今週に入って目黒川沿いの桜は満開。
突然だが、自分の会社を作ってみようと思った。
いや、正確に言うと突然思い立ったわけではない。
ここ数年、公私ともに仲良くしている周りの仲間たち(例えばムーサ・ドットコムの大塚さんやINTERDEEVOXのケンシン、たにーのたにーさんなど)が自分で会社を作って生き生きと仕事をしているのを目の当たりにして、いつか自分でもやってみたいと考えていたのだ。
そもそも大学を卒業して以来ずっとフリーで仕事をしてきた僕は、会社に所属したことはおろか就職活動すらしたことがない。
40才の大台が近づいてきて、仕事と自分の残りの人生を考えたとき、生涯に一度くらいは会社というものとちゃんと関わってみようと思ったのが理由の1つ。
帰国して以来、渡米前の4分の1以下(いや、それどころじゃないな)のペースでしか働いていない自分の尻をひっぱたくショック療法という意味合いもある。
なによりも、世の中には“社長限定合コン”なるものがあるらしいというのも大きい(ウソウソ)。
数年前なら有限会社で300万円、株式会社なら1000万円の資本金がなければ会社を作ることはできなかったのだが、今は「中小企業挑戦支援法による最低資本金規制の特例措置」とかいう経済産業省の政策のおかげで資本金が1円あれば会社が作れてしまうのだ。
この機を逃す手はない。
というわけで、まずは「あなたにもできる会社設立の本」(福山 ゆみこ・著/フォレスト出版)を熟読。
特例に基づいた1円起業の手続きの流れが分かりやすくまとめてあり、なかなかの良著だ。
さらにドリームゲートなどネットで情報を集める。
普通、会社を作るといえば司法書士などの専門家に手続きを代行してもらうのが王道なのだろうが、自分でもやってできないことはなさそうだ。
というわけで、ここは自力でやってみることにする。
まず最初にやったのは、地元の税務署に「廃業届」を提出すること。
今回の特例措置で「1円起業」できるのは「事業を営んでいない個人」。
つまり、フリーランスであれ個人事業を行っている僕は、一旦廃業しなければならないのだ。
税務署の受付で渡された「個人事業の開廃業等届出書」2通に必要事項を記入して1通を提出。
1通には受付印を押してもらって受け取る。
これで僕は税法上「無職」になったわけだ。
それにしても「開業届」なんて出した覚えはないのに廃業しなくてはならないなんて変な感じ。
続いて、東京法務局の地元出張所に行って「類似商号の調査」。
自分が候補として考えている社名と似ている会社がすでに存在していないか確認する作業だ。
法務局の人は思ったより優しくて、分からないことは聞けばすぐ教えてくれた。
こんなお役所があるんだと少し感動。
僕の考えていたちょっと変化球な社名に似た会社はなく、これもノープロブレムだ。
社名が決まったところで会社実印と会社角印(ちょっとだけ奮発して黒水牛)をハンコヤドットコムで注文する。
住所印もセットで30240円。
これが今回の作業で初の出費だ。
注文からたった3日後に届いたハンコを見て、「いよいよ会社を作るんだなぁ」と実感する。
続いて、会社の憲法ともいうべき定款の作成に取りかかる。
これはネットにいくらでもテンプレートがあるのでそれを使えば簡単。
僕はドリームゲートにあった有限会社用定款をベースに作ってみた。
ここで一番の問題は「会社の目的」という項目。
僕の場合でいうと「テレビ番組、ラジオ番組の企画、制作」といった会社の業務内容だ。
これは基本的に「前例のないものは通らない」と言われていて、既存の会社の定款からコピペすることになる。
万一法務局が認めてくれない表現が入っていると申請するときの印紙代が丸損になってしまうので、念のため再び法務局へ足を運び、担当の人に確認してもらう。
それにしても「新規創業を促進する」とか言いながら「前例のないものはダメ」なんていうのがいかにもお役所の発想でダメダメだと思う。
「目的はいくつ書いてもタダなんだから、今すぐやらなくても将来やるかもしれない業務はなんでも書いておいた方がいいよ」という友人のアドバイスを受けていろいろ考えた結果、我が社の業務内容は全部で10コ!
中には「飲食店経営」なんていうのまで入れておいた。
これで引退後のカフェ経営もOKだ(オイオイ(笑))。
書き上がった定款を3部プリントして割印すれば準備OK。
ここまでのんびりやってわずか1週間でできてしまった。
いよいよ来週は手続きのクライマックス(のはず)だ!
そんな中でも続行中のダイエット大作戦。
今週の結果は… 83.8kg→82.6kg(-1.2kg)
慣れない事務作業に身をやつしたか(笑)、一気に1.2kgも減量に成功。
こころなしかジーンズのウェストにも余裕が出てきた気がする。
いい感じ、いい感じ(^^)
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