「Los Angeles留学日記」

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「Los Angeles 留学日記」

語学学校99年秋2
(1999年10月1日〜)


10月1日(金)
神戸国際展示場で行われるLanguage Expo '99 KOBEトークショーに出演すべく、ロサンゼルス国際空港から関空へ。

実は、関空に来たのは今回が初めて。
到着が夜で、飛行機から外がよく見えなかったのが残念だった。

関空からポートアイランドまではK-JETという船で30分。

さっそくホテルにチェックインし、アルクのスタッフを交えて、石川次郎さんとの打ち合わせに入る。

アメリカ通の次郎さんは僕がどんなボールを投げても受け止めてくれる感じ。
基本的には僕のアメリカ大陸横断旅行を時系列で追いながら、気になった街に来たところでそれに合わせたトピックを展開することにした。

篠原さんが編集してくれたビデオもスタンバイOK。
僕のデジカメ写真も用意できている。
あとは、今晩中に簡単な構成を立てておけば大丈夫だろう。

というわけで、ノートパソコンでホームページの更新。
アメリカ中のモーテルから更新できたんだから、日本でできないことはないよな。


10月3日(日)
午前8時起床。
トークショーの構成を再確認する。
こういうのはどこまで細かく考えてもきりがないし、また、綿密に構成しても本番がまったく違う展開になってしまうことも多い。
まあ、相手が次郎さんだから展開がどう転がっても大きく外すことはあるまいと腹をくくって臨むことにした。

本番の前に相互リンクでお世話になっているカリフォルニア留学への道の松岡由希子さんとホテルのロビーでお会いする。

来年秋のMBA入学に向けて最後の追い込みに入っているという松岡さんはデジタル関連のビジネスに関心をお持ちで「UCLA Extensionの授業レポートを楽しみにしています」というリクエストをいただいた。
頑張って書いていきますのでお楽しみに。

で、いよいよ会場である神戸国際展示場入り。

地元の新聞やテレビで紹介されたこともあって会場はたくさんのお客さんでにぎわっている。
控室で次郎さんと最後の打ち合わせをして、ついに本番だ。

ホールの一角に設置されたステージ。
ちょうどランチタイムにもかかわらず、客席はほぼ埋め尽くされていた。

それでも不思議とまったく緊張しないで舞台に登ることができたのは、隣に次郎さんがいてくださるという安心感だろう。
なんだか5年前にレポーターをやっていたテレビ朝日「トゥナイト2」のスタジオを思い出した。


ステージにはパソコンが用意され、必要に応じて僕が操作すると旅の写真がスクリーンに映し出されるという仕組み。
もちろん、篠原さんが撮影したビデオも大活躍だ。

思った通り、1時間の持ち時間はあっという間に過ぎてしまい、用意しておいたネタも一部はしゃべらずじまい。
お客さんの反応をじっくり観察するほどの余裕はなかったのだけれど、皆さんには喜んでいただけたのかなぁ。

最後にはこのホームページや、会場でも売られていた書籍版「Los Angeles留学日記」もちゃっかり宣伝させていただいた(笑)。

なにより嬉しかったのは会場で何人もの方に「いつも日記読んでますよ」と声をかけていただいたこと。
僕がドタバタしていて、残念ながらゆっくりお話ができなかったのだけれど、本当は飛び上がりたいほど嬉しかった。
それだけ一時帰国した価値は十分ある。
みなさん、本当にどうもありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いします。

トークショーのあと、アルクの社長さんご夫妻にお誘いいただき、ランチをご一緒させていただいたのだが、この社長さんの話がめちゃくちゃ刺激的だった。
出版社として今後インターネットビジネスやマルチメディア展開をどう考えているのか、現状の著作権や流通の問題点を踏まえたビジョンはとても明確だ。
「大手の総合出版社じゃないからこそできることがたくさんあるんですよ」という意見には説得力がある。
偶然とはいえ、僕は面白い出版社と出会えたものだ。

会場を後にして新幹線で東京へ。
先日L.A.でお会いしたばかりの笹生さん夫婦のお宅に泊めていただく。


10月4日(月)〜6日(水)
日本にいられるのも実質5日間だけ。
とにかくいろんな人に会って話をしたいと思った。

まずは文化放送「梶原しげるの本気でDONDON」のスタッフのみなさん。

おりしも今週から番組のホームページが立ち上がったばかり。
僕はラジオとインターネットはメディアとしての相性がいいと思っている。
特に、リスナーからの情報提供が重要なこの番組ではインターネットが力を発揮するに違いない。
今後の展開が楽しみだ。

