「Los Angeles留学日記」

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「Los Angeles 留学日記」

大学院99年春1
(1999年2月1日〜)

2月1日(月)

いよいよ新学期が始まった。
といっても授業があるのは火曜と木曜だけなので、今日はまだ冬休み気分。
そんな楽してていいのか?

朝方、先輩放送作家・笹生さんからのFAXで叩き起こされる。
なんだよぉ、こんな朝っぱらから…。
どうやら「hirofumi@suzuki.or.jp」を転送してくれているメールサーバが不調のため、メールが届かなかったらしい。
(一両日中には復旧するそうです。お急ぎの方は「hirofumi@suzukinet.com」へお願いします)
なになに「メールで受け取った『Inside Edition』のネタについての詳細を大至急送れ。今日の会議に提出できるように」だとぉ?
まったく笹生さんったらムチャ言うんだから…(笑)。
あっ、僕のメールが使えなかったのがいけないのか。

ということで、あとは発送するだけになっていたビデオテープを封筒から取り出して再びチェック。
クローズドキャプションを必死で追いながらナレーションを和訳していく。
このキャプションはそもそも耳の不自由な人のためのもので、アメリカではたいていのテレビに付いている。
僕のように英語が不自由な人間にはなくてはならない機能だ。
とても便利なのだが、ビデオを一時停止すると文字が消えてしまうのだけは何とかして欲しい。

というわけでネタの詳細を3つほどメールで送って、ビデオも郵便局から発送。
きっと会議には間に合いましたよね、笹生さん?

夕方、予約しておいた松村歯科医院へ。
虫歯治療で詰めてあった金属がはずれてしまったのだ。

待合室で「歯科治療に必要と思われる施術に同意します」と書かれた日英両語併用の問診票に署名する。
こういうところにも契約の概念が出てくるのが訴訟社会たるアメリカなのだろう。
医師側としては後で訴えられちゃたまらないもんね。

「アメリカの病院のインフォームド・コンセントはどうなってるのかな?」なんて興味津々で診察室に入ったのだが、そんな大げさなもんじゃなかった。
日本人のドクターが「ちょっと虫歯になっていますがレントゲンを撮るまでもありませんね。虫歯の部分を掻き出してもう一度金属を詰めましょう」と事もなげに言う。

治療時間はたったの10分ほど。
クレジットカードは使えないとのことなので、検査代$30+治療費$80=合計$110をチェックで支払う。
急な出費は痛いが、これで安心してものを食べられるのならしょうがない。

Nijiyaで「日刊サン」を取って帰宅。
マネージャーに今月分の家賃を払う。
そろそろBank of Americaの残高がさびしくなってきたのでシティバンクの口座から送金しなくちゃまずいかな。

2月2日(火)

午前9時起床。
いよいよ新学期が始まる。
授業は11時からだが、この時間帯は駐車場のラッシュアワーだ。
10時半に学校に到着していたにもかかわらず案の定なかなかスペースが空かず、教室に飛び込んだのは11時ギリギリだった。

今日の授業はRTYF(Radio TV Film)315「New Direction in Electronic Media」。
先生は先学期もお世話になったDoug Gotthoffer教授だ。

教室は定員の25人を超える超満員。
科目登録の時にあぶれてしまった学生がキャンセル待ちを狙って教室に来ているのだ。
ちなみに科目登録をキャンセルすることを「Drop」、新しく登録することを「Add」といい、新学期最初の1週間は担当教授のサインさえもらえばこれらが自由に出来る。
もちろん定員に空きがあればの話だが。

まずはシラバスが配られて授業の内容説明だ。

「テレビが過去50年の間に及ぼしたのと同じようにコンピュータは社会を再構築する潜在力を持っている。この授業ではテレビについての議論から出発して、テクノロジーとメディアの理論的・実際的影響力について予断を排除した議論を深めていく」

