いつものようにLife and Language in the U.S.: Conversation and Idiomsの授業へ。
今学期も終わりが近づいてきて、教室内でも「夏はどのクラス取るの?」という会話が飛び交っている。
僕が秋学期に検討しているSanta Monica CollegeのノンクレジットESLコースは授業料無料ということもあり、このクラスと並行して取っている人が何人かいた。
彼らの話を総合すると先生によってずいぶん授業の質に差があるらしい。
「私のクラスメイトに詳しい人がいるから聞いておいてあげるわ」というMaiteさんにお願いして情報収集してもらうことにした。
帰宅して、ちょっとサボっている間にまた3冊もたまってしまっているThe Industry Standard(5月22日号)のリーディング。
映画産業(特に独立系・芸術系の)とオンラインの提携の動きをまとめた「Dot Cannes(ドット・カンヌ)」という記事がメイン特集だが、僕が気になったのは「To Hear More Ads, Press One(もっと広告を聴くには1を押してください)」(104ページ)という記事。
電話を通じてウェブ情報を提供する「ボイス・ポータル」という新メディアを紹介している。
たとえば、車に乗っていて渋滞に巻き込まれたとしよう。
次にラジオから渋滞情報が流れてくるまでは待ちたくない。
こんなとき、ウェブならいつでも好きなときにリアルタイムの渋滞情報がチェックできるのに…。
そこで「ボイス・ポータル」の出番。
携帯電話からフリーダイヤルに電話するといつでもウェブ上の情報をリアルタイムで伝えてくれるのだ。
もちろん、コンテンツは渋滞情報だけではない。
ニュース、天気予報、株価、映画の上映時間…。
ウェブ上で提供されているあらゆる最新情報を音声で聴くことができるのだ。
ラジオとの違いはこれらの情報がオン・デマンドで提供される点。
必要な情報だけを好きなときに聴くことができるというわけだ。
記事の中ではTellMe Networks、ShopTalk、Quack.comといったサービスが紹介されている。
料金は無料だが、利用者は音声広告を聴かなければならない。
ShopTalkにいたっては提供される安売り情報そのものが広告だ。
ユーザーが広告をスキップできない点はラジオ広告と同じだが、
「CMが最長4〜6秒と短いこと」
「パーミッションによってユーザーが広告を選べること」
「気に入った広告にユーザーがすぐ反応できる双方向性」
という点が新しい。
また、将来は携帯電話の位置情報を利用して、利用者がいる場所に合わせた広告配信も可能になるだろうという。
なるほどねぇ。
日本のiモードでは文字情報が中心だけれど、それを音声で提供するわけか。
こりゃ、交通情報や天気予報、ニュースを売り物にしているラジオにとって強敵の出現かもなぁ。
いや、ちょっと待てよ。
ラジオだってデジタル化されれば双方向に対応できるはず。
普段は通常の番組を聴いていて「渋滞情報が聴きたいな」と思ったらボタン1つで渋滞情報に切り替わるなんていうサービスだって簡単にできるだろう。
いや、付随情報だけじゃない。
タイムテーブルにかかわらず、あらゆる番組を好きな時間に聴く「プログラム・オン・デマンド」だって可能になるに違いない。
そうなるとテレビも含めて生放送の意味や価値がずいぶん変わってくるだろう。
生放送の魅力は何か?
生放送じゃなきゃいけない理由は何か?
デジタル時代の放送に関わる人間はこの部分をしっかり考える必要がある。
生放送のスタジオの雰囲気が大好きな僕としてもこれは避けては通れないテーマだよなぁ。
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