いつものようにLife and Language in the U.S.: Conversation and Idiomsの授業へ。
今日の発見は「アメリカでは道路工事などが夏に多い」ということ。
そういえば最近、幹線道路が工事渋滞していることが多い。
日本では予算を使い果たすために年度末の2〜3月に工事が集中するけれど、アメリカでは今が年度末なのだろうか?
素朴な疑問をTerry先生にぶつけてみた。
その答は…
「ごめんなさい。会計年度がいつから始まっていつ終わるかは分からないわ。もしかしたらちょうど今が年度末なのかもしれない。でも、もうひとつ考えられるのは、4月から新会計年度が始まって、今はお金が潤沢にある時期なのかもしれない、ということね」
なるほど、あるお金はとりあえず使っちゃおう、という考え方もアメリカっぽいかもしれないな。
さすが、貯蓄率が低いお国柄だ(笑)。
弁当の好きなおかずは最後まで取っておいてゆっくり食べる僕には、やっぱり農耕民族の血が流れているらしい(笑)。
帰宅して読書。
で、「ティッピング・ポイント」(マルコム・グラッドウェル・著/高橋啓・訳/飛鳥新社)読了。
「ティッピング・ポイント」とは「あるアイデアや流行、社会的行動が敷居を越えて一気に流れ出し、野火のように広がる劇的瞬間」のこと。
それまで知られていなかった本が一躍ベストセラーになったり、ニューヨーク市で突然犯罪率が低下したりといった「急激で大きな変化」を引き起こす「小さな原因」を明らかにしようというのが著者の狙いだ。
著者はある現象がティッピング・ポイントに至る指針として3つの原則を挙げている。
「1.少数者の原則」
ある現象が爆発的に広がるにあたって決定的な役割をはたす人々。
「2.粘りの要素」
記憶に残り行動を促す感染力の強いメッセージ。
「3.背景の力」
感染が起こる時と場所の条件と状態。
中でも僕が興味をそそられたのは「1.少数者の原則」の部分。
著者によれば、ある現象が爆発的に広がるにあたって決定的な役割をはたす人々は次の3つに分類されるという。
「媒介者(コネクター)」
友人や知人を作る並はずれたコツを知り、口コミの輪を大きく広げる能力を持つ人。
いわば、人脈の専門家。
「通人(メイヴン)」
どうすればトクできるかという情報を積極的に集め、それを他人に教えたがっている人。
いわば、情報の専門家。
「セールスマン」
他人の行動を変える強い影響力を持っている人。
いわば、説得の専門家。
これまで様々な流行やヒット商品、社会現象を生み出すのにマスメディアのはたす役割が大きかったのはマスメディアがこれらの要素を兼ね備えていたからだ。
しかし、個人も同じ土俵で情報発信ができるインターネットの普及は真の意味での口コミを大きく加速させるに違いない。
製品を売り出そうとしているメーカーも、選挙に当選したいと思っている政治家も、世の中を変えたいと思っている革命家も、インターネット上の「媒介者(コネクター)」「通人(メイヴン)」「セールスマン」を味方につけることが必須の条件になるのではないだろうか?
メディアに載せないことで都合の悪い情報を隠し通そうとすることはますます難しくなるだろう。
今、進行中のインターネットプロジェクトでは、そんな潮流に火をつけたいと思っている。
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