篠原さんがセッティングしてくれた人と次々に会う。
台湾などアジアへ向けた日本の音楽配信などを手がけるマルチメディアプロデューサーTさん。
某レコード会社のNさん。
某音楽出版社のプロデューサーYさんとHさん。
音楽プロデューサーNさん。

びっくりしたのは誰もがインターネットを使ったビジネス展開をかなり真剣に考えているということ。
もちろん、一部は現実に動き始めているし、誰もが今後の可能性を確信している。
風向きが明らかに1年前と変わっているのだ。

石川次郎さんにも改めて誘っていただき、テレビ朝日「トゥナイト2」の橘ディレクター、岡元あつこさんとお食事会。

プレステ2情報など折に触れメールしてくれる橘さんは、この日もゲームソフトメーカーの取材中。
デジタルエンタテイメント業界からも一目置かれている貴重なテレビ人だ。

こうした現場の人たちと話すことは僕に大きな刺激を与えてくれる。
僕が今勉強していることは、ごく近い将来、どんな形で生きてくるのか、具体的なビジョンが見えてくるからだ。

L.A.に帰るまであと3日。
まだまだ会えるだけの人に会って意見交換をしたいと思う。


10月7日(木)〜9日(土)
引き続き、いろいろな人と会う。

ニッポン放送のTさん。
「オールナイトニッポン」の全面電子メール対応など、インターネットとの連携を積極的に進めているイメージを僕は持っていたのだが、Tさんに言わせれば「まだまだです。もっといろいろなことができますよ」とのこと。
面白かったのは、ラジオCMよりもウェブのバナー広告を志向するスポンサーが出始めているという話。
スポンサー企業とユーザーがダイレクトにもつながることができるとき、メディアがはたす役割について意見交換する。

テレビ朝日「トゥナイト2」の橘ディレクターとマルチメディアクリエイター&作家の渡辺浩弐さん
プレイステーション2をめぐる各ゲームメーカーの取り組みなどについて話を聞く。
渡辺さんの読みでは、プレステ2が盛り上がるまでしばらく時間がかかり、それまではゲームボーイや iモードなど携帯端末とインターネット周辺で面白いことが起こりそうだとのこと。

さっそく僕もゲームボーイ本体とポケットモンスターを買ってしまった。
iモード対応版「Los Angeles留学日記」も作ってみようかな。

成田には篠原さんとKimikoちゃん、mちゃんが見送りに来てくれた。

今回の一時帰国はとても有意義だった。
メディアの現場にいる人たちが本格的にデジタル・インターネットに進出しようとしているということが分かったからだ。
何人もの人が僕の考えに関心を持ってくれたし、僕が今勉強していることが役に立ちそうだということも確認できた。
たぶん、帰国後の仕事も心配あるまい(笑)。

自分へのおみやげはマルチメディア関連の本。

L.A.で買うと値段が約2倍なので、ついつい大量買いしてしまい、気づいたら雑誌も含めて48冊!
例によって航空会社のカウンターで「重量オーバーですよ」と言われながら、なんとかチェックインに成功。
元を取るまでしっかり勉強しなくちゃ。

LAXにはMikioさんが迎えに来てくれ、その足で留守を預かってくれたKojunのアパートへ。
JunkoちゃんとKanaちゃんの手作りビーフストロガノフで歓待を受ける。

夕方から夜中まで熟睡したにかかわらず、まだ時差ボケが直らない。
もう少し寝ようっと。


10月10日(日)
どんなに寝てもまだ寝足りない。
目を覚まして本を読んだりテレビを見たりしているとまたいつの間にか寝てしまう。
ソファーでウトウトしてるのがまた気持ちいいんだよなぁ。

明日からはまた語学学校の授業が始まるというのに、全然そんな気分じゃない(笑)。
テレビを見ていると1週間のブランクで耳が少しだけ退化しているような気がする。
ううむ、こりゃ由々しき事態かも。

日本でお世話になった人たちにお礼のメールを書いていたらあっという間に夜中になってしまった。
さあ、気分を切り替えて明日から勉強、勉強。


10月11日(月)
2週間ぶりの学校は、クラスメイトに若干の入れ替わりがあったものの、いつも通り。
ネイティブの先生の英語にたっぷり触れられるというのは、やっぱりいい。

帰宅してメールチェックすると、実家から「独自ドメイン登録完了の知らせが届いてるよ」というメールが来ていた。
そう、現在このホームページを置いてあるニフティーの容量は10MB。
すでに容量をオーバーしていて、一部をIIJ4Uに置いてあるほどなのだ。

