最近読んだ本3冊。
「松本裁判」(松本 人志・著/ロッキング・オン)。
架空の裁判という形式でダウンタウンの松ちゃんを本物の精神科医が精神鑑定しているのが本書の目玉だ。
で、思い出したのはだいぶ前に出してボツになった「悩みを抱えるタレントやフツーの人の催眠療法や本物のカウンセリングをそのまま見せる」というテレビの企画。
まぁ、プライバシーの問題もあるしそう簡単にできないのは当たり前だけど、整形美人が堂々とテレビに出るご時世だ。
落としどころはあるような気がするんだけどなぁ。
それともブロードバンド向けの企画かな?(笑)
「クチコミはこうしてつくられる?おもしろさが伝染するバズ・マーケティング」(エマニュエル・ローゼン・著/濱岡 豊・訳/日本経済新聞社)
「つい人に話したくなるのはなぜか?」「ヒット商品はどうやって広まるのか?」などクチコミが広がるメカニズムを考察した本。
「高価な商品を買った後は不安になる可能性が高く、他の人に話すことで自分の意思決定を正当化することが多い」なんていう言われてみればそうだなぁ、という現象が様々な側面から解説されていて興味深かった。
「戦争プロパガンダ 10の法則 」(アンヌ・モレリ・著/永田千奈・訳/草思社)
あらゆる戦争当事国はメディアを使って自国の戦闘を正当化しようとする。
その「正義」を作り出すための情報操作の手口を10の法則に類型化している。
いわく、
1.「われわれは戦争をしたくない」
2.「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」
3.「敵の指導者は悪魔のような人間だ」
4.「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」
5.「われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる」
6.「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」
7.「われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大」
8.「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」
9.「われわれの大義は神聖なものである」
10.「この戦争に疑問を投げかける者は裏切り者である」
こうリストアップされるとかの大戦における「大本営発表」が思い浮かぶが、この本を読むとこうした手法を使ったのは日本だけでなく、あらゆる戦争、あらゆる当事国にあてはまるのがよく分かる。
同時多発テロ以降のアメリカだってやり方はまったく同じだ。
メディアが肥大化し情報量が圧倒的に増大しつつある今、こういう手口を押さえておくのもメディアリテラシーとして大事なんだろうなぁ。
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