「Los Angeles留学日記」

TOP

留学総合掲示板
総合掲示板過去ログ1
10 11 12
13 14 15 16 17 18 19 20
今日はこれが英語で言えなかった1
  掲示板
L.A.いい店やれる店
掲示板
チャット
書籍版のご紹介
イン的エン屋掲示板

筆者Profile  最新版
学校選び編
TOEFL対策編
出願編
合格〜渡米準備編

渡米〜生活準備編1
コミカレESL編1
98年夏休み編1
大学院98年秋1
10 11
98-99年冬休み編1
大学院99年春1
10 11
99年夏休み1  
アメリカ大陸横断ドライブ1 
10
再び99年夏休み編1
語学学校99年秋1 
1999年12月 
2000年1月 2月 3月 4月
5月 6月 7月 8月
中南米縦断バスの旅
2000年9月 10月 11月 12月
2001年1月 2月 3月
世界一周の旅
2001年9月 10月 11月 12月
2004年〜最新

留学生リンク1  
アメリカ大学リンク
Los Angeles生活便利リンク
スライドショー

CD-ROM付き書籍出版への道1
 
更新履歴1

メール

Civilian casualties update
Amazon.co.jp アソシエイト


「Los Angeles 留学日記」

アメリカ大陸横断ドライブ
(1999年7月1日〜)


7月1日(木)
St. George(ユタ州) - Page(アリゾナ州) 走行距離325マイル
午前10時起床。
モーテルのドアを開けて外に出ると、昨夜は闇に包まれていてよく見えなかったSt. Georgeの町が眼下に広がっていた。

小高い丘から全景が見渡せてしまうくらい小さな町だ。
うん、今日もいい天気。
頑張って走っていこう!

モーテルの隣にあるデニーズで朝食をとり、フリーウェイI-15を北に向かう。
数マイル走ったところで州道9号線に乗り換え、東へ。

人気がないのは相変わらずだが、切り立った崖が現れてきて、いよいよ国立公園が近づいているのをうかがわせる。

1時間ほどでZion国立公園に到着。

すごい!
ため息の出るような渓谷がどこまで走っても続いている。
6000万年前の氷河が作った自然の彫刻だ。

渓谷に見とれながらZionを抜け、国道U.S.89号線へ。

草原の中を1本道が続く快適なドライブだ。

途中で山小屋のようなツーリストインフォメーションを発見。

地図を入手するために車を降りると、さわやかなそよ風が吹き抜けていく。
日射しは強いが、とても気持ちいい。

州道12号線から68号線に右折すると、Bryce Canyon国立公園に到着だ。

一見、お城か神殿の跡に見えなくもないが、もちろんこれも自然の賜物。
説明によると、かつて湖だったユタ州南部一帯が地殻変動で隆起し、浸食によってこんな地形になったのだという。
アメリカ人はもちろん、人類が誰一人地球上に生まれていない時代の出来事だ。

自然のスケールの大きさと悠久の年月の重み。
それに比べれば人間の存在なんて小さい、小さい。
何か悩み事があったらここに来るだけで一発で解決だ、きっと(笑)。

今日のドライブ中によく見かけたのがキャンピングカー。

国立公園エリアはもちろん、あちらこちらに数え切れないほどのキャンプ場があるのだ。
人数や期間にもよるだろうが、もしかしたらこういうキャンピングカーをレンタルした方がモーテルに泊まるより割安なのかもしれない。

夕方5時過ぎの気温はなんと摂氏38度!