う〜ん、いいじゃないか。
まさに僕が勉強したかったことだ。

「授業はSeminar(ゼミ)形式で行われ、クラスディスカッションが中心となる」
「クラスは毎回3時間。積極的に議論に参加すること」
「授業以外にも本を読み、その知識、分析をディスカッションに反映すること」

これはかなり心配。
いくら議論したくても他人の意見を正しく理解し自分の意見を正確に伝えることが出来なければ話にならない。
やっぱり英語力が問われるんだよなぁ。

「『Think Pieces(問題提起のためのペーパー)』2回、『Midterm Paper(5ページ)』、『Final Paper(12〜15ページ!)』を提出すること」

うわぁっ、これは大変だ。
相当気合い入れていかないと。
ちなみにFinal Paperのお題もすでにシラバスの中で発表されている。

「近代コミュニケーション技術が社会に与えるインパクトについて批評的な疑問を提示せよ。そしてそれに答えよ」

テーマ自体は僕の興味関心にぴったりだ。
しかし、最低12ページとは…。
憂鬱だなぁ(笑)。

「成績は『何を記憶したか』ではなく『得た知識をいかにディスカッションやペーパーに生かしたか』を基準に採点する」
「この授業に正解はない。私も知らない」

これは先学期のComputer Fundamentals for Multimediaと変わらない。
Gotthoffer教授の持論なのだろう。
僕は彼のこういうやり方がけっこう気に入っている。

クラスにはCoffee Hourで知り合ったShimもいて「このクラス大変だよ」と嘆いている。
びっくりしたのは日本人が僕の他に2人いたこと。
先学期は1人もいなかったからなぁ。
あいさつすると2人とも僕より留学歴が長い先輩だということが判明(もちろん歳は僕より全然若いけれど)。
Marikoちゃん、Makiちゃん、困ったときは助けてね(笑)。

授業の後、ブックストアに教科書を買いに行く。
「Amusing Ourselves to Death」by Neil Postman と「Silicon Snake Oil」by Clifford Stollの2冊で$25.38。
思ったより安くて助かった。
が、次回の授業までに63ページ読まなければならない。
よっしゃ、気合いだ、気合い!

2月3日(水)

午前11時起床。
ブランチの後、Prerequisiteのことを考えながらCSUNの総合カタログを見る。
しつこくメールを出しているにもかかわらず教授からの返事は来ず、科目をAddするには今日教室に行って教授と直接交渉しなければならないのだ。
う〜ん。

ふと隣に置いてあったUSCの総合カタログを見る。
「Social Dynamics of Communication Technology」
「The Culture of New Technology」
「Virtual Group and Organization」
やっぱりマルチメディア関係の科目はこっちの方が充実してるよなぁ。

去年のサンクスギビングに僕を自宅にまで招いてくれたGotthoffer教授はUSCへの出願を熱心に薦めてくれたけれど、GPAが足りずに一度落とされた僕としては慎重にならざるを得ない。
これから出願して前回より有利な点といえば、

1 GPAがほんの少しだけ上昇している(今学期分を合わせて12単位分。CR評価を合わせれば18単位分)
2 Gotthoffer教授が推薦状を書いてくれる(だろう。前回は大学関係者の推薦状なし)
3 事前に学部長または決定権を持つ教授に会いに行って面識を作れる

う〜ん、微妙なところだ。
GPAの上昇はたかが知れてるし、やっぱり決め手は3かなぁ。
秋学期の出願〆切は7月1日だから、それまでに会いに行って様子を見てみよう。
ま、落とされても秋学期にはCSUNで院の授業を取れるわけだから。

というわけで、今学期のAddは取りやめ(笑)。
で、テキスト「Amusing Ourselves to Death」を読み始める。
何てったって来週までに63ページ読まなくちゃいけないのだ。

きっと議論のベースにするだけだろうから斜め読みして大意を押さえておけばいいやと思って読み始めたのだが、これがなかなか面白い。
つい辞書を片手に精読モードに入ってしまった。

