「Los Angeles留学日記」

TOP

留学総合掲示板
総合掲示板過去ログ1
10 11 12
13 14 15 16 17 18 19 20
今日はこれが英語で言えなかった1
  掲示板
L.A.いい店やれる店
掲示板
チャット
書籍版のご紹介
イン的エン屋掲示板

筆者Profile  最新版
学校選び編
TOEFL対策編
出願編
合格〜渡米準備編

渡米〜生活準備編1
コミカレESL編1
98年夏休み編1
大学院98年秋1
10 11
98-99年冬休み編1
大学院99年春1
10 11
99年夏休み1  
アメリカ大陸横断ドライブ1 
10
再び99年夏休み編1
語学学校99年秋1 
1999年12月 
2000年1月 2月 3月 4月
5月 6月 7月 8月
中南米縦断バスの旅
2000年9月 10月 11月 12月
2001年1月 2月 3月
世界一周の旅
2001年9月 10月 11月 12月
2004年〜最新

留学生リンク1  
アメリカ大学リンク
Los Angeles生活便利リンク
スライドショー

CD-ROM付き書籍出版への道1
 
更新履歴1

メール

Civilian casualties update
Amazon.co.jp アソシエイト


「Los Angeles留学日記」

語学学校99年秋7
(1999年11月14日〜)

11月14日(日)
昼頃起きてきて、ゆっくりテレビを見ていると、CNN Headline Newsが「『Pokemon The First Movie』が大人気!」というニュースを伝えていた。
なんでも週末だけで3200万ドルという興行成績はアニメ映画として過去最高の記録なのだそうだ。

先週水曜日に封切られて以来、映画館には家族連れが長蛇の列を作り、各地のイベントは大盛り上がり。
テレビ版はキッズチャンネルの最高視聴率を叩き出し、ボケモンカードも大人気だとか。
面白いところでは、あるサーチエンジンの検索キーワードランキングでも「Pokemon」がダントツだという。

専門家は「親世代も理解しやすく、家族で一緒に楽しめるのがブレイクの理由」と分析した上で、「自動車や家電製品に代わる日本の強力な輸出品だ」とコメントしていた。
ソフトウェア立国を目指すアメリカにとって日本がライバルになるとしたら、ゲームやアニメーションはその突破口になる可能性を秘めていると思う。

続いて雑誌「WIRED」の「Sony's Plan for World Recreation」という特集記事を読む。

表紙には「Sony's Plan to Kill the PC」という過激な見出しが躍っていたが、本文ではややトーンダウン。
それでも、なかなか興味深い記事だった。

ウォークマンがMDウォークマンに、Hi-8ビデオカメラがDVにというアナログ機器のデジタル化の真の狙いは「コンテンツをつなぐため」なのだという。
やがてVTRがDVDに、テレビがHDTVになり、家庭内の電気製品がホームネットワークで結ばれ、互いのコンテンツを自由にやりとりする時代がすぐそこまで来ている。

マイクロソフトはこのホームネットワークをPCで制御しようと考えているが、ソニーはそこにPCは必要ないと考えている。
出井社長は「2000年中にほとんどすべてのソニー製品はPCを使うことなくインターネットにつながるだろう」というが、そのために重要な役割をはたすのがあのPlayStation2なのだ。
「PlayStation2はトロイの木馬だ。世界中の家庭内に潜り込んでホームネットワークの中心となる」と語るのはSony AmericaのHoward Stringer社長。
話題のロボット犬AIBOやメモリースティックウォークマンも当然このホームネットワークにつながってくるのだろう。

僕がこの記事を思ったより簡単に理解できたのは、今年5月にE3(Electronic Entertainment Expo)の取材にやってきた「トゥナイト2」の橘寛基ディレクターからほぼ同じ内容の話を聞いていたから。
「WIRED」より半年も前にこの戦略を具体的に理解していたとは、さすが橘さんだ。

ポケモンもソニーももちろんMade in Japan。
そういえば「日経ビジネス」(10月11日号)の「e革命第2の波〜日米大逆転へ」という特集記事では携帯機器やコンビニの電子商取引など日本発のサービスが世界市場に大きく羽ばたく可能性を指摘していた。

アメリカの一人勝ちが続いていたデジタル関連の分野でこうした期待の芽が出てきたことは、1人の日本人としてちょっと嬉しく思うのだ。


11月15日(月)
新しい1週間が始まった。
L.A.は今日も秋晴れのいい天気。
西海岸らしい夏の強い日射しもいいが、この季節のさわやかで透明感のある陽気が僕は好きだ。

いつものように語学学校へ。
会話のクラスで「自分の好きな映画、テレビ、小説などのキャラクターについて説明しなさい」という課題が出された。
ドラマ「FRIENDS」の話でもしようかなと思っていたのだが、僕の前のYusukeが「ドラゴンボールZ」、韓国人のJeonが「エバンゲリオン」について話したので、その流れに乗って「ルパン三世」について話すことにした。