日中はきっと40度を超えていたに違いない。
そりゃ、暑いはずだ。

再び国道U.S.89号線を東にひた走り、Lake PowellのほとりにあるPageという町に到着。
ユタ州からアリゾナ州へ入ると同時にまた時差が1時間逆戻りする。
アリゾナ州はサマータイムを使っていないためだ。

モーテルを数軒回って値段をチェックするが、さすが湖畔の町だけあって相場がやや高い。
結局、1泊$53のEcono Lodgeにチェックイン。
さあ、明日はいよいよGrand Canyonだ。

《今日の出費》
朝食(ワッフル&ミルク)  $6.69
ガソリン代 $19.98/3=$6.66
国立公園入園料 $10.00×2=$20.00
夕食(マクドナルド) $3.25
モーテル $53.00/3=17.67


7月2日(金)
Page(アリゾナ州) - Tuba City(アリゾナ州) 走行距離289マイル
午前9時起床。

モーテルをチェックアウトして近くのドライブインで朝食。

独立記念日の休暇なのだろうか、店内では観光客らしき子供連れの家族や老夫婦がのんびり朝食を食べていた。
そのほとんどが白人で、日本人はもちろん、黒人やヒスパニックの姿は見あたらない。
白人がすでにマイノリティー化しているL.A.で生活している僕にとっては不思議な光景だ。

せっかく湖畔の町に来たのだからと朝食の後、湖の方へ足を運ぶ。

アメリカ西部では最長の湖岸を誇るというLake PowellがColorado Riverに注ぐところに作られたGlen Canyonダム。
湖岸のほとんどは開発されておらず荒れ地のまま残されている。
ここにリゾートホテルなんて作ったらいいだろうなぁ、なんて思うのは思い上がった考えなんだろう、きっと。

今日の目的地はGrand Canyon。
アプローチには2つの方向があり、観光ツアーなどでは交通の便が整った南壁(South Rim)がポピュラーらしいのだが、せっかく車で移動しているのだからと僕らはまず北壁(North Rim)に向かうことにした。

国道U.S.89号線を南下していくと、遠くに峡谷が見えてくる。

道は例によって地平線までひたすら真っ直ぐ続く一本道。
時速70-80マイル(時速約120km)で走っていても自分の車が10分後に走っているポイントまで見渡せるというのは不思議な感覚だ。

BGMは唯一受信できるFMラジオのカントリー専門局。
「カントリーロード」っていうのはきっとこんな道なのだろうと勝手に想像をふくらませる。

国道がColorado Riverと交差するところで休憩。

絶景。
緑色に澄んだ川の水と荒々しく風化した峡谷が得も言われぬコントラストだ。
吸い込まれそうな景色にしばし見とれてしまう。

さらに国道U.S.89号線を進み、州道67号線を左折。
荒れ地が突然草原に変わり、時折、牧草を食べている牛の群れに遭遇するのどかな風景が続く。
走ること約3時間でGrand Canyonの北壁(North Rim)に到着。

まず驚いたのは、峡谷のギリギリまで国立のロッジが立ち並んでいたこと。
もちろん、自然を台無しにするような無神経な作りではない。
その中でも最も景色の美しいポイントはロビーとして公に開放され、コーラ片手に座った老夫婦が談笑していたりする。
なんだかすごくいい雰囲気なんだよなぁ。

もちろん、ロビーから外に出ると観光用の散策道がある。

テレビや写真で何度も目にしたはずの景色。
だが、自分の目で見るのは明らかに違う。
第一、写真では谷底から吹き上げてくる突風を感じることはできない。
髪の毛はボサボサになり、足元はフラつき、思わず手すりにしがみついてしまった。

最も深いところの高低差は2091メートル。
東京タワーを縦に6つ積み上げたのよりまだ高いのだ。
見渡す限り人工物が一つもなく比べる物がないので遠近感が分からなくなり、対岸に手が届きそうな気さえしてくる。
そんなわけないのに。

どこかの政治家が言っていた通り、手すりや柵は最小限にとどめられていた。
危険を冒した者がその結果を自分で引き受けなければならない自己責任の国なのだ。
アメリカという国は。

国道U.S.89号線を引き返し、南壁(South Rim)に向かう途中で夕方になってしまったので、Tuba Cityという小さな町に泊まることにした。
町をグルグル回って見つけた唯一の宿がQuality Innというホテル。
モーテルと違い1泊$105と予算オーバーだが、泊まるところがここしかないのだから仕方ない。
何しろ次の町まで行くにはあと1時間以上走らなければならないのだ。

