「Los Angeles留学日記」

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「Los Angeles 留学日記」

大学院98年秋6
(1998年10月29日〜)

10月29日(木)

朝7時起床。
昨夜なかなか眠ることが出来ず、結局、睡眠時間2時間で目の下に大きな隈を作ってフラフラしながら学校へ。

まずはCorporate and Instructional Media。
今日の授業は「照明」について。

Stormes教授は板書の代わりにPowerPointを使ったプレゼンテーションで授業を進めていくのだが、ノートを取るのに気を取られると教授の講義が全く聞き取れなくなってしまう。
ところが毎回授業の後に教授がPowerPointファイルをコピーさせてくれるので、授業中は教授の話に集中することができるのだ。
デジタル技術に感謝!

今日もいつものように自分のzipディスクを持ってファイルをコピーさせてもらいに行くと、教授が「ヒロフミに聞きたいことがある」と言う。
何かと思って教授が持っている紙を見ると、それは日本語フォントの一覧表だった。

「これはどういう意味だ?」と彼が指さしたのは『まるも』という文字。
はは〜ん。
「これは印刷スペースの関係で後ろに『じ』が消えているんです。つまり『まるもじ』。『Round Character』という意味ですよ」と説明すると教授は笑顔で理解してくれた。

どうして教授が日本語フォントのことなんか知りたがるのかというと、それは彼の奥さんが日本人だからに違いない。
「奥さんなら僕のホームページも読めますよ」と、僕のURLを伝える。
「あなたの授業についてもたくさん書いてあるし、写真も載っています」と言うと教授は「ワオッ。それは困ったなぁ」と言いながら笑って帰っていった。

というわけで、改めてJohn Stormes教授の写真。

いつも大変お世話になっています。

続いてはComputer Fundamentals for Multimedia。
Joeが僕の顔を見るなりこう言った。
「昨日、撮影したんだけど、友だちがムーンウォークをうまく説明できないって言うんだ。なぁ、テーマを変えないか?」

おいおい、そりゃないぜ。
それじゃ僕の昨日一日の努力は何だったんだ。
「Joe、その前にこれを見てくれないか」と、僕が作ったDirectorムービーを見せる。
すると、クラスメイトはもちろんGotthoffer教授までモニターの周りに集まってきて「Great!」「Cool!」と絶賛の嵐。
Joeも「Hiroがこんなすごいモノを作ったんだから、もう一回撮り直ししてみるよ。来週の火曜日まで待ってくれ」。

ああ、よかった。
せっかく作った「作品」が無駄にならなくて済みそうだ。

休み時間、廊下に人だかりができているので何だと思って近づいてみると、大きなモニターにスペースシャトル打ち上げのニュースが映し出されていた。
学生たちはもちろん、数人の教授も食い入るように見ている。
そうか、ジョン・グレン上院議員は国民的ヒーローなんだ。
僕はそんなヒーローの横に向井千秋さんがいるのがちょっぴり嬉しかった。

最後にEnglish Conversationのクラス。
(English 090はもう行かないことにした。だって試験パスしちゃったんだもん)
これは大学のWemen's Clubがボランティアで開講しているクラスでカジュアルな雰囲気で英会話の練習ができる。

生徒も少人数で、耳と口の訓練にはもってこい。
そのうちの何人かとはCoffee Hourでも話しているので会話もフレンドリーに進む。
ちなみに明日コリアタウンを案内してくれるのが写真右端の彼だ(ああ、まだ名前覚えてない!)。
彼も僕のホームページを見たい(きっと読めないから見るだけ)というのでURLを教える。
はたしてこの写真をうまく見つけることはできるのだろうか?

10月30日(金)

午前9時半起床で学校へ。
今日は週に1度のCoffee Hourの日。
何人か顔見知りもできたし、最近は会話力も少しは上達したような気がしてけっこう楽しみな時間だ。
しかも今日はセバスチャン(という名前だということをやっと思い出した)の案内でコリアタウンにランチを食べに行く約束だ。

時間ぴったりに着いたがが彼はまだ来ていなかった。
一緒に行くはずの仲間たちもパンには手をつけず、彼の到着を待っている。

そんな間に1人の女の子にたどたどしい日本語で声をかけられた。

彼女の名前はCarlen Jurey。
日本人に日本語でインタビューするという日本語のクラスの宿題をやるために来たという。
気がつけば周りで何人かの日本人留学生がインタビューを受けていた。
そんなことはお安いご用。
いつもいろんな人たちに助けられているせめてもの恩返しだ。

