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「Los Angeles 留学日記」語学学校99年秋1
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9月20日(月) |
ちょっと調子が悪くて更新を2日間サボってしまいました。 もうしっかり復活しましたので大丈夫です。 というわけで、午前7時半起床。 学校までは車で約30分。 クラスメイトはスペイン人が1人、韓国人が2人、そして日本人が3人。 まずは会話のクラス。 1時間はあっという間にたち、10分の休憩をはさんで文法のクラス。 最後はリーディングのクラス。 全体的に自分のボキャブラリー不足は感じるものの、ついていくのに苦労するという感じではない。 帰ってきて宿題と予習。 「もてない男」(小谷野敦 著/ちくま新書)読了。
最近、「もしかしたら恋愛下手なんじゃないか」と自分で思っていただけに、納得できる点が多々あった。
言われてみれば、そうかもしれないなぁ(笑)。 |
9月21日(火) |
事件はリーディングのクラスで起こった(笑)。 テキストの文章を一通り読み、その中に出てきたボキャブラリーを先生が説明しているときのことだ。 「siren」(辞書によれば「魅惑的な美人、(特に男をとりこにする)妖婦」とある)という単語について先生が「あなたがsirenだと思う実在の人物は誰?」という質問をクラスに投げかけたのだ。 すると、先生は一瞬苦々しい顔をした後、こう言った「I don't think so」。 ってなことを僕がつたない英語で説明し始めたとたん、先生は「No. Stop!」と冷たく僕の発言を遮った。 僕にとっては「siren」という単語の意味を覚えるより、自分の意見をしっかり英語で相手に伝える方が何十倍も重要なんだ。 新顔の僕が授業の進め方を理解していないだけかと思っていたら、どうやらそれは違ったようだ。 「nocturnal」(辞書によれば「【動】 夜間活動する, 夜行性の」とある)の説明のとき、先生が「ニューヨークはnocturnal cityと呼ばれているけどそれはどうしてだと思う?」と聞いた。 間接的な要因といえばそうかもしれないけれど、十分質問の答えにはなっている、と僕は思った。 先週の授業のとき、僕はこの先生が「他文化についての理解に欠けている」と感じたのだが、そんな高尚なものではない。 かつてCSUNで経験したようなフリーディスカッションに参加できる力を身につけたいと思っている僕にとって、想定問答集をなぞるだけの授業はほとんど意味がない。 授業の後相談に行くと、ディレクターは「あなたもダメですか。○○先生とそりが合わないという生徒は時々いるんですよね」。 解決策としては○○先生がいない午後のクラスに移ること。 ホッと一安心したところでランチに誘われていたMさんのアパートへ。 |
9月22日(水) |
あちゃ〜、やってもうた!
目覚めて時計を見たら12時30分。 昨夜は例の○○先生の授業のことを考えてなかなか寝付かれず、うとうとし始めたのは明け方だった。 ベッドから這い出して意識がはっきりすると、自己嫌悪がますます大きくなる。 |
9月23日(木) |
今日も休んでしまったらズルズルいってしまいそうなのが自分でも分かっていたので、無理やりベッドから這い出して学校へ。 でもやっぱり○○先生の授業は納得がいかない。 あと1週間この授業を受けるのは苦痛この上ないとディレクターに直訴して来週から午後のクラスに移らせてもらうことにした。 するとあ〜ら不思議。 宿題もないのですっかり週末気分。
アハハ。 「だめ連」的生き方に憧れがないわけじゃないけれど、僕はたぶんもう少し頑張ってしまうんだと思う。 今夜からNBCのドラマ「FRIENDS」の新シリーズがスタート。 Santa Monica Collegeを卒業して就職活動中だったKojunから「就職が決まりました!」と報告の電話。 |
9月24日(金) |
この日記をCD-ROM付き書籍として出版して下さった太っ腹な出版社、アルクの「アメリカ留学事典」編集部から取材のメールを受け取っていた。 その名も「住むならこっちだ! LA vs. Boston 留学人気都市東西横綱 Quality of Campus Life 十番勝負」という企画。 名門ハーバード大学に留学している元新聞記者、名倉賢一さんと僕の生活ぶりを誌上で比較しようというものだ。 すでに編集者さんの質問に答える形で原稿は送ってあるが、今日はその記事で使う写真の撮影。 まず、「アパートでくつろぐ僕」なんていうカットを数枚撮ってから、CSUNのキャンパスへ。 続いてCofee Hourに集まる留学生たち。 そして、カフェテリアの人気メニュー「寿司パック」。 「キャンパスで人気のスポーツ」を撮影しようとグラウンドに行くと、そこでは見慣れない競技が行われていた。 キャンパスでの取材を終えた後は「スーパーで1週間分の食料を買う僕」「L.A.名物のビルボード広告」「お気に入りスポット」とL.A.市内をあちらこちらへ駆けめぐる。 帰り道、ハリウッドにある大原さんのスタジオへ。 スタジオには数台のMacが置いてあり、手がけた作品を集めた彼のホームページもここで制作されている。 「機会があったら一緒になにか面白いことをやりましょう!」 |