マクドナルドとTaco Bellを除くと、町でただ1軒のレストランがここ「Kate's Cafe」。

店内は満席で混みあっていたが、1組の白人夫婦と僕ら以外の客は全員ネイティブアメリカンだ。
伝票に税金の額が書かれていなかったのでウェイトレスに尋ねると、「ここは保留地だから税金はかからないのよ」と丁寧に教えてくれた。

そうか、ここがネイティブアメリカンの保留地なのか。
地図を見ると、確かに「Navajo Indian Reservation」と記されている。
アリゾナ州とユタ州にまたがる広大な土地。
だが、そのエリアのほとんどが不毛な土地なのは今日1日走ってきてよく分かる。
そういえば国道沿いで時々見かけた露店にはネイティブアメリカンの民芸品が売られていた。
農業ができるほど肥沃な土地ではなく、町を一周した限りでは工場らしい建物も見あたらない。
細々と民芸品を作るのもおそらく貴重な収入源なのだろう。

「旅の途中?」
そう聞いてきたウェイトレスに「L.A.からフロリダまで行くんだ」と答えると、「すごい長旅ね」と目を丸くして驚いていた。

《今日の出費》
チップ $1.00
朝食(チーズバーガー) $3.00
国立公園入園料 $20.00/3=$6.66
ガソリン代 $12.69/3=$4.23
ミネラルウォーター $1.99
氷 $1.09/3=$0.36
ホテル代 $105.00/3=$35.00
夕食(ラザニア) $11.00
コインランドリー $1.50


7月3日(土)
Tuba City(アリゾナ州) - Mexican Hat(ユタ州) 走行距離297マイル
午前7時起床。

いつもより少し早起きして、ホテルをチェックアウト。
朝食を食べに出かける。
向かうはもちろん、町で唯一のレストラン「Kate's Cafe」。
パンケーキと目玉焼きとベーコンの「Breakfast Special」を頼む。

昨日と同じネイティブアメリカンのウェイトレスがほぼ満席の店内を忙しそうに動き回っている。
僕はてっきり彼女の一家が店を切り盛りしていると思い込んでいたのだが、そうではなかった。
奥から女主人らしき白人が出て来て「あんた、何もたもたやってんのさ。そんなことだとクリスマスのボーナスはなしにするよ!」とウェイトレスを叱りつけたのだ。
「イヤです」
彼女は消え入りそうな声で答えると、テーブルの上をきれいに片づけた。

しばらく経って彼女が僕らのテーブルにコーヒーのお代わりを注ぎに来たとき、僕は思い切って彼女に話しかけた。
昨晩からどうしても聞きたくて仕方がなかった質問があったのだ。
「この町に住んでいる人たちは主にどんな仕事をしているんですか?」

彼女の答えは意外だった。
「いろんな仕事があるわ。お店で働いたり、ガソリンスタンドで働いたり…」
しかし、どう考えてもこの町にそんなにたくさんの店があるはずがない。
僕が怪訝そうな顔をしていたのだろう、彼女は慌てて付け加えた。
「この保留地の外の町へ働きに行く人もいるわ。知人がいないと実際に仕事を見つけるのは難しいんだけど…」

「じゃあ、この町で働けるあなたはラッキーなんですね」
僕の言葉に彼女はYesともNoとも答えなかった。

店を出て出発。
今日最初の目的地はGrand Canyonの南壁(South Rim)だ。
昨日行った北壁(North Rim)に比べると観光地としてもポピュラーだという。