渡されたアンケート用紙を見るときちんと漢字も使ってある。
こちらで日本語を知っているという外国人には何人か遭遇したが、漢字まで読み書きできる人はほとんどいない。
きっと相当頑張って勉強しているのだろう。

質問は「クリントン大統領のスキャンダル」と「夫婦別姓」について。
「もし日本で同じようなスキャンダルが起こったらどうなると思いますか?」という質問に対して「宇野首相の時に女性スキャンダルが発覚して彼は職を辞さなければならなかった」と書いたら彼女は興味深そうに聞いていた。

「女性が結婚後も旧姓を使い続けることに対する反対意見にはどんなものがありますか?」という質問には「伝統的な家父長制が崩壊すると非難する人がいる」と答える。
「難しい漢字にはふりがなを付けてくださいね」という彼女のリクエストに応えて一つ一つの要点を説明していったのだが「家父長制」というのは説明が難しい。
「ファーザーがファミリーのセンターで…」などとしどろもどろな説明になってしまったのだが、何とか理解してもらえたと思う。

インタビューが終わってもまだセバスチャンは来ない。
ついに仲間たちも待ちきれずに食べ物に手を出し始めた。
う〜ん、今日のランチ計画はキャンセルか!?

それからしばらくしてやっとセバスチャンが姿を現したのだが、その頃にはみんな空腹が満たされていて、結局今日のコリアタウン行きは延期ということになった。

最近やっとCoffee Hourでの日常会話くらいなら問題がなくなってきたように思う。
スペイン語なまりの英語はまだちょっと聞き取りにくいが、アジア系の英語(なんだそりゃ!?)はとても聞き取りやすい。
そういえば向井千秋さんの英語はバリバリのカタカナ英語だったなぁ。

一旦アパートに帰ってきて、夜はKanaちゃんの21才のバースデーパーティ。
と、今書いて改めて気がついた。
僕と10才も年齢が違うんだ!
そりゃあ僕の白髪も増えるわな(苦笑)。

10月31日(土)

午前11時起床。
Kojunの彼女Sumiyoちゃんが遊びに来ているので一緒にランチを食べようとサンタモニカ・プレイスのチャイニーズレストラン「翆河」へ。

前にも書いたけれど、ここは「シュリンプ with ロブスターソース」が絶品!
この写真の一番右が「シュリンプ with ロブスターソース」。
今回は7人で7皿頼んで一人$8弱(チップ込み)。
う〜ん、満腹だ。

外出したついでに篠原さんとガーデナまで足をのばして買い物に。
マルカイ、Pacificとスーパーマーケットをはしごする。

今日の目的はキューピーマヨネーズ。
通常価格$3.99が何と$1.98と50%OFF!
貧乏留学生コンビはこうした安売り情報に目がないのだ(笑)。

今日10月31日はHalloweenだ。
篠原さんと一緒に「Inside Edition」の翻訳作業を終えてテレビを見ていたら、ローカルニュースが市内のあちこちで盛り上がっている仮装パレードの模様を伝えているではないか。
これを見逃したら来年まで見ることはできないぞ!
ということで再びKojunとSumiyoちゃんを誘って夜の街にくり出すことにした。

向かうは一番大規模な仮装パレードが行われているウェストハリウッド。
何だか観光客気分でちょっと嬉しい。

着いてみると、大通りの10ブロックくらいが歩行者天国となっていて、立錐の余地がないほどの人混み。
しかも、そのうち3割くらいの人が仮装していて、この世の者とは思えない光景(笑)が広がっていた。
仮装している人たちは奇声を上げてお祭り騒ぎ。
カメラを向けるとみんな陽気にポーズを決めてくれる。

ウェストハリウッドは(正式な法律ではないとのことだが)同性同士の結婚が認められているということでゲイのカップルが多く、男同士、女同士で腕を組んで歩いている姿も珍しくない。
最初はいちいち驚いていたのだが、すぐに見慣れてしまうほどだ。
女装やハダカ系の仮装が多いのも、もしかしたらその関係なのだろうか。

帰り道、「L.A.で一番おいしいチリドッグの店」と評判のPink'sへ。

この店はあのブルース・ウィリスがデミ・ムーアにプロポーズしたことでも有名だとか。
深夜だというのに長い行列が出来ていて30分も待たされたが、評判通りおいしかった。

11月1日(日)

午前11時起床。
たっぷり寝たので目覚めがすこぶる良い。
実は、今度の火曜日はクイズもなければ宿題もない。
つまり、この週末は勉強しなくてもいいのだ!
こんなことは秋学期が始まって以来初めてのことで精神衛生上も非常によろしい。

昨日の郵便物をチェックしていたら何と、DMVから正式な運転免許証が届いていた!