「Los Angeles留学日記」はまだまだ続く予定だからやがて容量が足りなくなるのは目に見えている。
そのたびにプロバイダーを追加するのももったいない。
いっそのこと独自ドメインを取ってしまおうと決意したのだ。

いろいろ調べた結果、コストパフォーマンスの高いさくらインターネットを選び、一時帰国の前に申し込んであった。
なんといっても年間2万円で100MBという大容量が魅力だ。
これなら当分は容量不足の心配をしないですむ。

そして肝心のドメイン名。
IPドメインサーチで調べてみると、「http://www.suzuki.com/」はもちろん、「http://www.suzuki.net/」「http://www.suzuki.org/」「http://www.suzuki.gr.jp/」もみ〜んな取られている。
こればっかりは早い者勝ちだからしょうがないけれど、「鈴木」という当たり前の名字は不利だよなぁ。

「http://www.LAdiary.com/」なんていうのはどうかなと一瞬考えたが、留学後もずっと使っていくにはいまひとつ。
悩みに悩んだ末、選んだのは「http://www.suzukinet.com/」。
これなら覚えやすいし、いつまでも使えるだろう。

今週末にでも各種設定をしてホームページを丸ごと引越そうと思う。
できれば若干のリニューアルもしたいなぁ。
ちょっとだけ期待して下さいね(と書いてしまって自分にプレッシャー(笑))。


10月12日(火)
昨夜は買ったばかりのゲームボーイで「ポケットモンスター」をやってしまって少し寝不足。
まだ3時間プレイしただけだけれど、基本は伝統的なRPGのスタイルを踏襲しながら、「できるだけ多くのモンスターを集める」という目標設定が新鮮だ。
子供の収集心をそそるのに十分魅力的な仕掛けがよくできていると思った。

というわけで寝ぼけ眼で学校へ。
授業中にテキストの問題を解くことが多い文法とリーディングの時間はちょっと退屈。
1人でもできることは宿題に回し、授業の時間は先生がいなければできないことに使って欲しいと思う。
だって、僕らが問題を解いている間、先生は暇そうにしているのだ。
もしかしたら手を抜いてるんじゃないかなぁ。

僕にとって一番身になるのはやはり会話のクラス。
事前に文中に出てくるボキャブラリーを確認してからテープを聞き、内容についてディスカッションするという授業は僕が希望するスタイルに近い。
担当のK先生も親身で教え方がていねいだ。

今日のトピックは「メディアと広告」。
Print(新聞・雑誌)、Broadcasting(テレビ・ラジオ)、Direct(DM・ビルボードなど)についてそれぞれの利点と欠点を解説したレクチャーのテープを聞き、クラスでディスカッションする。
偶然にも僕の得意分野ということもあって聞き取りはバッチリだし、言いたいこともきちんと発言できた。
今から思えばちょっとはしゃぎ過ぎたかなと思うほどだ。
いつもこのくらい聞き取れればいいんだけどな。

授業の後、日本で預かってきたお土産を渡すためMさん宅へ。
またもや夕飯をごちそうになってしまった。

帰ってきてリーディングの宿題。
思ったより早く終わったので、またポケモンやっちゃうかも(笑)。


10月13日(水)
2〜3日前からちょっと風邪気味。
別に熱があるとか咳が出るとかではないのだけれど、のどが痛くてタンが出る。
ま、普段の生活には影響はないから大丈夫だろう。

いつものように学校へ。
面白かったのはやはり会話のクラス。
昨日に引き続き「メディアと広告」がトピックだ。

「あなたが架空の商品を売りたいと仮定してメディア広告戦略を考えて発表しなさい」というのがお題。
僕は「大量のテレビスポットで商品名を認知させ、新聞広告で商品の特徴を詳しく説明し、店頭ポスターで衝動買いを誘う」ってな戦略をプレゼンした。

クラスディスカッションではメディアとしてのインターネットの特徴や、商品をニュースとしてメディアに取り上げてもらうノンペイドパブリシティーも議題になる。
広告論の授業じゃないから突っ込んだ議論になるはずもないけれど、それでも興味のあるトピックについて話すのは面白い。

帰宅して「情報テロ 〜サイバースペースという戦場」(江畑謙介・著/日経BP社)を読み始める。

情報化社会が進むほど、その情報操作、ないしは正確な情報伝達の確保が大きな意味を持つようになってきている。第二次大戦中の「大本営発表」のような、偽情報による政治的操作が極めて難しくなってきている一方で、いったい何が本当なのかという情報の判断も困難になってきている。