国道U.S.89号線から州道64号線は例によって一本道の気持ちいいドライブ。
ガソリンスタンドで買ったRicky MartinがBGMだ。

2時間ほどで到着。
南壁は北壁と違ってビューポイントがいくつもあるため、駐車場に車を停めて無料のシャトルバスで巡回するようになっている。


確かに南壁の方がスケールが大きく、ポイントによって微妙に表情を変える峡谷は見事としか言いようがない。
だけど、僕はどちらかと言えば北壁の方が好きだ。
昨日見かけた老夫婦のようにロッジのロビーに腰を下ろし、一日中のんびりと峡谷を眺める。
バスに乗って忙しく移動するよりそちらの方が豊かなような気がするのだ。

バスを降りて見上げた空がとてもきれいだった。

次の目的地はMonument Valley。
今朝来た道をそのまま引き返すことになる。
途中、Cameronという、これまたネイティブアメリカンの町で昼食。

僕は「ビーフ・パティー・プレート」というメニューを頼んだのだけれど、出てきたのはコレ。

チリピーンズの上にレタス、チーズ、トマトが乗った、ビーフとは似ても似つかない代物だ。
きっと僕の発音が悪かったのだろうと黙っていただいたけれど…。

国道U.S.89号から160号に乗り換えて北東へ。
Kayentaという町で国道U.S.163号線を左に曲がる。
20マイルほど走ると、右側に異様な物体が並んでいるのが見えてきた。
そこがMonument Valleyだ。

時刻は午後5時30分をまわり、国立公園の入園料を徴収するゲートには誰もいない。
土産物屋も閉店しており、観光客の姿も少ない。
園内に入る門も半分閉まっている。
もしかしたら閉園時間を過ぎているから入ってはいけないんじゃないだろうか…。

その時、僕らの目の前を一台の車が通り過ぎ、園内に入っていった。
3人で目配せをした瞬間、僕はアクセルを踏んでいた。
「よし、行こう!」


園内は舗装されていない道路で岩柱を巡ることができるようになっている。
日はまだ高いが、雲が厚く空をおおい、薄暗い。

コースを半分ほど回ったところに、小さな小屋が建ち、洗濯物が干されている一角があった。
近づくと、子供たちが石蹴りをして遊んでいる。
入口の標示にはこう書かれてあった。
「No Picture Taking」

そこはネイティブアメリカンの集落だった。
国立公園のど真ん中。
僕らにとって観光地である以前に、ここは彼らにとってなくてはならない生活の場なのだ。
なんだか申し訳ない気がして、車を静かに走らせた。

コース一周がほとんど終わりかけた頃、数台の車が停まっているポイントがあった。
十人以上の人がカメラを構え、同じ方角を見ている。
どうやらまもなく雲の切れ間から顔を出すであろう夕陽を待っているらしい。
ここまでほとんど他の車とすれ違わなくて心細く思っていた僕らは、閉園時間破りの仲間がたくさんいることに安心して、同じポイントでしばらく待ってみることにした。

30分ほどが経過しただろうか。
西の空の雲を突き抜けて、待望の太陽がまばゆい光を照射し始めた。
見る見るうちに岩柱の影が長く伸び、それは神々しいオレンジ色に輝く。

人々の間にどよめきが広がり、歓声が上がる。
とてもこの世のものとは思えない神秘的な光景が目の前に現れたのだ。

僕は言葉を失った。
そして、太陽が再びその姿を地平線に隠すまで、呆然と立ちつくしたのだった。

《今日の出費》
朝食(Breakfast Special) $4.50
昼食(ビーフ・バティー・プレート?) $8.89
ガソリン代 $19.23/3=$6.41
ホテル代 $54.00/3=$18.00
夕食(ハンバーグステーキ) $9.48


7月4日(日)
Mexican Hat(ユタ州) - Albuquerque(ニューメキシコ州) 走行距離518マイル
午前9時起床。
昨晩の宿はMonument Valleyから25マイル離れたMexican Hatという川沿いの小さな町のモーテルだった。