「フランスの(うろ覚え(笑))有名な小説に出てくる怪盗アルセーヌ・ルパンの孫という設定で…」
「お金や宝石だけでなく、人の心も盗んでしまうところが魅力的だ…」
しゃべり終えてから、あの名作「カリオストロの城」の名ゼリフを覚えていた自分にびっくりだ。

「他人の財産を盗むのにどうして魅力的なんだ?」というKeith先生の問いに、「盗まれる側は悪党であることが多いし、ルパンは誰も傷つけないから」と苦し紛れで答える。
こういうのを説明するのは難しい…。
「つまり、ロビンフッドみたいに悪党から盗んでそれを人々に施すんだな?」とKeith先生。
う〜む、ネズミ小僧とは違うんだよなぁ(笑)。

学校帰りにヤオハンで「日刊サン」を入手。
先日出稿した「I'm」(テレビ朝日)の募集要項がクラシファイド広告面に掲載されているのを確認する。
うん、これで応募が集まってくれるといいんだけどな。


11月16日(火)
UCLA Extension「Fundamentals of New Media for the Entertainment Professional」4回目の授業へ。

今日のゲストスピーカーはJoey Tamer氏。
IBM、Apple、Blockbuster、 Discovery Channel、Time-Warnerといった有名企業をクライアントにコンサルティングを行う一方、UCLAUSCで講義を受け持っているというバリバリのキャリアウーマンだ。

講師のChaz Austin氏に紹介されるやいなや教壇の上にドカッとあぐらをかいて座る姿はまるで「2人でお酒を」の梓みちよ(古〜〜っ(笑))。
彼女の英語は聞き取りやすく、90%は理解できる。
おおっ、やっぱりこうでなくっちゃね。

彼女は、現在のニューメディア市場を「コンテンツとサービスの時代」の初期段階ととらえているという。
これまではマルチメディア・コンテンツを作るのにコストがかかり過ぎ、市場も小さかった。
それが1996年以降やっと条件が整い始め、やっとビジネスとして成立する段階にたどりついたというわけだ。
もちろん、アメリカ国内の話だろうけれど。

ところが、相談に来る「.com Business(ドット・コム・ビジネス=インターネット・ビジネス)」のベンチャー起業家に彼女はこう言うのだという。
「遅すぎるわ。もう第1ラウンドは終わっちゃったのよ」「Yahoo!のマネをしようとしても勝てないわ。同じことをやりたいならYahoo!を買収しなさい」と。

厳しいなぁ。
市場が成熟してから参入したんじゃ、もう間に合わないんだ。
まだ商売にならないうちからコツコツ先行投資をしていた企業だけが勝ち残れるということか。
今から始めるのなら、先行企業が手を着けていないニッチ(すき間)を見つけることが成功の条件らしい。

面白かったのは「現在のe-Commerce(電子商取引)のビジネスモデルは出版・広告プロモーションのビジネスモデルの借り物だ」という彼女の意見。
確かに、物販サイトは通販カタログに、ウェブサイトのバナー広告は雑誌広告に似た手法で普及してきた。
大手出版社や広告代理店が集中するニューヨークスタイルだというわけだ。

だが、オンライン・エンタテイメントについてはまだビジネスモデルが確定していない。
ケーブルやDSLなど高速接続のインフラが整ってきたこれからはテレビや映画スタジオが集中するL.A.が新しいビジネスモデルの発信地になり得ると彼女は言う。
テキストや写真だけでなく動画や音声を含めた真のマルチメディア・コンテンツの世界で誰が勝者になるのか、それは今後2〜3年が勝負だというのだ。

生徒のほとんどがエンタテイメント業界の人間だからあおり気味に話しているのかと思いきや、それだけでもないらしい。
なんと、来年からUCLA Extensionにもe-Businessやマーケティングの科目がいくつか新設されるという。
それだけニーズがあるということなんだろうな。
ちょっとバブルくさい感じがするのは、僕が不景気の日本を引きずっているからだろうか?


11月17日(水)
日本に一時帰国中の篠原さんから電話がかかってきた。
「Iビザ取れましたよ。もちろん鈴木さんの分も」

そう、懐具合のキビシイ僕らはL.A.にいながらできるアルバイトを探していた。
偶然、L.A.に拠点を持って長期取材する新番組があり、ラッキーにもそれをお手伝いさせてもらえることになったのだ。

だが、パートタイムとはいえF-1ビザのまま働くのは違法行為。
先日、一時帰国した時にお会いしたプロデューサーに事情を話すと快くサポートを引き受けて下さり、新しいビザを申請していたのだ。
こういう時に助けてもらえる人間関係は本当にありがたい。
昔、一生懸命働いておいてよかったなぁ(笑)。

