朝、目が覚めると、バスは一面のサボテンの荒野を爆走中だった。

おお、これでこそメキシコだ、な〜んて変な感慨が沸いてくる。
午前10時、La Pazのバスターミナルに到着。
ふぅ、一昼夜走り尽くめの22時間。
長かったような、短かったような。
考えてみれば成田とL.A.を飛行機で往復できる時間だ(笑)。
町の中心地・セントロまでは2kmほど。
歩くにはちょっと厳しい距離だからローカルバスかタクシーを使いたいところだ。
だが、僕にはペソがない。
周囲を少し歩いてみたが銀行はない。
ものはためしと、客待ちしているタクシーの運転手さんに身振り手振りで頼んでみるが、「ダメダメ。3ドルなら行ってやってもいい」なんて足元を見て相場の数倍をふっかけてくる。
う〜ん、めげるなぁ。
道端でしょげていたら「セントロ?」と、中年の女性が声をかけてきた。
たぶん僕と同じバスに乗っていた人だ。
「ここで待ってれば乗合いタクシーが来るわよ」
スペイン語はからっきしなのに、なんとなく意味は分かる。
「でも、僕はドルしか持ってないんです」
英語とスペイン語とボディーランゲージを交えて話すと、「たぶん大丈夫よ」とのお答え。
はたして、運転手さんに1ドル札を渡すと、60ペソのお釣りが返ってきた。
ううぅ、ありがとう…。
地図を片手に通りの名前をチェックして、町の中心らしきところで下車。
まずは銀行を探してCiti Bankのキャッシュカードでペソをおろす。
よかった、これでなんでも買い物ができるぞ。
不思議とおなかがすいていなかったので、近くにあったフェリーの切符売り場へ。
そう、次の目的地はメキシコ本土。
ここLa Pazからは太平洋岸のLos MochisとMazatlan行きのフェリーが1日1便出ているのだ。
ということで、僕も明日のMazatlan行きのチケットを入手。
雑魚寝から個室まで4種類あるはずなのに、なにも聞かれず一番安いSalonのチケットが渡されるところを見ると、僕もちょっとはバックパッカーらしい格好をしているらしい(笑)。
そのまま町を散策しながらビーチへ出る。

シーズンオフなのかビーチにはほとんど人影が見当たらず、海岸通沿いのレストランも手持ちぶさたらしい。
海に面した観光案内所で地図をもらい、宿泊の相談。
英語を話すお姉さんに「シャワーが付いていてできるだけ安いホテルを探している」と相談すると、紹介してくれたのはPension California。
な〜んだ、それなら「地球の歩き方」に出てるじゃん(笑)。
ただし、値段は少し上がっていたけれど。
ま、2年前からは物価も上がっているんだろうし、しょうがないか。
そういえば昨日バスで一緒になったノルウェー人のバックパッカーは「バハカリフォルニアで100ペソ以下で泊まるのは難しいよ」と言っていたっけ。
ということでビーチから歩いて5分のPension Californiaへ。
 
部屋にベッドは3つ。
120ペソが相部屋料金で僕が一番乗りなだけなのか、それとも個室料金なのか、僕のスペイン語能力では分からない(笑)。
部屋に貴重品以外の荷物を置き、再び町を散策に。
 
セントロはそれほど広くなく、十分歩いて回れる。
まだ大規模な開発の手が入っていない、小ぢんまりしたビーチリゾートというのが僕の印象だ。
 
町を歩いている途中でハンバーガーの屋台を発見!

ちょうどおなかがすいてきたところだったので、オーダーする。
メキシコ風サルサソースがピリリと辛くて、なかなかうまい!
挟まっていた生野菜がおなかにちょっと心配だけど(笑)。
<今日の支出>
乗合いタクシー 約40ペソ
フェリー代 270ペソ
ホテル代 120ペソ
屋台のハンバーガー&ジュース 16ペソ
ミネラルウォーター 4ペソ
マルボロ 11.45ペソ
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