今まで読んだところの要旨は「メディアの『形式』によってその『コンテンツ』も変化を余儀なくされ、結果的にそれは文化に大きな影響を与える」というもの。
なんとなくマクルーハンの主張に近い。
著者は主に活字からテレビへのメディア変化による「イメージ先行」「娯楽最優先」の傾向を嘆いているのだが、この図式はそのまま次世代メディアにスライドできる。
コンピュータやインターネットの出現によって情報の送り手と受け手にどんな変化が起こるのか?
読めた! Gotthoffer教授は今学期の後半で議論をそこに持っていきたいに違いない。
まだたった10ページしか読んでいないのに大胆な推量だなぁ(笑)。

ところで学期の後半で使う「Silicon Snake Oil」の表紙、どこかで見たことがあるような気がする。

著者名を頼りにインターネットで書籍検索してみると…あった!
「インターネットはからっぽの洞窟」ストール,C.(クリフォード)著・ 倉骨 彰 訳・草思社・2200円。
そうだ、日本の本屋で見たことがあったのだ。

ついでにもう1冊のテキスト「Amusing Ourselves to Death」の著者Neil Postman を検索してみると…
「TVニュース七つの大罪」ポストマン,N.著・田口 惠美子 訳・石川 好 監・クレスト社・1553円
「技術vs人間」ポストマン,N.著 ・GS研究会 訳・新樹社・2427円
「子どもはもういない」ポストマン,N.著 ・小柴 一 訳・新樹社・2039円
という3冊が引っかかってきた。

表紙に「『Disappearance of Childhood』の著者Neil Postman」と書かれているからきっとこの「子どもはもういない」という本は違うな。

残りの2冊のどちらかが「Amusing Ourselves to Death」の和訳本だったら、こりゃ効率的に勉強できるぞ。
邪道と言うなかれ、これは「英語」の授業ではなく「New Direction in Electronic Media」の授業なのだ。
英語だろうと日本語だろうとテキストの中身を理解して何が悪い(笑)。
と開き直ってみたものの、書名からすると和訳本である可能性は低そうだ。

夕方、ヤオハン内の書店で探してみたがそれらしい本はなし。
日本の友人にメールを出して本屋で原題を調べてもらうようにお願いする。
「死ぬほど楽しい」
そんな本、見たことなかったよなぁ。

さて、続きを読まなくちゃ。

2月4日(木)

午前9時起床で学校へ。
今日の授業も11時からなのだが、例によって駐車場は満車。
敷地内をグルグル回りながらタイミングよく空きスペースに入れなければならない。

どうやら前の授業は10時45分頃に終わるらしく、帰る人が次々にやって来る。
と言っても空き待ちの車はそれ以上に多い。
ボ〜ッとしてるとすぐスペースを取られてしまうのだ。
この15分間、駐車場内に張りつめたミョーな緊張感…(笑)。
まったく、朝から気疲れしちゃうよなぁ。

何とか無事に車を停め、RTVF461「Computer for New Media」の教室へ。
この授業は先学期に取ったRTVF361「Computer Fundamentals for Multimedia」の上級クラス。
先生も同じDoug Gotthoffer教授だ。
教室には前回のFinal Projectでチームを組んだJamesの顔も見える。

まずは初回のお約束であるシラバス(Syllabus)が配られて授業の進め方についての説明だ。
それによるとこのクラスの目的は「実技を通じてスクリプト言語の基礎を習得し、マルチメディアにおける双方向性(Interactivity)の可能性を探ること」。
う〜ん、いい感じじゃないか。

試験がない代わりに「Macromedia DirectorとLingoを使ったCD-ROM制作」「JavaScriptを使ったWeb制作」の課題があり、成績の7割はこれで決まってしまう。
「Lingo」と「JavaScript」についてはまだ本を読み始めたばかりの初心者だから正直言って不安だけれど、まあ、やっていくうちになんとかなるだろう。