実技試験に合格したのが5月19日だから、実に5ヶ月以上経ってようやく手にした本物だ。
もらえるのが当然ではあるのだけれど、ミョ〜に嬉しい。

僕は酒を飲まないが、それでもタバコを買ったりクレジットカードを使うときに写真付きIDを求められることが時々ある。
そんな時、今まではわざわざパスポートを提示しなければならなかったのだが、これからはこの免許証でOK。
なんだかやっと一人前に認めてもらえた子供のような気分だ。

有効期限は2002年1月の誕生日まで。
はっきりした根拠はないのだが、どうやら留学生の免許証はI-20の有効期限に準ずるらしい。
いずれにしてもあと3年以上あるわけだから安泰だ。

興味深かったのはこの免許証に同封してDonation Card(臓器提供カード)が送られてきたこと。
これは死んだときに臓器を他の人に提供するかしないか、自分の意志を示すもので「免許証と一緒に携帯して下さい」と書かれている。
確かに誰もが免許証と一緒にこのカードを携帯していれば本人の意志を確認できる確率はきわめて高い。
とても合理的なシステムだと思う。
残念ながら僕はまだ考えがまとまらないのでカードにサインすることができないのだが。

もう一つ届いていた郵便物は驚くなかれ何とクレジットカードの申込書だった。
「あなたは使用限度額$2000のマスターカードを作る資格があります」だと。

もう一度あて先を見てみたが僕の住所と名前に間違いはない。
どうして? Why?
僕のアメリカ国内における経済的信用度はゼロに等しいはずなのに何故クレジットカードなのだ?

差出人は全然心当たりのないCapital Oneという会社。
アメリカで僕のお金に関するデータを持っているのはBank of AmericaとAmerican Express以外にないはずだ。
もしかしたらその信用データって他の会社にも伝わっちゃってるのか!?
いずれにしても僕には必要のないものだから申込書はゴミ箱に直行したのだった。

というわけで、久々にくつろいだ日曜日。
テレビを見たり本を読んだりしていたらあっという間に終わってしまったのでありました。

11月2日(月)

午前11時起床。
「Inside Edition」のビデオを送るため郵便局へ。
帰りに管理人さんの部屋によって家賃の小切手を渡す。

特に宿題はないのだが、明日の授業に備えてDirectorムービーと格闘していたらあっという間に夕方になってしまった。

ところで、昨日の日記にクレジットヒストリーについて書いたら、早速、グリフィスひろさんが詳しい説明をメールして下さった。
それによると、アメリカに来てクレジットカードを作ったり車などのローンやリースをすると、1ヶ月以内にその情報がパブリックレコードになるとのこと。
クレジットカード会社がEquifoxExperian など大手のcredit history会社に問い合わせれば個人の情報が分かるようになっているのだそうだ。
また、たとえpre-approvedされたカードの申込書が来ても、本当に申し込むと何やかんや理由をつけて結局は却下されることもあるらしい。

カリフォルニア州では、ローンやカードを申請して断られてからある一定の期間内なら無料で、それ以外の期間でも$8くらいで自分のcredit recordを取り寄せる事が出来、それを見ればいつ誰が自分のレコードを覗いたかが一目瞭然なのだという。

ふむふむ。
そういうわけで僕なんかのところにまでカードの申込書が来たんだな。
信用があっても肝心のお金はないのになぁ(苦笑)。

グリフィスひろさん、分かり易い説明をどうもありがとうございました。

11月3日(火)

午前7時起床。
いつものようにサンダルで出かけようとしたら足元が寒かったので初めて靴下とスニーカーを履いてでかけることにした。
う〜む、こんなところで秋を感じるなんて…。