そもそも米軍が緊急時にも情報流通を確保するための分散型システムにルーツを持つインターネットだが、それが一般に開放され、広範に普及することで別の問題が起こっている。
もし僕が十分な知識と悪意を持つハッカー(クラッカー)なら、自宅のパソコンから軍の最高機密にアクセスできるかもしれない。
インターネットに接続するということは、情報の大海にアクセスできるメリットと同時に誰かからアクセスされる危険性も合わせ持っているのだ。

もし僕がテロリストだったとしたら、なにも軍の最高機密にアクセスする必要はない。
電話会社、電気会社や金融機関のコンピュータに侵入して敵国の国民生活をメチャクチャに混乱させることができるのだ。
その上で自分に都合のいい情報を流通させ、敵国の世論を戦意喪失に誘導することだってできるかもしれない。
つまり、物理的に戦火を交える前にサイバー戦のみで勝利することだって可能なのだ。

情報化革命は僕らの生活だけでなく、戦争の概念すらも変えようとしている。
よく考えれば、僕が今日の授業でプレゼンした広告戦略だって一種の情報戦であり洗脳だ。
「洗脳」というと「悪」のイメージが強いけれど、いったい誰が絶対的な善悪を判断できるというのだろう。
僕にとっての「善」が誰かにとって「悪」にならないという保証はまったくないのだから。


10月14日(木)
語学学校をパスしてCSUNのLanguage Exchange Programへ。
少し早めに行ってプログラムの直前に同じ教室で行われているJapanese 101の授業を見学することにした。
というのも、このクラスを担当し、JSA(Japanese Student Association)の顧問でもあるHirota先生から「できればクラスに参加して学生たちの日本語のレベルを確認して欲しい」というリクエストがあったからだ。

日本語を英語で教わるというのはとても新鮮な感覚。
読み書きよりも会話を中心とした実践的な授業だ。
「コーヒーを飲みませんか?」「はい、飲みます」
というように内容は簡単なものだが、Hirota先生のしゃべりは容赦のないナチュラルスピード。
学生たちも数人を除いてそのスピードに十分ついていっているのにびっくりした。

面白かったのは否定疑問文に対するYes/Noの答え方についての説明。

Don't you speak Japanese? (日本語を話さないんですか?)

という質問に対して、

はい、話しません」なら No, I don't.
いいえ、話します」なら Yes, I do.

と、Yes/Noが反対になるのはなぜなのか?
Hirota先生はこう説明した。

「アメリカ人は自分を中心に考えるから、『(私が)話さない』なら『No』と答える」
「一方、日本人は相手の立場になって考えるから、『話さないんですよね?』という質問者の想定全体を肯定して『はい』と答える」
なるほど、これは面白い。

だから、同じ否定疑問文でも

Don't you drink a cup of coffee? (コーヒーを飲みませんか?)

の時は、質問者が言外に『コーヒーを飲みますよね?』という期待を想定しているから

はい、飲みます」 Yes, I do.
いいえ、飲みません」 No, I don't.

と、Yes/Noが一致するのだ。
僕は言語学に詳しいわけではないから真偽は分からないが、日米比較文化論として説得力があるように感じた。
確かにアメリカ人は日本人に比べるとself-centeredなような気がするもんなぁ。

授業の後、そのままLanguage Exchange Programへ。
今日のパートナーはInformation Scienceを専攻するホゼ。

JSAのミーティングにも時々顔を出す彼は、なかなかの日本通。
「仕事する」「勉強する」など「名詞+する」の応用例として「お茶する」なんていうナウでヤングな表現も知っていてびっくりだ。
僕も思う存分英会話を堪能させてもらった。

プログラムの後、JSAのメンバー数人と近くの映画館へ。

「ER」でもおなじみ、ジョージ・クルーニー主演の「Three Kings」を見る。

湾岸戦争終戦直後のイラク・クェートを舞台にした(もしかしたら実話が元になっている)物語。
テレビじゃミサイルが飛び交う映像しか流れなかったけど、実際に砂漠のど真ん中ではこんなことがあった(かもしれない?)んだよ、という話だ。
予備知識がゼロの上に英語が難しく、理解度は40%くらいだった。

ただ、アメリカ映画がベトナム戦争を冷静に描けるようになるまで数十年かかったのに、湾岸戦争が題材になるのはずいぶん早い。
それだけアメリカ人にとっても湾岸戦争は「遠い」戦争だったのかもしれないなぁ。


10月15日(金)
昨夜は日記更新の後、新サーバ移行の設定をいろいろやっていたら朝までコース。
ホントはJavaScriptとかFlashなんか使ってグリグリ動くページを作ってみたいと思っていたのだけれど、とりあえずは各種ソフトの設定だけで精一杯。
やっぱり一晩で簡単にとはいかないよなぁ。
ああしたい、こうしたいという夢は少しずつ時間をかけて実現していこうと思う。