9月25日(土) |
昼頃起き出して、テレビを見ながらのんびり過ごす。 ニュース番組を見ていても、内容が分かるものと分からないものの差が大きい。 ここ数ヶ月でリスニング力が少し伸びたような気もするけれど、単に気がするだけかもしれない(笑)。 夕方、先学期New Direction in Electronic Mediaの授業を共に闘ったクラスメイトMakiちゃんとMarikoちゃんが遊びに来てくれた。 Makiちゃんは今学期でCSUNを卒業の予定。 一方、夏学期でCSUNを卒業したMarikoちゃんは現在、就職活動中。 久しぶりの再会を祝してSanta Monicaのイタリアンレストランへ。 帰ってきてまた「FRIENDS」のビデオを見返したのだった。 |
9月26日(日) |
正午起床。 久しぶりに「30音でマスターする英会話」。 こういう教材はまとめてドカンとやるより毎日コツコツとやるのが大切なのは分かっているのだけれど、なかなかそうもいかないんだよなぁ。 夕方、Kojunがやって来て「Inside Edition」の翻訳作業。 留学する前、誰もが考えるように「アメリカで1年も生活すれば英語はペラペラになれるんじゃないか」と僕も考えていた。 僕にとって英語は、必要な知識を身につけるための道具に過ぎない。 語学力を身につけるのには時間がかかる。 いよいよ1週間後に迫ったLanguage Expo '99 KOBEのトークショーの内容に合わせて旅の写真をセレクトする。 |
9月27日(月) |
今日から語学学校の新しいクラス。 授業は午後1時半から5時までなので、ゆっくり寝ていられる。 教室に入ってびっくりしたのは学生11人中10人が日本人だったこと。 休み時間に飛び交う日本語の会話を聞くとはなしに聞いていると、クラスメイトの多くはまだ渡米から間がないらしい。 さすがにIntermediateクラスだけあって、授業の進め方がAdvancedクラスよりゆっくりだ。 特に好印象を抱いたのは文法クラスのDavid先生。 リーディングクラスでは台湾大地震を受けた新聞記事を読み、内容についてのディスカッション。 |
9月28日(火) |
少し早起きして学校の前にMさんとトーランスで中華ランチ。 Coffee Beanでお茶しながら、昨日から始まったUCLA Extensionの様子を聞く。 語学学校やアダルトスクールとは明らかに先生や学生の雰囲気が違うとのこと。 来学期、僕も余力があればマルチメディア関連の授業のほかに英語のクラスを取ることを検討してもいいかもしれないな。 語学学校の授業は順調。 授業の後、先週「アメリカ留学事典」の取材写真を撮って下さったカメラマン大原義久さんのスタジオへ。 アパートに帰って宿題をやっていると、Mikioさんがウナギ蒲焼の差し入れを持って来訪。 正直言って経営のことはチンプンカンプンだけれど、インターネットという新しいメディアの特質についてなら興味があるし、若干の知識もある。 若い起業家がこれからビジネスを立ち上げようとすればインターネットが視野に入ってくるのは当然だろう。 と、ここまで書いていたら、一時帰国中で古巣の音楽業界やメディア業界の関係者と精力的に会っている篠原さんから電話が入った。 |
9月29日(水) |
今日のL.A.は真夏のような陽気。 学校に向かう車の中でニュースラジオのアナウンサーが「暑い、暑い」と繰り返している。 ダウンタウンで華氏100度を超えたというから、摂氏では38度以上ということだ。 午後のクラスも3日目になり、クラスの雰囲気にも慣れてきた。 休み時間に喫煙所で一服しているとクラスメイトの女の子が話しかけてきた。 自分の英語力がそんな誉められるようなレベルじゃないことは誰よりも自分がよく知っている。 僕の周りを見る限り、どちらかというと男より女の子の方が英語の上達が早いようだ。 だけど、その逆はめったにない。 「大丈夫。一気にとはいかないけど、1年後には今の僕よりずっと英語ができるようになってると思うよ」 会話の授業が終わって帰ろうとしたらK先生が僕にこっそり耳打ちしてきた。 えっ、なんで僕が○○先生のことを嫌ってるっていうのをK先生が知ってるんだ!? 僕個人にとっては悪くない知らせだけれど、なんとなく複雑な気分だ。 |
9月30日(木) |
学校はいつものペースでいい感じ。 授業が終わった後、飛び出しでCSUNに向かう。 そう、今日は勝治が代表を務めるJSA(Japanese Student Association)主催の第一回Language Exchangeの日なのだ。 これはCSUNの日本人留学生と日本語の授業を受けているアメリカ人がボランティアでお互いの言葉を教えあおうというもの。 会場はキャンパス内の教室。 僕が加わったグループにいたのが彼、Colin。 バブルの頃なら「日系企業で働きたい」とか「日本との貿易に役立たせたい」というのが日本語を学ぶ学生の大多数だったのだろうが、いきなり「ガンダムに感動した」といわれたのには驚いた。 彼が授業で使っているというテキストがこれ。 元々、日本に興味を持っている学生ばかりだから、こちらとしても話がしやすい。 1時間のプログラムはあっという間に終了し、JSAのメンバーとキャンパス近くのスターバックスでお茶。 明日はいよいよ日本に向けて出発だ。 ←日記才人(にっきさいと)ボタン |