Corporate and Instructional Mediaの授業は「照明」と「カメラ」について。
例によってPowerPointによるプレゼンテーションで授業が進んでいくのだが、途中で分からない単語が出てくるたびに辞書で引いているので、どうも流れについていけていない。
「fluorescent lamp」が「蛍光灯」だというのは辞書に出ていても、「charge coupled device」や「foot-candles」なんていう専門用語は辞書に載っていないのだ。
前後の流れから、前者はいわゆる「CCDカメラ」(名前は知っていても意味は分かっていない)、後者は「光の強さの基準」らしいということが分かった頃には教授はすでに次の説明に入っており、質問するタイミングすら失っているというありさまだ。

そんな情けない気分の中、先週のクイズが返却される。
「あ〜あ、いいとこ60点くらいかなぁ…」と思って見ると、何と100点!
ウソだろぉ!? 謙遜でもなんでもなく、我が目を疑った。
もしかしたら200点満点なんじゃないかと思うくらい。
だって、後半の2問は全く質問の意味が把握できていなかったのだ。

もちろん成績が良いに越したことはないが、知識が自分の身に着いているかどうかの方が何倍も大切だ。
もう一度答案を読み直してきちんと理解しなければと思う。

いよいよ来週はビデオ企画書第一稿の締切り。
明後日の授業後にTheoと打ち合わせをすることにしたが、自分の力でどこまでできるか不安は隠せない。
彼に迷惑をかけないようにしなければ。

続いてはComputer Fundamentals for Multimedia。
Joeが弟をモデルにして撮影してきたビデオは手作り感が出ていてなかなか面白い。
僕の大げさなDirectorムービーと組み合わせれば大爆笑は間違いなしだ。

素材テープを再生しながらMacに取り込むのだが、さすがにデジタルビデオは容量が大きい。
50秒弱なのに何と250MB!
画質を落としたPremiereファイルでさえ50MBもある。

ちなみに、僕らが保存用に使っているメディアはzipディスク。
教室のMacにMOドライブはついていない。

マイケル・ジャクソンの「Billie Jean」もCDからファイルに落として素材は出そろった。
あとはこれをPremiereで編集してDirectorムービーと合成するだけだ。
はっきり言って、この授業、楽しくてしょうがない。

今日、「オンラインマガジン」についてのラボレポートが返却された。
結果は100点!
「Excellent, thoughtful job!」と最大級の評価だ。
クイズと違って自信があったとはいえ、やっぱり嬉しい。
苦労したかいがあるというものだ。
ちなみにリライトを提出した「ノンリニア・ストーリー」のレポートも100点!
わぉ。100点3連発だなんて出来過ぎなんじゃないの!?

ところで、今日はアメリカ中間選挙の投票日。
キャンパス内でも胸のところに「I voted」というシールを貼っている人を何人も見かけた。
ここ数週間、どぎついネガティブキャンペーンなどテレビCMが流れていたのも日本の選挙とはずいぶんイメージが違う。

この選挙と同時にいくつかの条例案についての住民投票が行われたのだが、夜のニュース番組によると、「ネイティブ・アメリカンのカジノ」については60%の人が賛成、「タバコ税値上げ」については53%の人が反対でそれぞれ多数派となっていた。
もちろん途中経過だけれど。

ところで10月31日の日記について、KOSAさんから「たしか、アメリカでは、まだ同性どうしの結婚が認められてる所はなかったように思います(ハワイは別)。結婚と同等の権利は得られるものの結婚は出来ないはずです」という情報をメールでいただきました。
ご指摘どうもありがとうございました。

11月4日(水)

午前11時起床。
遅めの朝食の後、さっそく勉強に取りかかる。
来週は火曜日にクイズ、水曜日に企画書の締切りと課題が山積みなので、やれることは今からやっておこうというわけだ。

クイズの出題範囲は「照明」と「カメラ」。
テキストを読みながら授業ノートの要点を確認していく。

時間はかかるがテキストがあるというのはやはりありがたい。
授業中にはチンプンカンプンだった専門用語が少しずつ分かってくる。
ちなみに「foot-candles」は「1フィート離れた高さ1フィートのロウソクに照らされた1平方フィートの垂直面に当たっている光の量」のこと。
メートル法を使わないアメリカでは照度の単位に「ルクス」は使われていないらしい。
まったく、アメリカっていう国は意固地だなぁ。

