午前9時起床。
このホテルには電話回線はあるものの、なぜかアクセスポイントからはじかれてしまい、日記の更新はできずじまい。
結局、南米最南端到着の報告はL.A.に戻ってからになってしまいそうだ。
昨日3周したウシュアイアの町をさらに行動範囲を広げて歩き回る。
今日は昨日より少し暖かく、透明な空気の中、太陽が雪山に反射してとてもきれいだ。
 
今日のランチはシーフード炊き込みごはん。

もちろんカニ肉もたっぷり入っていて海の香りがたまらない。
歩き疲れて桟橋のベンチに座る。
 
あの雪山の向こうには南極があるんだな。
真夏の中米を走り抜け、僕はついに春の訪れを待つ南米大陸最南端の町までたどり着いた。
L.A.を出てから5週間、いくつもの町を歩き、何人もの人と出会い、すれ違ってきた。
もう2度と見ることのない景色もたくさんあるだろう。
もう2度と会うことのない人もたくさんいるだろう。
そして、もう2度とすることのない経験もたくさんあるだろう。
僕は、海を見ながら、日記に書ききれなかったたくさんの出来事を思い返した。
路地裏の屋台で売っていたおいしそうな食べ物のこと。
1つの座席に親子3人で座っていたメキシコ人のおばさんのこと。
荷物を抜き取られないか心配でずっとポーターを見ていたこと。
ショーウィンドウに飾ってあった海賊版ピカチューのこと。
寂しそうに手を差し出す物乞いの女の子のこと。
トイレットペーパーをうっかり便器に流しそうになったこと。
バスターミナルで泣きながら抱き合っていたカップルのこと。
炭酸入りか炭酸なしか分からなかったミネラルウォーターのこと。
制服姿の女子高生3人に質問責めにあったこと。
日本語の読めないインターネットカフェで試行錯誤したこと。
車窓から見た竜巻のこと。
一生懸命日本語を覚えようとしていたナスカの客引きのこと。
尾てい骨に負担をかけない座り方のコツのこと。
料金でモメたボリビアのタクシーのこと。
降りる場所を親切に教えてくれたコレクティーボの車掌さんのこと。
病院の前にできていた長い行列のこと。
なぜか大体の意味が分かるスペイン語のトイレの落書きのこと。
真夜中のドライブインで見た南十字星のこと…
この旅で見たり聞いたり感じたりしたことは僕をどう変えるのだろう?
いよいよ明日、僕はL.A.に向かう帰途につく。
<今日の支出>
インターネットカフェ US$5
シーフード炊き込みごはん&紅茶 US$11
切手代 US$2.50
マルボロ US$0.75
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