この1週間ほど、日本で12月から始まるBSデジタルテレビの立ち上げを担当しているディレクターとメールでブレーンストーミング(僕らは勝手に“メルスト”と呼んでいる(笑))をしている。
僕はこちらで勉強しながら考えていることをぶつけ、ディレクターは現場の問題点や具体的な制作状況を打ち返すというやりとりは刺激的で楽しい。
僕があまりに長文メールを送りつけるものだから、ディレクターが「鈴木さん、ホントは仕事やりたくてしょうがないんでしょ」とからかうほどだ。
こうしたやりとりをしていても最終的になんだかしっくりこないのは、きっと僕が実際のデジタルテレビを見たり操作したりしたことがないからだろう。
やっぱりこういうのは視聴者の立場になって考えなきゃいけない。
ということで、近所のBest Buyに行ってみることにした。
さりげなく展示してあったデジタルテレビのリモコンの使い勝手は予想より悪くない。
ボタンを押してから画面が反応するまでのタイムラグもコンマ何秒という感じだから、これならあまりイライラせずに操作できるだろう。
番組の進行に合わせてどんなクリックポイントを作ればいいかというイメージもなんとなく分かったような気がする。
続いて隣に置いてあったWebTV、TiVo、ReplayTVの3つもチェック。
WebTVというのはその名の通りウェブブラウズやメールの送受信もできるテレビ受像器。
カタログによると、週に500時間の“双方向テレビ番組”が放送されていて、クイズ番組に参加したりショッピングができたりするそうだが、店頭のデモ機では試すことができなかった。
一方、TiVoとReplayTVはDVR(デジタルビデオレコーダー)と呼ばれるもの。
ビデオテープの代わりにハードディスクを使って映像を録画できるというものだ。
回線を通じて送られてくる自動更新番組表で簡単に予約録画ができるのは便利そうだが、「生放送を一時停止、あるいはスロー再生できます」というのが一番のセールスポイントになっているんじゃ、ちょっと弱いかなぁ。
ホントに見たかったのはUltimateTVというWebTVの上位規格。
上の2つ、つまりDVRとインターネットが融合したテレビだ。
雑誌の記事で「年末商戦に間に合わせたい」という開発者のインタビューを読んだのだけれどそれには間に合わないらしく、店員さんによると入荷は年明けになりそうだという。
残念ながら(?)、僕の財布のヒモを緩めさせる商品には出会わなかったが、テレビがどんどんインターネットに近づきつつあるのはよく分かった。
一方のインターネットもブロードバンドの普及に伴って動画コンテンツが増えつつあり、やがて両者は「融合」するのだろう。
今、テレビとインターネットの大きな違いは人間とモニターの距離だが、ソニーのエアボードみたいな両刀使いの商品が出てくればその差もあってないようなものだ。
インフラとハードの準備が整うのは時間の問題。
となると、当然、次はコンテンツだ。
これから数年、新しいメディアの黎明期に立ち会えるのはとてもハッピーなことだと思う。
翻訳の仕事で臨時収入が入ったというLisaさんにランチをごちそうになり、Pronunciation and Speech Improvement for Foreign-Born Professionalsの勉強を手伝ってもらう。
テーマはもちろん、僕の最大の難関である[R]と[L]。
テキストからこんな例文を読み上げてもらい、僕が[R]と[L]のどちらだったかを当てるというものだ。
That's a big (rock/lock).
Have you (corrected/collected) the papers?
The children often (pray/play) there.
Are they going to (fry/fly) them?
A huge (crowd/cloud) gathered.
The (grass/glass) is still wet.
テープを使えば1人でできなくもないが、それだと1度正解を覚えてしまえばおしまい(こういう問題こそハードディスク録音してランダム再生できればいいのに)。
ネイティブスピーカーに協力してもらえるというのはありがたいことだ。
最初はほとんど当てずっぽ状態だったのだが、くり返していくうちに正解率が90%くらいにアップ!
なんとな〜くだけれどコツをつかみかけているような気がする。
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