窓を開けると、目の前を流れる川のせせらぎが聞こえて、なぜかホッとする。
荷物をまとめ、朝食も食べずに出発だ。

国道U.S.160号線を東に走り、Four Corners Pointという場所に到着。
ここは文字通り、「ユタ州」「アリゾナ州」「コロラド州」「ニューメキシコ州」の州境が直角に交わっている地点。
全米でも4つの州が接している唯一の場所なのだ。

入場料$1.50を払って入ると、そこは小さな公園ほどの広場になっていた。
土産物屋が数軒立ち並んでいる他は何もなく、中央の小さな囲いの中に問題のポイントがある。
大の字に寝転がって記念撮影。

題して「4つの州を股にかける男」(笑)。

州境といっても川や尾根が境目になっているわけではなく、目印になるものは何もない。
単純に地図の上に定規をあてて引いた線だということがよく分かる。

さて、4つの州のうち、どちらへ行こうか。
今日の目的地はニューメキシコ州のAlbuquerqueだが、せっかくここまで来たのだからとコロラド州を少し回っていくことにした。

国道U.S.160号線を北東に向かい、Cortezという町に到着。
一番最初に目に付いたレストランで昼食を食べることにした。

席について驚いたのは、各テーブルに1つずつ電話が備え付けられていること。

しかも、公衆電話でなく、普通の壁掛け電話だ。
受話器を取って耳に当てるとちゃんと発信音も聞こえる。
これはいったい何に使うんだろう?
コロラドではインターネットが発達していて、みんなここからモバイルでメールチェックしたりするのだろうか?
まさかね。

店員さんに尋ねてみると、答えはこうだった。
「この電話はトラックの運転手さんたちが連絡するのに使うのよ。コーリングカード用のフリーダイヤルにしか使えないけどね」

そう、この店はトラック野郎のたまり場だったのだ。
日本なら全国どこでもたいていは携帯電話がつながるが、さすがのアメリカも荒野のど真ん中まで基地局が設置されていないのだろう。
国土が広いということはそういうマイナス面もあるんだなぁ。

再び国道U.S.160号線を東へ。
コロラド州に入ってから目に見えて緑が多くなり、同時に人家も増えている。
ここ数日走ってきた荒野に比べると、同じ一本道でもずいぶんリラックスしているような気がする。

国道U.S.550号線に突き当たったところがDurangoという町だった。
道路沿いに川が見えたので車を停め、しばし休憩。
ちょうどそこはビジターズ・センターになっていて、川では子供たちがラフティングを楽しんでいる。

案内係の女性に「日本からの観光客もよく来るんですか?」と尋ねると、「私は見たことがないわ」と言っていた。

5分もあればダウンタウンを車で一周できてしまうほどの小さな町。
メインストリートにはしゃれたレストランやアンティークショップなどが立ち並び、どことなく軽井沢にも似た上品な避暑地といった趣だ。
家族連れでにぎわっているのはきっと今日が独立記念日の休日だからだろう。
繁華街から少し外れたところには小さなカレッジもあった。
こんな町に留学したらきっと英語の上達も早いんだろうなぁ(笑)。

後ろ髪を引かれる思いでDurangoを後にした僕たちは、一路Albuquerqueを目指して国道U.S.550号線を南下しているはずだった。
が、どこでどう間違えたか、気がついたら道路標識には国道U.S.666号線と書かれている。
Albuquerqueに直行する550号線に比べるとずいぶん遠回りだが仕方ない。
70-80マイルごとにドライバーを交代して、ひたすら走り続ける。

Gallupという町でフリーウェイI-40に乗り換えて東へ。
Albuquerqueまではあと130マイルだ。

ところがこのI-40が長距離トラックの幹線道路だったからさあ大変。
時速80マイル(約130km)以上でビュンビュン飛ばす超大型トラックに煽られて、車線を文字通り右往左往してしまう。
さらに、途中から雨に降られて生きた心地がしなかった(笑)。