結局、睡眠時間4時間でCSUNのCoffee Hourへ。
今学期のCoffee HourはJSAの頑張りもあって日本人が多い。
英語の訓練をしたい僕にとっては善し悪しだけれど、気の合う仲間とじっくり話す機会も貴重だったりする。

そんな中、今日はインド人留学生(名前失念)とアメリカ人のグレッグの3人で政治論(!?)。
パキスタンのクーデターの話をきっかけに核兵器保持の是非などに話題が及ぶ。
「僕は個人的にインドが核兵器を所持することに反対だけど、隣国が持っているなら対抗上持つのも仕方ないと思う」というのがインド人の彼の意見。
隣国で起こった軍事クーデターについての危機感はそうとう高いように感じた。

アメリカという第三国にいる留学生同士の政治論は、自国を離れているからこそ、時として率直になることがある。
中国人と台湾人が「一国二制度」の将来について一致したり、韓国人が北朝鮮の今後について熱く語ったりするのだ。
もちろん、日本人の僕がアジアからの留学生と第二次大戦について話したりもする。

もちろん、彼らの意見がすべてを代表しているわけではないだろう。
が、自分に年令が近い若者のホンネはなかなか興味深い。

帰宅して仮眠。
仕事を終えたKojunがやって来て「Inside Edition」の翻訳作業。
一時帰国中の分も合わせてなんと5時間分もビデオをチェックしなければならない。
ボケ〜ッとした頭でなんとか終了。
サーバ移転作業はまた明日にしよう(笑)。(以上、午前2時12分)

と、日記の更新を終えて寝ようとしていたら(正確には午前2時46分)、いきなり地震が起きた。
体感では震度4くらいだろうか。
1分間くらい揺れて部屋の照明がユラユラしている。

慌ててテレビをつけてみたが、ローカル局はのんきに通販番組を流していたりする。
Breaking Newsとして特番体制に入っているのはCNNMSNBCといった24時間ニュース専門局のみ。

と、書いていたら、日本でNACK5「Magical Snowland」という番組の生放送中だという後輩放送作家・倉迫康史からメールが届いた。
「生放送中のスタジオと電話をつないで第一報を電話レポートして欲しい」というのだ。

テレビをチェックすると、さっきまで通販番組を放送していたローカル局も次々に特番体制に入っている。
震源地はL.A.から約100マイル東のJoshua Tree National Forestでマグニチュードは7.0だという。
各局ともまだ中継車は現地に到着しておらず、関係者の電話レポートのみ。
ようやく入ってきたのはお天気カメラの映像だけだ。

必死でメモを取り、NACK5のスタジオに電話レポート。
とりあえず、自分が感じた地震の大きさとテレビが伝える第一報を要約して話す。
今夜はもう少し起きていてニュースをチェックしようと思う。(以上、午前4時8分)

インターネットをチェックしてみると、Yahoo!には地震ニュースのページがアップされ、各情報源へのリンクが張られている。
それによると、アムトラック(長距離列車)が脱線したという。
Los Angeles Timesホームページも第一報をアップしている。
それによると、Joshua Treeの管理施設で停電があったものの、建物自体に損壊はないという。
また、Los AngelesとLas Vegasの警察には深刻な被害は報告されていないという。

参考のために、去年12月5日に行ったときのJoshua Tree National Forestの写真を載せておきます。
(日記はこちら

(以上、午前5時)

ずっとテレビをつけっ放しにしたままネットサーフィン。
地震は大きかったが震源が砂漠だったということもあり、被害は最低限で済んだようだ。
ローカル各局はヘリを飛ばしたにもかかわらず絵になる映像が撮れず、結局、脱線したアムトラックの空撮を延々と映している。

しかし、乗客は笑顔で手を振っているし、大惨事は免れたらしい。

あとはCal Techの地震専門家による余震(aftershockという単語を初めて知った)の可能性解説とパイプラインの現場レポート。
スタジオではアンカーが「地震発生直後にインターネットのチャットで地震の専門家がコメントしていた」と伝え、インターネットの速報性が評価されていた。

日本の友人数名から「大丈夫か?」と安否を尋ねるメールが届く。
電話回線はずっとインターネットにつなぎっ放しだったので、数分以内に「大丈夫!」と返事が出せた。

というわけで、僕は無事です。
ご安心下さい。
テレビの特番は続いているけれど、そろそろ眠くなってきたので寝ます。

以上、Los Angelesから鈴木がお伝えしました。
(以上、午前7時31分)

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