッピングに行きたい」という友人のリクエストに応えてCosta MesaのSouth Coast Plaza(何と日本語ホームページあり)というショッピングモールへ。

僕も初めて行ったのだが、ここがやたらデカい。
どのくらいかというと船橋の「ららぽ〜と」(やけにローカルだなぁ)を5倍して、さらにデパートを4〜5個くっつけたくらい巨大で、とても一日では回りきらないくらい広い。
何と、敷地内に小さなメリーゴーランドがあるくらいなのだ。
主だった有名ブランドは全てショップを構えていて年末セールでにぎわっている。
ここオレンジカウンティーの消費税率は7.75%だからカリフォルニア州の8.25%より若干安く、その分お買い得とも言える。
まあ、物欲のない僕にはあまり関係ないのだけれど(苦笑)。
そんな中、見つけた面白いお店がこちら。
 
Discovery Channelというテレビ局のストアだ。
自然探訪もののドキュメンタリーを24時間オンエアしている局だけあって、店内にはアウトドアウェアや野生動物のぬいぐるみ、天体望遠鏡、バードウオッチンググッズなどが置かれている。
もちろん番組のVTRも売っているのだが、それで儲けようというよりも局のイメージを積極的に売り込もうという考えが前面に出ているように感じた。
一種のアンテナショップなのだろう。
日本でもキー局がショップを構えるのは珍しくないが、総合編成だけに品揃えも番組のノベルティーグッズが中心だ。
衛星放送などで専門チャンネルが増えてくるとこういうショップが出てくるのだろうか。
アニメチャンネルのおもちゃ屋とか音楽チャンネルのCDショップとか。
料理チャンネルのレストランなんてのもありかな。
情報とイメージを消費するという発想はバブル期の日本にもずいぶんあったが、それとは少し違うような気がする。
どこがと言われると何となくとしか答えられないのだけれど。
12月30日(水)
日本時間ではもう大晦日。
疲れがたまったのか午後になっても起きてこない友人を横目にMacに向かい「動く年賀状」制作に取りかかる。
実のところ、日本でもここ5〜6年間年賀状を書いていなかったのだけれど、こうして遠く離れているとやはり近況を報告しておきたいという気持ちが出てくるものだ。
そういう点でインターネットは便利。
年賀状を置いたホームページのURLを書いて同報メールで送ればいいだけなのだから。
だがしかし、かつてワープロが普及してきた時からずっと言われ続けてきた「手書きじゃない年賀状には心がこもっていない」という批判は電子メールではもっと強まるだろう。
僕個人的には「アナログには心がこもっていてデジタルはそうではない」とは必ずしも思わない。
だって、ほんの少しネットサーフィンしただけでも作り手の思い入れが込められたホームページなんていくらでも見つかるし、映画「You've got mail」のように電子メールで愛を育んでいるカップルだってたくさんいるに違いないだろうから。
でも、こればかりは受け取る側の気持ちの問題なんだよなぁ。
僕の年賀状は誰に何かを伝えることができるんだろうか。
12月31日(木)
朝5時半起床。
年越しパーティーの食材購入のため、ダウンタウンの問屋街へ。
例によってNorikoおばさんの仕入れに同行させてもらう。
今日のお目当てはマグロ!
そう、手巻き寿司パーティーなのだ!
というわけで、買ったのがこちら。

ずっしりと重いマグロの刺身。
一度ではとても食べきれないだろうと、とりあえず半分だけ持参することにした。
Ikuyoちゃんの誕生日祝いも兼ねた年越しパーティーに集まったのは総勢15人。
各自が食べ物を一品ずつ持ち寄って豪勢な食卓になった。
テレビでは何と「紅白歌合戦」!
何とL.A.でもしっかり「紅白」を見ることが出来るのだ。
しかも、時差に合わせて大晦日の夜9時半スタート。
一日中NHKを放送しているTV JAPANを見るには衛星放送の機材を購入しなければならないが、普通のケーブルだけで見られる日本語放送のチャンネルでもなぜか「紅白」だけは放送する。
ただし、民放だからコマーシャルあり。
少し違和感はあるものの、全編ノーカットで見られるとは思わなかった。
番組の途中で総合司会のアナウンサーが「この番組は世界50カ国以上でご覧いただいています」というアナウンス。
きっと去年までも同じようなアナウンスをしていたのだろうが、全然覚えていない。
う〜む、NHK恐るべし。
東京ほど寒くないし街も年末という雰囲気ではないので年越し気分にはほど遠かったのだが、「紅白」を見たとたんにそんな気になってくるから不思議だ。
どうせなら「ゆく年来る年」もやってくれればいいのに。
というわけで、僕の1998年は幕を閉じた。
仕事を辞め渡米してから7ヶ月。
ようやくL.A.での生活にも慣れてきた。
いろいろなトラブルもあったが、まあ順調と考えていいだろう。
しかし、大学の勉強という意味ではまだまだ不満が残る。
やはり英語の壁は厚い。
肝心の授業の内容にたどり着く前に英語だけでテンテコ舞いということが何度あったことか。
教授やクラスメイトとももっともっと深くコミュニケーションをとりたい。
来年はさらに精進して英語という道具を活用できるようになりたいと心から思う。
最後にこのホームページを通じて応援、励ましをいただいた皆さん、本当にどうもありがとうございました。
皆さんのおかげで頑張れました。
来年はこの「Los Angeles留学日記」をさらに充実したものにしていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
「大学院98年秋11」 「98-99年冬休み編2」
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