Albuquerqueまであと十数マイルというところで雨が上がり、東の空に虹が出た。

地平線から真っ直ぐ上に向かう七色の光。
きれいだったなぁ。

やがて進行方向に光の海が見えてきた。
夕暮れに浮かぶAlbuquerqueの町の光。
Las Vegas以来の大都市だ。

フリーウェイを降りて、今夜の宿を探す。
ダウンタウンを東西に貫くCentral Ave.には数百メートルおきにモーテルが並び、しかもそのほとんどが「空室あり」。
独立記念日だから宿が空いていないのではないかという心配は杞憂だった。

1泊$33.75のDesert Sandsというモーテルにチェックイン。
しかし、悲劇はその後に起きた(笑)。
日曜日の夜9時過ぎということで、レストランがどこも開いていないのだ。
かろうじてマクドナルドとバーガーキングがやっているのは見つけたが、ファーストフードは避けたいというのが3人一致した意見だった。

初めての町を車で走り回ること1時間。
モーテルはいくらでもあるのにレストランはことごとく閉まっている。
もうダメか…。
あきらめかけたその瞬間、目の前にさん然と輝く「Denny's」のネオン(笑)。
僕らはやっとのことで夕食にありつけることができたのだった。

《今日の出費》
チップ $1.00
昼食(サラダ&アイスティー) $7.67
ガソリン代 $30.68/3=$10.23
モーテル代 $33.75/2=$16.88
夕食(BLT&コーヒー) $7.48


7月5日(月)
Albuquerque(ニューメキシコ州) - Santa Fe(ニューメキシコ州) 走行距離98マイル
チェックアウトの11時ギリギリに起床。
とりあえずキーをフロントに返してから慌てて荷物を車に積み込む。
やはり昨日の長距離移動の疲れがたまっているようだ。

モーテル近くのチキン料理店で昼食をとり、Albuquerque市内のオールドタウンへ。
車を停め、ブラブラ散策する。

ここは1706年に初めて入植者が住み着いて以来、この町の中心になってきたエリアだそうで、建物もスペイン風のものが多い。
文字通り、古き良き時代の雰囲気を残した街並みで、歩いているだけでホッとする。

市バスもこんな懐かしい感じのデザインだ。

そんなエリアの中心にあるのが教会。

きっとここが入植者たちの心のよりどころだったんだろうな。

その後、フリーウェイI-25に乗り、Santa Feへ。
Albuquerqueからは1時間ほどの道のりだ。

「Santa Fe」といえば「宮沢りえの写真集!」と反射的に答えてしまう不埒な僕だけれど、この町が芸術家に愛されている美しい町だというくらいは知っている。
はたしてフリーウェイを降りてダウンタウンに向かうにつれて赤茶色のスペイン風建築が増えてきた。
パーキングメーターにコインを入れて駐車し、中心部に向けて歩き始める。


町全体の建物が同じデザインで統一され、しっとりと落ち着いた雰囲気。
スペイン、インディアン、メキシコ、それぞれの文化が溶け合って独特の空気を醸し出している。
レストランや土産物屋と並んでギャラリーがいくつもあるのは、やはりこの町が芸術家に愛されている証拠だろう。

ダウンタウンの中心には広場があった。

以前ヨーロッパを旅したとき、町の中心に広場があってそれを見下ろす位置に教会があるというのがヨーロッパの町作りの基本なんだな、と思ったのだけれど、ここSanta Feも見事にそれを踏襲している。
かつてスペインの植民地だったのだから当たり前といえば当たり前なのかもしれないけれど。

広場では50代くらいの女性が小説を読み、若いカップルと犬が芝生に並んで昼寝している。
僕も近くの店でアイスクリームを買ってきて、ベンチに座って食べる。
なんだかいいよなぁ、こういうのって。

《今日の出費》
チップ $1.00
昼食(チキンプレート) $6.23
ミネラルウォーター $1.89
夕食(中華) $8.50
モーテル $49.35/3=$16.45

←日記才人(にっきさいと)ボタン

「アメリカ大陸横断ドライブ2」  「アメリカ大陸横断ドライブ4」