「Los Angeles留学日記」

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2月18日(日)

この週末は戦争論の本を読み続けていた。

「戦争論妄想論」(宮台真司、姜尚中ほか著/教育史料出版会)
「私の『戦争論』」(吉本隆明・田辺伸和・著/ぶんか社)
「日本の戦争」(田原総一朗・著/小学館)

こちらで学生なんぞやっていると韓国人、中国人、アメリカ人のクラスメイトとあの戦争について話す機会がときどきある。
もちろん、僕も彼らも直接戦争を経験した世代ではないから実感に基づいた話ができるわけではないけれど、それぞれの国の教育によって持っている知識に偏りがあり、日本人としては納得いかないこともしばしばだ。
戦争というのはそもそもそういうものなのだろうけれど。

ぶっちゃけて言えば、あの戦争をした世代の人たちに「しっかりケツ拭いといてくれよ」と言いたい気もしなくはない。
だが、今、現実にかつて戦った国々の人たちと関係を作っていかなければならないのは僕らの世代なのだ。
彼らに何を語るにせよ、必要最低限の知識くらいは持っていなければ話にならない。

そういう意味で田原氏の著作は力作だと思う。
「なぜ日本は負ける戦争に踏み切ったのか?」
この一点の疑問を探るため、氏は明治の富国強兵にまでさかのぼって綿密な検証を行っている。

「敗戦まで日本の軍人には選挙権がなかったこと」
「日韓併合の時点では欧米諸国は日本の行為を支持していたこと」
「日中戦争勃発まで天皇制否定以外の言論の自由はあったこと」

僕にとって知らなかったことがたくさんあった。
そして、田原氏はあとがきの中でこう結論づけている。

「あの戦争が始まった原因は、軍部の暴走ではなく、世論迎合だった」

開戦前のマスコミが戦争を煽るような紙面作りをしたのは政府や軍部の圧力ではなく、戦争反対の論陣を張ると売れなくなるから。
つまり、国民は全体として開戦を支持していたのだ。

これはメディアに関わる者としては真剣に考えなければならないテーマだと思う。
「テレビは視聴率を取るために下品な番組を作っている」という批判を耳にすることがあるが、視聴率を追求するのは商業放送のプロとしては当たり前のことだ。
お客さんに求められる商品を作ろうとするのは資本主義の基本なのだから。
視聴者から遊離した番組がよしとされるのでは、それこそマスコミの暴走だ。

逆にいえば、くだらない番組を抹殺するのは簡単だ。
みんながスイッチを消せば、視聴率の取れない番組はあっという間に淘汰されていくだろう。
そういう意味であらゆる商業メディアは我々の鏡となっているのだ。

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