いつものようにLife and Language in the U.S.: Conversation and Idiomsの授業へ。
このクラスも残すところあと3回。
いよいよラストスパートだ。
グループディスカッションをしていると、チリ人のMaiteさんが言った。
「子供の新学期の都合で今週いっぱいで帰国することになっちゃったの」
うわぁ、突然だなぁ。
Maiteさんは先学期からのクラスメイトで僕にとっては一番の話し相手だった。
本人も「いつもよく考える前にしゃべるから失敗しちゃうのよ」と認める性格はまさに“おしゃべり肝っ玉母さん”。
愛すべきキャラクターでクラスの人気者だった。
僕にとって遠い国だったチリは彼女のおかけでグッと近い国になった。
いつか近いうちにぜひ行ってみたいと思う。
ノートの片隅に書いてもらった彼女のアドレスを訪ねて。
帰宅してThe Industry Standard(5月29日号)のリーディング。
特に大きな特集が組まれているわけではないけれど、携帯端末を使ったインターネットのトピックが目立つ。
パソコン経由のe-Commerceが淘汰の時代に入った今、モバイルこそが次なるフロンティアなのだろう。
どの記事もこの分野ではアメリカが日本やヨーロッパに後れをとっていると指摘している。
中でも僕が面白いと思ったのは「Oh, the Places You'll Go」(106ページ)という記事。
Scout Elecromedia、Vindigo、CitiKeyといった携帯端末用シティーガイドサービスを紹介している。
それによると、たとえばこんなことができるという。
「映画でも見ようかな」と思ったら、まず専門記者のレビューをチェック。
携帯端末の位置情報から自動的に最寄りの映画館がリストアップされる。
お目当ての作品の上映時間と混雑状況が表示され、その場でチケットが買える。
端末を提示すればそのまま映画館に入れる。
「お腹がすいたなぁ」と思ったら好みの食事と予算で検索。
携帯端末の位置情報から最寄りのレストランと待ち時間がリストアップされる。
どれかを選ぶとメニューが表示され、その場で注文できる。
レストランに到着すると席が確保されており、すぐに料理が出てくる。
な〜るほどねぇ。
ポイントは「携帯端末の位置情報」だ。
ユーザーの現在位置に合わせて最も「近い」情報が配信される仕組みは、これまでのパソコン経由インターネットにはなかった。
あえていえば、インターネットにつながったカーナビを持ち運びできるという感じだろうか。
もうひとつのポイントは「デジタル情報とリアルワールドが結びつく」という点。
これまでのe-Commerceはウェブ上のサイバーショップで買い物をすることで完結していたが、モバイルでは実際の店舗まで客を来店させることができる。
これは実際に店舗を構えるショップにとっても魅力的なサービスではないか。
応用すればタクシーの配車だって効率的になるだろうし、複雑な地下鉄やバスの乗り換え&自動料金支払いだって可能だろう。
お互いに端末を持っていれば土地勘のない場所での待ち合わせだって問題なし。
インターネットに「位置情報」という座標軸が加わって三次元になることで、また新しい地平が広がってくる。
ケータイ先進国・日本はこの分野でならアメリカに先駆けられると思うんだけどなぁ。
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