郵便受けを見に行ったら「配達不在カード」が入っていた。
おかしいなぁ、一日中部屋にいたのに。
しょうがないので郵便局まで荷物を取りに行く。

荷物は実家から船便で送ってもらった冬服の段ボールだった。
発送日は9月21日とあるから実に6週間かかったことになる。

インターネットをチェックしたらある制作会社のHさんから「新番組のタイトル案を考えろ!」というメールが届いていた。
実はこれ、僕が渡米直前に企画書を書いた番組で、その後紆余曲折はあったものの、来年の4月スタートに向けていよいよ最終局面に入ったらしい。
かなり思い入れのある企画なので一生懸命頭を振り絞ってタイトル案をいくつかメールする。
番組作りには直接参加できないけれど、こういう形で関わらせてもらえるというのはとても嬉しいことだ。
Hさん、どうもありがとうございました。
番組の成功を期待しています。

11月5日(木)

午前7時起床で学校へ。

Corporate and Instructional Mediaの授業は前回に引き続き「カメラ」について。
来週のクイズの出題範囲なので集中して教授の説明を聞く。

またもや専門用語がたくさん出てくるが、「照明」に比べれば既知の単語が多い。
「RGB」「パン」「ドリー」「ロングショット」なんていう用語はかつての仕事でもごく普通に使っていたから理解するのも簡単で少し安心する。

それより問題は来週締切りのビデオ制作企画書。
僕はTheoと組んでKinko'sというコピーショップの社員教育ビデオ企画書を書くことにしたのだが、ここ数週間Theoが別の授業の試験に追われていたため、全く打ち合わせができていない。
彼は「楽勝だから慌てなくても大丈夫だよ」と言うが、英語を書くのに時間がかかるのが分かり切っている僕は不安でしょうがない。
とりあえず、今日の午後、打ち合わせをすることにした。

Computer Fundamentals for MultimediaはPremiereを使ったビデオ編集。
日本から送ってもらったマニュアル本とクラスで使っているソフトのバージョンが違うので苦労は絶えないのだが、一旦、使い方をマスターすればこれほど面白いものはない。
インサート映像がバッチリはまった時はちょっとした感動さえ覚える。
ノンリニア編集なら好きな場所を好きなだけ試行錯誤できるし、全体の時間調整も簡単だ。
これさえあればオフライン編集(本編集の前に行う仮編集作業)なんて必要ないんじゃないのかなぁ。

僕らの「How to moonwalk」ビデオはGotthoffer教授にもバカウケで、「マイケルジャクソンの『スリラー』にこんなシーンがあるから入れてみたらどうだ」とか「ここにはBGMを入れた方がいいぞ」とかノリのいいアイデアをどんどん出してくる。
その度に僕らの作業は複雑になってくるのだけれど、ここまで来たらやるしかない(笑)。
他のチームよりは進展が早いようなので行けるところまで行ってみよう。

授業の後、Theoと打ち合わせ。
アイデアはいくらでも出てくるのだが、それを伝えきれない自分の英語力がふがいない。
ディスカッションは終始Theoのペースで進み、今から実際にKinko'sに足を運んで店長に取材することになった。

2軒のショップを訪ね、主旨を説明すると、店長はそれぞれ快くインタビューに応じてくれた。
といっても実際に話を聞くのはもちろんTheoがほとんどで、僕は時々思い出したように質問を投げかけるだけ。
はぁ、本当に情けない。
僕一人じゃ絶対にこんなレポートなんて書けないなぁ。

取材が終わって役割分担を決めようと思ったら、Theoが「こんなのは30分もあればチョチョイのチョイさ。オレが第一稿を書くから、ヒロは文法とスペルのチェックでもしてくれ」と言う。
え〜っ、僕は丸一日は費やすのを覚悟してたのに…。
思わず「サ、サ、サンキュー!」という言葉が口をついて出てしまった。
本当なら「そうはいかないよ。2人のレポートなんだから僕も半分書くよ」と言うべきなんだろうが、そんな誠実な言葉は残念ながら喉の奥に引っかかって決して出てこようとはしなかった。

ホッとするやら情けないやらでアパートに帰ると、Hさんから電話。
僕が昨日メールした新番組のタイトル案がなかなか好評だという。
「よかったですねぇ」なんて他人事のように話していたら、何と「もし時間があったら企画書を書いてもらえないかしら?」とのリクエスト。
う〜ん、何というタイミング。
企画書去ってまた企画書だ。
きっとこれはTheoにレポートを押しつけてしまったことに対する神様の試練に違いない(笑)。

「はい。喜んで引き受けさせていただきます」
それが僕の答えだった。
30分でチョチョイのチョイとはいかないんだよなぁ、これは。

「大学院98年秋5」  「大学院98年秋7」