残りの3割は「Written Assignment(4回)」と「Class Participation」。
これはもうひたすら頑張るしかない。

後半はプログラミングの基礎についての講義。
「オブジェクト」や「イベント」の定義を説明しているのだが、理解度は70%くらい。
「オブジェクト指向」なんて言葉は聞いたことがあっても概念が分かっていないので今ひとつ飲み込めない。
インターネットで調べて少し勉強しなくてはと思う。

2月5日(金)

午前11時起床。
約2ヶ月ぶりのCoffee Hourに参加すべく、学校へ。

先学期に仲良くなった仲間たちと久しぶりに顔を合わせるのはいいもんだ。
冬休み中の旅行や科目登録についての話が弾む。

帰宅後、篠原さん、そのルームメイトのKenと3人で中国系スーパーマーケット99 Ranch Marketへ買い出しに出かける。
今日のお目当てはコメ。
ヤオハンやNijiyaでは20ポンド$10〜20くらいするが、ここで一番安いコメはたったの$6.28!
中身はもちろんカリフォルニア米だが、短粒米だし自宅で炊いて食べる分には味も遜色ない。

さすが中華料理の国だけあって食材は豊富に揃っている(ツバメの巣や豚足だって置いてある!)のだが、特に肉類は日系スーパーより安い。
VIPカード(無料)の申し込み時にもらえる10%OFFのクーポンがあったので3人で総額$56も買い込んでしまった。
これでしばらくは買い出しに行かなくても済むぞ。

2月6日(土)

目覚まし時計は12時に鳴ったのに目が覚めたら1時。
最近、夜の寝付きが悪いんだよなぁ。

洗濯と掃除をした他はひたすら教科書のリーディング。
課題の63ページ中ようやく30ページまで読み終わる。

今日のところの要旨は「全てのメディアは情報を独特のバイアスにかける働きを持っている。そしてメディアは人々の認識力の構造に影響を及ぼさずにはいられない。故に全ての『真実』はバイアスによって歪められた文化的偏見だと言うこともできる」。
うん、そりゃそうだろうな。
分かる、分かる。

「私はテレビ文化が印刷物文化に比べて劣っているとは思わない」
著者はそう言いながら、「テレビによって我々はバカになっている」とも言う。
なんか、大宅壮一みたいだなぁ。
もちろん賛成できる部分もなくはないのだが、10年以上テレビでメシを食ってきた僕としてはちょっと複雑な気分だ。

「印刷物は形に残るので確証を取ったり反論することがたやすい。その上印刷物はその性質上全ての読者に向けられているから客観的であろうとする。これが印刷物が口語より真実に近い理由である」
おいおい、んなこと言ったら落語家が怒るぞ(笑)。

ま、しょうがないか。
それも“印刷物というメディアのバイアスによって歪められた文化的偏見”だから(笑)。

さあ、残りはあと33ページ。
今日中にもうちょっと頑張ろう。

2月7日(日)

正午起床。

いかん。
急にやる気がなくなってしまった。
机には向かうのだが集中力が続かない。
突然、料理に逃避してチンゲンサイと牛肉のオイスターソース炒めなんて作ってみたりして。

「『自分の時代』の終わり」宮崎哲弥・著(時事通信社)

誰かが必ず自分を必要としている。
そういう思いだけが個を支えることができる。
個は、自分自身のために存在しているのではないのだ。
私は「あなた」がいるから、私でいられる。
あなたは「私」がいるから、「あなた」なのだ。
そんなシンプルな真実が、私たちの目には見えなくなってしまっている。

こんな、安っぽい歌謡曲のようなコトバが心にしみてしまうのは何故だろう。

残りあと28ページ。
朝までもう一踏ん張りしてみよう。

2月8日(月)

