「Los Angeles留学日記」

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1月22日(土)
昼頃起き出してきてまだ残っているカレーライスでランチ。
軽〜く宿題をやっつけ、読書モードに入る。

「メディアと流行の心理」(中島純一/金子書房)読了。

ファッションやヒット曲など、目に見えない「流行」を学問の世界はどうとらえてきたのか?
古くは疫学になぞらえて「感染」というモデルで説明しようとしていたというのが面白い。
それに拍車をかけるのが活版印刷以来の「メディア」だというわけだ。

面白かったのは「流行は人々にとって他者に同調する欲求と同時に、他者との区別や差異化の欲求をも満たす」という考え方。
みんなとは違う自分らしさを演出したいという個性化を求めながら、みんながやっているからという安心感も欲しい。
この微妙なバランスが流行の難しさであり、面白さでもあるのだろう。

続いて届いたばかりの雑誌「WIRED」に目を通す。
パラパラと目次をめくって一番面白そうな「All the News That's Fit to Pixel」という特集記事を読む。
The New York Timesのデジタル子会社Times Company DigitalのCEO、Martin Misenholtz氏がいかにして新聞という古いメディアをインターネットに取り込み、株式公開にこぎつけたかという記事だ。

考えさせられたのは、デジタル化に邁進する新勢力と古くからの新聞記者の間に起こった対立について。
確かにMisenholtz氏はインターネットにおけるメディアの新しいビジネスモデルを作り上げ、成功させた。
だが、その成功の礎には伝統ある新聞の信頼と、記者たちが書く記事があったはずだ。
それなのに、Misenholtz氏は億万長者になって、記者たちは相も変わらぬ月給制。
記者たちが文句を言いたくなる気持ちはよく分かる。

21世紀は「知本主義」の時代で「知」の価値が高まるとはよく耳にする話だが、本当に価値のある「知」とはいったい何なのだろう。

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