午前7時半、寒くて目が覚めた。
バスは暖房完備で深夜までは快適だったのに南へ行くほど寒くなり、朝の冷え込みも厳しくなる。
車窓から見える景色も湿原がいつの間にか一面の雪原に変わっていた。
 
午後12時半、バスは予定通りリオガジェゴスに到着。
事前に調べたところではBuses Pacheco社の3時発リオグランデ行きがあるはず。
僕の計画ではこれで今日中にリオグランデに着き、明日早朝のバスでウシュアイアに向かうはずだった。
ところが、Buses Pacheco社のカウンターで聞いてみると「その便はない」との答え。
どうやらシーズンオフはそうとう便数が少なくなっているらしい。
もう1つの可能性はリオガジェゴスからプンタアレナスを経由してウシュアイアに向かうルート。
こちらは遠回りになるだけでなく、乗り継ぎがうまくいかないと時間的に厳しいと計算していた。
はたしてうまい乗り継ぎ便があるだろうか?
ツーリストインフォメーションで相談してみると、いきなり、「あなたのスケジュールでウシュアイアに着くのは無理よ」
ガ〜ン!
ここまで来て無理だなんて…。
もう航空券だって取ってあるのに…。
ショックで口もきけずにいると、「SWという会社がウシュアイアまで直行便を出しているわ。空港にオフィスがあるから行ってみなさい。13時10分発だから急げば間に合うはずよ」。
空港にオフィスがあるなんて変なバス会社だなぁ、と思いつつも、直行便と聞いては行かないわけにいかない。
タクシーを飛ばして行ってみると、13時10分発SWというのは…

Southern Wind航空の飛行機だった。
陸路にこだわり続けてきて、最後の最後で飛行機か。
間が抜けていて実に僕らしい(笑)。
まぁ、たどり着けるんだから文句を言っている場合じゃないだろう。
スチュワーデスさんがやけにきれいなSW機は、バスで12時間かかるはずの距離をわずか1時間でひとっ飛び。
僕は心の準備もできないうちにウシュアイア国際空港に到着したのだった。
タクシーで町の中心にあるツーリストインフォメーションへ。
ホテルリストをもらい、町を歩き始める。
 
世界最南端の町というイメージからくるほど寒くはないが、乾いた海風はやはり冷たい。
夏のシーズンには南極や氷河ツアーの拠点となる町だが、シーズンオフの今は店も3分の1くらいが閉まっている感じだ。
それなのに、もらったホテルリストを安い順に回っていくと3軒連続で満室!
どうなってるんだ?
4軒目のHotel Cabo de Hornosはシーズンオフにもかかわらず1泊US$50。
いい値段するなぁ。
ま、最南端到着記念っていうことで、ちょっとぜいたくするか。
4日ぶりに熱いシャワーを浴びてやっとひと安心。
旅の終わりの実感はまだ湧いてこない…。
<今日の支出>
タクシー代 US$4.75
飛行機代(リオガジェゴス - ウシュアイア) US$65
タクシー代 US$5.25
インターネットカフェ US$1.50
子牛のステーキサンド&コーヒー US$10
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