昨夜の僕は全く別人だった。
日記を書き終わったあと朝6時まで集中力がとぎれることなく、28ページ一気に読破してしまったのだ。
やればできるじゃないか(笑)。

というわけで目が覚めたら午後1時。
すっかり昼夜逆転だ。

電話料金を払うためにチェックを書いていたら残りがあと10枚しかないのに気がついた。

渡米間もなく作ったBank of Americaの小切手帳。
今では家賃と公共料金の支払いくらいにしか使っていないが、それでももうすぐ100枚使ったことになる。

なくなってしまってから慌てても遅いので再オーダーすることにした。
Bank of Americaのオーダー表を見ると複写式で$14.95。
だが、Designer Checksという会社の広告では同じものがたったの$5.95だ。
いろいろなデザインがあって、しかも郵便の差出人のところに貼るアドレスシール90枚がおまけでついてくる。

銀行以外の会社がチェックを発行するというのはちょっと不安もあったが、どうやら大丈夫らしいという話を聞いたので、思い切ってこちらでいくことにした。
日本なら信用できる会社とできない会社はある程度の目途がつくけれど、アメリカの小切手会社なんて全く知らないもんなぁ。
なんだかインターネット通販で聞いたことがない会社に注文するような感覚だ。
まあ、住所と電話番号を明記しているから最低限の信用はおけると思うのだが。

そうそう、インターネットをふらついていたら面白いものを発見。
なんと、ここをクリックするだけで「Los Angeles留学日記」が大阪弁に早変わり!
インターネットってまだまだいろんなことができるんだと再確認したのでありました。

さて、明日は授業だ。
でも、今夜もなかなか寝付かれないんだろうなぁ。

2月9日(火)

案の定眠れずに、睡眠不足だ。
珍しく朝から雨らしい雨が降っており、フリーウェイをいつもより慎重に走って学校へ向かう。
L.A.ではアスファルトより滑りやすいコンクリートの路面が多いのだ。

New Direction in Electronic Mediaの教室に入ると教授がThink Pieceのトピックが書かれた紙を配る。
この中から自分の好きな議題を1つ選び、賛成あるいは反対の立場でプレゼンテーションしろということらしい。
お題は全部で11個(カッコ内はプレゼンの日付)。

  • 経済の本質から考えて、我々に消費を煽るテレビの発展は必然的である。(2/23)
  • テクノロジーでありメディアであるテレビは我々の対人コミュニケーション技能にポジティブな影響を及ぼす。(3/2)
  • 政府はテレビを規制し過ぎであり、もっとコンテンツの送り手に任せるべきである。(3/9)
  • インターネット上の情報はより取りみどり(context free)で、人々に何を信じるかの選択肢を与えている。(3/16)
  • インターネットを何かに例えて説明せよ。(3/23)
  • メーリングリストとニュースグループはより良い人間関係とコミュニティー感覚をもたらす。(4/6)
  • 将来、インターネット教育(遠隔教育)は教室や本中心の教育に取って代わるべきである。(4/13)
  • インターネットは現在、明らかにプライバシーに対する脅威となっている。(4/20)
  • 我々は自分の人生を解釈する作業をコンピュータに任せつつある。(4/27)
  • アメリカ政府は国際的機関の1つとしてインターネットの管理、規制、運営とは無関係である。(5/4)
  • インターネット発展の歴史は特殊ではなく、他の新しいテクノロジーと同じである。(5/11)

1つのトピックにつき賛成、反対は1人ずつだから選ぶのは早い者勝ち。
まあ、どれも興味がある問題だしゲームとしてのディベートだから何でもよかったのだけれど、3月23日の「インターネットを何かに例えて説明せよ」を選んだ。
これなら自分が知識を持っている分野に焦点を絞れば特別な資料集めをしなくても済む(と思う)し、このトピックだけ賛否対論ではないから言いっ放しにできるかな、と(甘いか!?)。
この日はMidterm Paperの締め切り日だから、早めに準備しなければなるまい。

