六本木の某制作会社でBS番組の企画会議。
挨拶もそこそこに議論に参加させていただき、番組テコ入れのアイデア出し。
「じゃ、今日の会議をふまえて企画書にまとめてくれるかな?」
まだ旅行ボケも直らないうちにいつの間にか毎週木曜日の会議に参加することが決まってしまった。
さらにHプロデューサーからは来年の改編を見据えた企画書の発注も。
いずれもインターネットを連動させるという点で僕もやりたい仕事ではあるが、帰国したらしばらくはのんびりできるかなぁ、なんて思っていたのは甘かった。
いや、ありがたいっす(笑)。
テレビ朝日「Break Out」のスタッフルームを訪ねてIプロデューサーとSディレクターに帰国の挨拶。
いくつもの番組で苦楽を共にしてきた仲間の顔を見るのはやはり嬉しい。
3年前には新人だったADクンがテキパキ働いているのを見ると時間の経過を感じる。
今日お会いするはずだった放送作家の大先輩Kさんから「悪い。“戦争特番”でドタバタして動きが取れない」とキャンセルの電話。
各局の報道スタッフは早くも臨戦態勢に入っているらしい。
アメリカに住み、短い期間ながら中東イスラム圏も見てきた僕としては、今回のテロと日本の対応について考えさせられることがたくさんある。
日本政府がテロを非難するのは当然だし、アメリカを「支持」するのは妥当な判断だとは思う。
だけど、少なくともメディアはもう少しその背景を多角的に報じて判断の材料を提供して欲しい。
そもそも中東混乱の原因はイギリスの二枚舌外交とイスラエル建国にまつわるアメリカの姿勢だ。
アメリカに「正義」があるのと同様にイスラムにも「正義」がある。
ブッシュ大統領が主張する「正義」や「善」は相対的なものでしかない。
一方で中東の人たちは僕が想像したよりずっと日本に親近感を持ってくれていた。
欧米のように政治的な利害関係がなく、経済的には深い関係があるからだ。
もし日本に外交力があれば欧米諸国にはできない貢献ができるんじゃないかと思う。
それにしてもアメリカ人はいいリーダーを持っていると思う。
かつて自分たちが援助し利用していた勢力に今回は“絶対悪”のレッテルを貼り、自国の国益につながる「正義」をあっという間に世界中に認めさせ、錦の御旗を手に入れてしまったのだ。
その情報力、交渉力、説得力はたいしたものだ。
僕がもしアメリカ人だったらこんなに頼りになる国はない。
夜、留学中に仕事を回してくださった放送作家の先輩・笹生さんをオフィスに訪ね、麻布十番で中華ディナーをごちそうになったのだった。
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