突然、休みをこじ開けて、ケータイの電波が届かないところに行ってリフレッシュしてきた。
と言っても、やることはいつもとたいして変わらない読書三昧(笑)。
プールサイドでひたすら本を読んできた。
「パンドラのメディア」(稲増 龍夫・訳/筑摩書房)
メディア評論家としても活躍している社会学者によるテレビ論。
放送開始から50年のテレビが僕らの心理や生活にどんな影響を与えてきたかを社会論的角度から考察していて興味深かった。
特に、“暗黙の公認やらせ”ともいうべきドキュメントバラエティ番組を、視聴者が「虚構を虚構として楽しむゲーム」と喝破しているあたりが気持ちいい。
本書でも若干触れられている「インタラクティブメディアと視聴者の関係」についての続編を期待したい。
「戦争報道」(武田 徹・著/ちくま新書)
ジャーナリストである著者が第二次大戦からベトナム戦争、湾岸戦争にいたる戦争報道について様々なエピソードから問い直した良著。
TVメディアとは主義主張の如何を問わず、魅力的な映像には食いつかずにいられないメディアなのだ。
マスメディア・ジャーナリズムへの信頼はあくまでも習慣によって育まれた惰性的なものであり、極言すればまさに「鰯の頭も」の類であり、改めて合理的に説明しろと言われても難しい。
おっしゃる通り!(笑)
テレビ番組制作にかかわってきた立場から言えば、「だからもっと信頼される番組にしなきゃ」と思う一方で「おいおい、そんなに鵜呑みにしないで自分の頭で考えてくれよ」と思うこともある。
そもそも「正と邪」や「善と悪」は相対的なもので、どんなに真っ当に見える報道だって事実のほんの一面を伝えているに過ぎない。
テレビ屋がそれを忘れて「オレたちが絶対だ」と勘違いしちゃいけないと思う。
「スイス銀行体験記?資産運用の達人プライベート・バンクのすべて」(野地 秩嘉・著/ダイヤモンド社)
スイス銀行といえばあのかのゴルゴ13が報酬の振込先に指定するほど秘密を守ってくれる銀行(笑)というくらいの知識しかないけれど、なぜか興味はある。
というわけで、著者がスイス銀行の利用者にインタビューし、さらには自ら口座を開いてしまった体験をまとめたのがこの本。
結論としては、僕にはスイス銀行に預けるほどの資産も必要もない、ということだった(笑)。
「ヤクザに学ぶ交渉術」(山平 重樹・著/幻冬舎アウトロー文庫)
ヤクザ業界に精通した著者がヤクザの具体的な交渉シーンを描きながら、そこから一般にも通じる交渉テクニックを抽出しようという本。
読み終わって「なるほどなぁ」と感心はするものの、それが明日からのビジネスシーンで使えるかと言われれば微妙なところだ。
その他にもまだまだたくさんの本を読んだのだけれど書ききれないのでまたおいおい紹介するとして、帰ってきたらL.A.時代からの友人Ericがいよいよ日本での職探しのために東京にやって来た。
L.A.でも香港でもさんざん世話になった僕としては全面的にバックアップしたい。
ということで、我が家に呼んで男2人の同棲生活がスタート(笑)。
早くいい仕事が見つかるといいね。
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