で、今日の授業はさっそくディスカッション。
テーマは原爆の技術を開発したナントカという科学者の「テクノロジーは中立である」という発言についてだ。

これまでの授業でも気づいていたけれど、アメリカの学生はホントに積極的に発言する。
「オマエ、そんなのわざわざ手を挙げて言うことか?」というようなことでもどんどん割り込んでくるのだ。

僕はといえば「例えば猿や犬にとって自動車という技術は便利でも危険でもない。そこに人間が乗って移動するから人間にとって便利なのであり、人間が乗って事故を起こすから人間にとって(猿や犬にとっても!?)危険なのだ。よってテクノロジー自体は中立である。技術がもたらす善悪は人間の利用法によって生まれる別次元の価値観である」という意見。
が、情けないことに一言もディスカッションに加われなかった(泣)。

前の発言の内容を頭の中で訳している間に議論が先に進んでしまい、タイミングを逸してしまうのだ。
時間にしたらほんの1秒か2秒なのだが(おおっ、それでも先学期よりは格段の進歩!(笑))、このタイムラグは意外に大きい。
国際生中継でスタジオのキャスターと中継先のリポーターの会話がかみ合わないのに似ている。

インプット側だけでなくアウトプット側のタイムラグも大きい。
日本語の場合、話すことと考えることはある程度同時に進行できる。
が、英語だと話し始める前にある程度の英作文が頭の中でできていないと口が動かなくなってしまうのだ。
英会話学校のマンツーマンレッスンなら先生が僕の沈黙を待ってくれるけれど、この教室ではわずかな沈黙にクラスメイトがどんどん割り込んでくる。
まったく情けないよなぁ。

ふと10年前のあるラジオ番組の企画会議を思い出した。
まだ駆け出し放送作家だった僕は一言も発することができずに毎週2時間、会議室のいすに座っているだけだった。
今週こそは何か意見を言ってやろうと準備していながら、いざとなると口が動かない。
今から思えば自分の企画に自信がなかったんだということがはっきり分かる。

「『自信』の根拠として最も確実なものは『努力』である」
というのがこのところの僕のモットー。
う〜む、まだまだ修行が足りないな(苦笑)。

2月10日(水)

正午起床。
ゆっくりブランチをとった後、Macromedia Directorとそのスクリプト言語であるLingoのマニュアル本を読んで明日の授業に備える。
「オブジェクト」「イベント」といった用語は日米共通だから全く不自由しないが、その概念自体がなかなか飲み込めない。
一通り理解したつもりではあるけれど、あとは実践で身につけていくしかあるまい。

DMV(Department of Motor Vehicles=日本の陸運局みたいなお役所)から自動車の登録更新用紙が届いていた。
それによると更新費用は$117。
封筒に小切手を入れて保険証の写しと一緒に送り返せばいいようだ。

登録更新時にはスモッグチェックと呼ばれる排気ガス検査を受ける必要があると聞いていたのに、書類には特に何も書かれていない。
これは確認しなきゃいけないな。

どこのガソリンスタンドでも$20も出せばその場でやってくれるというから日本の車検よりはずっとお手軽で費用も安い。
その分、自分の車が故障してもmy own riskで対処しろということなんだろうけれど。

いよいよ出版計画が本格的に動き始めたということで古い日記を久しぶりに読み返してみた。
自分でも忘れかけていたことが予想外に多いのにびっくり。
L.A.生活立ち上げの苦労が昨日のことのように思い出される。
きっと今から当時のことを書けと言われてもあそこまでリアルには書けないだろう。
事実誤認や細かい言い回しは別にして加筆訂正は最小限にとどめよう。
だってあれが僕の偽らざる事実だったのだから。

日記をつけていてよかったなぁ、と心から思う。

「98-99年冬休み編4」  「大学院99年春2」