午前2時45分起床。
昨夜ベッドに入ったのが0時を回っていたから、ほとんど仮眠という感じ。
うたた寝していたフロントのお姉さんは照れ隠しのためか、僕に一生懸命慣れない英語で話し掛けてくれる。
その優しさがうれしい。
歩いてバスターミナルに向かい、Trans Ipiales社の午前4時発Ipiales行きにチェックイン。
小雨交じりの中、バスは発車した。
今日のルートもまた昨日と同じく5000メートル級の山越え。
それに加えて雨ということもあり、トレーナーを着ていても肌寒い。
赤道が近いとはとても信じられないほどだ。
今日は忘れずに写真を撮りました、はい。
 
今回のバスは道中の町に各駅停車してお客さんを乗せたり降ろしたりしていく。
隣町に買い物に行く親子連れや仕事に出かける人も利用する地元の足らしい。
車内にはサービスでラジオがかかっているのだが、流れてくるのがほとんど哀愁漂うラテン系ムード歌謡。
一人旅にこんな曲を流されちゃ、寂しくて涙が出てきそうだ(笑)。
本来はイピアレスまでいくはずが乗客が少ないためパストの町で小型バスに乗り換えさせられ、さらに1時間半。
国境の町イピアレスに到着したのは午後4時だった。
さらにコレクティーボに乗って15分ほどで国境。

橋をはさんだ両岸にイミグレーションがある。
コロンビア側の出国手続きは問題なし。
橋を渡ってエクアドルに入ろうとすると、警官に呼び止められた。
どうやら荷物をチェックするらしい。
コロンビアからの麻薬持ち出しを警戒してのことだろう。
もちろん僕はそんなものは持っていないが、病院で処方してもらった袋入り胃潰瘍の薬を見つけた瞬間、警官の顔に緊張が走った。
コカインかもしれないと思ったのだろう。
「これは何だ?」
「(胃のあたりを押さえながら)ストマック、ストマック」
「確認していいか?」
「どうぞ」
警官は薬を少量手のひらに出して舐めるや、ひどい顔をしてペッ、ペッと吐き出した。
あはは、良薬は口に苦し、っていうでしょ?
この薬、よく効くんですよ(笑)。
そんなこんなで無事、エクアドルに入国!
ここでエクアドルの通貨スークレに両替してびっくり。
たかだかUS$50分くらいなのに札束がポケットに入りきらないくらい返ってきたのだ。
計算してみるとUS$1は約30000スークレ。
つまり、僕の財布は150万スークレというスーパーインフレ状態だ。
ただでさえ金銭感覚が混乱しているのに、何がなんだか分からなくなってしまう。
国境からコレクティーボに乗って最寄りの町トゥルカンのバスターミナルへ。

今からバスに乗れば今日中に首都キトにたどり着ける。
ということでさらにバスに揺られて5時間半。
道中はコロンビアのボゴタから来たという大学生2人組と会話が弾む。
信じられないほど寒い赤道をいつの間にか越え、深夜12時にキトに到着。
ターミナルを出て一番近くにあったHostal Principalというホテルに飛び込んだのだけれど、ここが1泊US$5とは思えないほどきれいで清潔。

生ぬるいお湯のシャワーがやけにうれしいのであった。
<今日の支出>
バス代(カリ - イピアレス) 21500コロンビアペソ
パン&コーヒー 1000コロンビアペソ
コレクティーボ(Ipiales - 国境) 600コロンビアペソ
コレクティーボ(国境 - トゥルカン) 10000スークレ
バス代(トゥルカン - キト) 65000スークレ
フライドチキン&じゃがバターみたいなもの 15000スークレ
ホテル代 150000スークレ
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