Strategies for the Online Entertainment Gold Rushの授業へ。
今日のトピックは「テレビ」。
有力スタジオ(映像制作会社)がどうやってインターネットに対応していこうとしているかというのがテーマだ。
本題に入る前に講師のBradbury氏がエンタテイメント業界の最新ニュースをいくつか紹介する。
その中に「アメリカの5大音楽会社(BMG、EMI,Universal、Warner、Sony)が音楽ダウンロード販売のListen.com共同出資した」というものがあった。
つまり、ほとんどのメジャーアーティストの音源が一堂に会したメガショップの開店だ。
う〜む、すごい。
音楽業界の大同団結だ。
おそらくMP3.comなどに対抗するための戦略なのだろうが、こんなことやられたら街のレコードショップは大打撃を受けるに違いない。
「おいしいところは他に渡さないよ」というレコード会社の意志表示だろう。
今日のゲストスピーカーはSONY系からJohn Matra氏(Director of Business Affairs, Columbia TriStar Interactive)、Alan Daniel氏(Marketing, Columbia TriStar Television Distribution)、そしてJake Tauber氏(Senior Vice President, The Game Show Network)の3人。
講義は彼らが運営するSony Picturesのウェブサイトを例に挙げ、どんな狙いでサイトが構築されているか質疑応答の形で進められた。
広帯域インターネットの普及で何万もの番組をオンデマンドで見られる時代がまもなくやって来る。
ただテレビ番組を配信するだけなら簡単だが、事はそう単純ではない。
時間軸がなくなるからタイムテーブルは無意味になり、CMはビデオのように早送りでスキップされる。
双方向性を利用した新しい番組や広告、課金システムも生まれるだろう。
生放送も過去の名作ドラマも映画もゲームもブラウン管に映るコンテンツはすべて同じ土俵でユーザーの24時間を奪い合う競争が始まるのだ。
いや、新聞や雑誌などの活字コンテンツやショッピングサービスも進化を遂げて乱入してくる。
と、ここまでは僕も分かる。
だが、その先にどんな変化が起こるのか、3人のゲストスピーカーも確たるビジョンは持っていないようだった。
話題がコンテンツ配信に及んだところで、思い切って質問してみた。
「日本では来月プレイステーション2が発売され、日本のSONYはこれを端末にしたコンテンツ配信を考えているようですが、アメリカでも同じような計画はあるのですか?」
答えは「今のところはっきり決まっていない」というものだった。
ま、決まっていたとしても正式発表があるまでは話せないのだろうけれど。
ただ、Jake Tauber氏は「SONYがプレステ2でPCを駆逐しようというユニークな戦略を持っているのは確かだ。映像、音楽、ゲームなどすべてのコンテンツがこの戦略と関わってくるだろう」と、「WIRED」先々月号の記事を裏付ける話をしてくれた。
講師のBradbury氏やクラスメイトが一瞬シーンとしたのはこの話をまったく知らなかったからなのか、それとも僕の英語が理解不能なほどひどかったからなのか?(笑)
願わくば前者であって欲しいなぁ。
それなら僕がほんの少しだけクラスに貢献できたことになるのに。
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