もちろんこれからも学校でマルチメディアと英語の勉強を続けていくつもりだけれど、このビザさえあればI-20をキープするためだけに語学学校に籍を置く必要はない。
自分が本当にやりたい勉強に集中できるのだ。

だが、問題がひとつ。
僕は前回F-1ビザで入国審査を受けており、移民局の記録上“語学学校の学生”になっている。
I-20を発行した学校を勝手にやめてしまうと、ステイタス違反になってしまう。
以前に一度ミスしているだけに、ここは慎重にいかなければならない。

ということで、学校のディレクターに相談してみた。
顧問弁護士さんによると「ステイタス変更の手続きのためには弁護士を雇う必要がある。それより簡単なのは一度出国して再入国することだ」ということらしい。
もちろんメキシコやカナダでもいいが、陸路では審査が省略されるのでダメだという。

う〜む、それならいっそ日本に帰った方がいいかな。
本も買えるし、友だちにメシたかれるし(笑)。
航空券が高い年末年始を避ければなんとかなるだろう。
来学期のスケジュールを確認して日程を決めよう。

おりしもUCLA Extensionの新しいカタログが出たばかり。
数日中には届くだろう。


11月18日(木)
インターネットがある時代に留学していてよかったなぁ、と思うことがよくある。

政治経済から芸能・流行まで最新ニュースがいつでも日本語で読めるし、実家や友人など日本との連絡はほとんどメールでできる。
必要最低限しかかけないから国際電話料金なんて月に$3〜5しかかからない。
最近じゃ、日本のテレビやラジオまでインターネット経由で見聞きすることができるようになりつつあるし、海外在住者だからこそ、場所を問わないインターネットのメリットを実感できるのだ。

さらに、こうしたホームページを公開していることによって、いろいろな人と出会えるのも嬉しい。
同じようなことでツライ目にあっている他の留学生との交流で救われたことが何度あったことか。
もはやインターネットは僕にとって、電気、ガス、水道より大切なライフラインといっても過言じゃない。
情報面でいえば、10年前と今の留学生は全然違うんじゃないだろうか。

特に、アメリカでは電話の市内通話が定額制だから24時間テレホーダイ。
僕が契約しているEarthlinkというプロバイダは接続料が月$19.95の定額制だから、懐具合を心配しないでつなぎっ放しにできる。
そりゃ、インターネットが普及するわけだよなぁ。

そんなEarthlinkから「あなたのエリアでもDSLサービスを開始しました」というメールが届いた。
DSLとは現在の回線を利用した高速接続サービスのこと。
月$49.95の定額制で下り768Kbps、上り128Kbpsだそうだ。
現在使っている56Kbpsモデムに比べると下りのスピードはなんと13倍以上!
これは快適だろうなぁ。

DSLのもうひとつのメリットはインターネットにつないだまま電話回線も使えるということ。

つまり、ISDNと同じように回線を2本確保できるのだ。
これでインターネット接続中に話し中で迷惑をかけることがない。

ちなみにL.A.近郊ではケーブルテレビ会社も高速インターネット接続サービスを始めているが、僕のアパートに入っているAdelphia(旧Century Communications。合併で社名変更)は、やっとSanta Monicaエリアでサービスを開始したばかり。
残念ながらまだ僕のアパートではその恩恵にあずかることはできないのだ。

今週のUCLA Extensionの授業にもあったように、アメリカでは高速インフラを前提とした、エンタテイメント業界の新しいサービスが始まりつつある。
マルチメディアを勉強中の僕にとって、ごく近い将来、日本でも確実に立ち上がるこうしたサービスを体験しておくことで得られることもあるだろう。
食費は節約するけれど(笑)、情報への投資はケチりたくないのだ。

というわけで、EarthlinkホームページからDSLサービスを申し込んだ。
いったい、どのくらい快適になるのか楽しみだなぁ。


11月19日(金)
金曜日恒例、CSUNのCoffee Hourへ。
今日のランチはThanksgiving直前ということでターキー。

教会の人が来てThanksgivingの由来についてスピーチする。

そういえば去年の今頃も同じように教会の人がスピーチしていったっけ。
あれからもう一年か。
時間が過ぎるのは早いなぁ。

やっとプロジェクトが終わって久しぶりに顔を出したKenshinと会う。
Computer Science専攻の彼は今学期で卒業し、来年から某有名企業でデジタルエンタテイメント関連の仕事をすることが決まっている。
技術的なことにも博学で、話していて刺激を受けることが多い。
ついつい話し込んで今日はちっとも英語を使わなかった(笑)。

帰宅して、日本から届いた雑誌を片っ端から読む。
「日経エンタテイメント」「Internet Magazine」「サイゾー」

夜、仕事終わりのKojunがやって来て「Inside Edition」の翻訳作業。
なんだか今日は一日のんびりしちゃったなぁ。

IEだとちょっとだけ楽しめます。

「語学学校99年秋6」  語学学校99年秋8」